原子力発電所はどうすれば良いか

0 Comments


東日本大震災後、何かと話題になる原子力発電所問題ですが、原発自体には反対意見も多い中、原発を推進する自民党が選挙で大勝するなど、本当に賛否両論で様々な意見があります。
原子力発電所は、今後どのような道に進めば良いのでしょうか。

 

■即時0は可能なのか

原発即時0にしろという声も多いのですが、即時0にするということは可能なのでしょうか。

確かに、東日本大震災時の福島原子力発電所の事故以降、日本の他の原子力発電所も一時的に止めていて、原発なしでもなんとか電力供給をまかなってきました。
しかし、日本が火力発電をフル稼働し続けている結果、二酸化炭素排出量が莫大に増え、地球温暖化現象を加速させ、世界各国の異常気象も深刻さを増しているという意見もあります。
このままの状況が続くと、さらに地球温暖化を早める危険性が高いのです。

ただ、原発を稼働させると、また大震災が起こったら同じ事故が起こるかもしれないという難しい状況にあります。

また、今の段階で急に原発を完全に0として全てを廃炉にするというのは無理があります。
これまで、政府は何兆円とかけて原発を作り続けてきた経緯があり、急にそれを止めるというのは政府が納得するわけがありません。
原発を廃炉にするにも、莫大にお金がかかり、簡単にはできません。
さらに、原発で働く人や、その周辺で働く人、また原発の建設を許可したことにより、国から交付金をもらっている自治体などは、原発を急に廃炉にすると困ってしまいます。

このような問題があるため、原発を即時0にするという考えはほぼ不可能と考えられます。
ただ、時間やお金をかけて、徐々に原発0に向かうことは可能かと思いますので、即時0は無理でも、少しずつ原発完全停止に向かって進む必要はあります。

今は慎重に安全確認をした上で原発を期間限定で再稼働させ、徐々に自然エネルギーを利用した発電方法にシフトさせるというのが理想かと思います。
原発を再稼働させてしまうと、政府は国民から許されたと勘違いしたり、いつの間にか原発の収束が忘れられていたということにもなり兼ねないので、我々としても動向を見守る必要はあるでしょう。

 

■核のゴミをどうするのか

原発を使い続けると核のゴミが出続けます。
放射性廃棄物と呼ばれるものですが、危険な物質で浄化できないため、現在は指定された場所の地下深くに埋め続けています。
もちろん、再利用できる部分は再利用されていますが、どうしても処理できない核のゴミという廃棄物が出てしまいます。

原発で事故が起きた際も、様々なものが放射能によって汚染され、浄化できないので、これも最終処分場に埋めるしかないようです。
このような状況なのに、原発を使い続けて良いのかという意見も多くあります。

結論としては、やはり良いわけがなく、できれば放射性廃棄物を浄化できるような化学式を優秀な化学者に発見していただきたいのですが、簡単にはいかないようです。
詳しくは私も化学者でないので分かりませんが、それができればノーベル賞ものでしょう。

本来であれば、そういった浄化が可能になってから、原発を作るべきだったのですが、政府が事を急いだためにそれができないまま原発をたくさん作ってしまった経緯があります。
我々はそういった事実を知った上で、原発に賛成なのか反対なのかを考えていかなければなりません。

もちろん、原発にもメリットはあり、一度原発を作ってしまえばランニングのコストパフォーマンスは良く、事故がなければ安全で、火力発電と違って二酸化炭素を排出しないなどのメリットはあります。
ただ、前述のような問題が山積みとなっていますので、原発に賛成する人は日増しに減っています。

 

■自然エネルギーの発電に移行する

では、どうするのがベストかと考えると、やはり自然エネルギーを利用した発電方法に移行するのが最も良いと思われます。
風力発電や水力発電はもちろんですが、新しい分野として、地熱発電や太陽光発電、洋上風力発電、水素発電というものがあります。
さらに最新科学の発達により、音や振動から発電するという研究も進められています。

そういった発電所を増やして、徐々に原子力や火力発電から移行していけば、安全を確保した上で電力の供給もまかなえるようになります。
しかし、今の段階では発電所を民間企業が作るのは難しく、様々なハードルがあります。
また、発電所を作ったとしても電力を供給するためには、送電線を電力会社から借りなければならないのですが、これも簡単にはできない状況です。

実現するために、発送電分離、つまり発電する企業と電力を送る企業が自由に取引できるようにする必要があるのです。
政府がそれを進めてくれれば問題はないのですが、現在は原発を作り続けてきた自民党が政権を握っており、原発が不利になるような政策は進められていない状況です。

これではなかなか自然エネルギーの発電に移行できないですが、我々としてはそういったことを理解した上で、政府に訴えたり、選挙でどの党を選ぶかを決めなければなりません。

 

■体制を変える

私は原発に関して、もともと反対ではなかったのですが、先日の東日本大震災の福島原発事故後、東電が「想定外」と発言したことにより、原発反対派となりました。
東日本大震災は確かに大災害でしたが、原発を建設する際に、震度7の地震は想定していなければなりませんでした。
それを「想定外」と言ったのであれば、他の原発も同様に、震度7の地震を想定して作られていないと考えられます。

そのような危険なものを動かし続けてはなりません。
状況を打破するには、政権を原発推進していない政党に変える必要がありますし、東電などの上層部も一掃して、新しい体制で方針を変えて進めなければ難しいでしょう。

しかし、権力の関係で、それも難しい問題となっています。
少しでも状況を改善するために、我々国民が声を挙げ続ける必要がありそうです。

 



関連記事

災害対策を考える2

災害対策を考える

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを投稿する

メールアドレスが公開されることはありません。メールアドレスを入力すると、返信があった時に通知されます。
※が付いている欄は必須項目です。

※コメント送信前に以下をご確認ください。

コメントは承認制になっております。
どんどんお気軽にコメントを投稿していただいても構いませんが、記事の内容と関係ないものは掲載されませんので、ご注意ください。
逆に、記事の内容に沿っていれば、どんな批判的なコメントでも受け入れさせていただきます。

私自身、未熟なことは重々承知しておりますので、批判的なご意見を書き込んでいただくのは大いに結構なのですが、どこをどう改善すれば良いか分からないコメントも多いため、できましたらどの部分がどういった理由でダメなのかや、改善策も述べていただけますと幸いです。