災害対策を考える
今回は災害時の対策や、災害前に何を準備しておけば良いかなどをご紹介したいと思います。
■災害時に一番役に立つもの
実際に大地震などの災害に遭われた人が、避難生活で一番役に立ったものと答えたのが、サランラップだそうです。
災害時は水が使えないため、皿などの食器があっても洗うことができません。
どうにか食料を確保しても、皿がないと不便ですが、皿があったとしても、その皿が汚くて使えない、あるいは食事の後に皿が洗えないという状況になります。
そこで、皿にサランラップを巻くことで、皿を使って食事をすることができるとのことです。
食後はサランラップを捨てるだけで良いので、何度でも皿を使えます。
最悪、皿がなかったとしても、サランラップだけで何とか食事をすることは可能かもしれません。
その他、サランラップをねじって紐やロープ代わりにしたり、丸めることでスポンジ代わりにしたり、防寒や救急にも使うことができたりと、とにかく用途は色々あるようです。
災害対策グッズの中に、サランラップを入れておくことを強くオススメいたします。
サランラップ以外では、アルミホイル、ビニール袋、ゴミ袋、キッチンペーパーなど、主にキッチン関連用品が、災害時にも役に立つことが多いそうです。
■トイレはどうするか
震災に遭われた方が、一番困ったと答えたのが、トイレだそうです。
大震災ともなれば、当然上水道が止まってしまいます。
家すらなくなってしまうような災害の場合、トイレの確保にも困ることになります。
そのため、公共のトイレには便が溜まり、ひどい惨状になってしまうようです。
災害対策グッズに、携帯トイレのようなものを入れておくと良いと思います。
これを使うことで、震災時にも公共のトイレを使わなくて済みます。
この携帯トイレを使う場合、便はゴミとして扱うことになりますが、消臭剤のようなものも含まれていると思いますので、臭いに困るということもなさそうです。
また、家のトイレは無事だけど、上水道が止まってしまって、トイレが流せないという場合もあるので、普段から風呂の水を流さずに溜めておきましょう。
バケツがあれば、トイレの水を流すことができます。
ただし、下水管が破損している場合、トイレ自体が使えない可能性があるので、その場合はトイレを使わず、携帯トイレを使用しましょう。
普段、風呂に入りたい時は、入る前に掃除をしてから入るようにして、風呂を使い終わってもそのまま残しておきます。
風呂の水は、洗濯にも使えますので、すぐに流すのはもったいないと言えます。
■食料と水について
食料と水は何日分、確保しておけば良いのかという不安を持っていらっしゃる方も多いと思いますが、これはそれほど気にすることはないと思います。
震災時は、大抵の場所で遅くとも2~3日には物資が届くようになりますので、餓死するということはまずありません。
ただ、脱水症状にはなる場合はありますので、ペットボトルの水を2~3本、用意しておけば良いでしょう。
よほど山奥に住んでいて、土砂災害などよる孤立が長引く心配があるという方は、災害時用の食料を用意しておきましょう。
その場合でも2~3日分あれば十分かとも思いますが、不安がある人は1週間分くらい用意しておけば良いと思います。
また、東京のような大都会で大災害が起きた場合、人口が多いために物資が行き渡るのに時間がかかる場合があります。
都会の場合、それこそ備蓄している人も多いと思いますので、食料の心配はそれほどないかもしれませんが、心配な人は備蓄を用意しておきましょう。
ただ、食料や水も、長期間備蓄として保管している場合、いざ災害の時に古くて摂取できないということにもなりかねませんので、定期的にチェックして交換する必要があります。
実際に災害に遭った時は、救援物資の供給がいつになるか分からないと思いますので、なるべく食料や水は節約するようにしましょう。
もっとも、人によってはたくさん食べないと危険な状態になる方もいらっしゃると思いますので、自分はそういった体質だと思う方は、多めに食料や水を用意しておいていただければと思います。
■情報と充電について
災害時に絶対に欲しいものは、情報でしょう。
家族は無事なのか、津波は来るのか、周囲の町は無事なのか、物資はいつ届くのか、電気は復旧するのか等々、とにかく情報が欲しいものです。
私も東日本大震災の時は、外にいたのですが、携帯のワンセグがとても役に立ちました。
場所は東京なのですが、スマフォなどではネットがつながりにくくなっていたので、テレビの情報がもっとも手っ取り早く手に入ったのです。
もちろん、ラジオが聴ければ、ラジオでも良いと思いますが、私は持ち歩いてはいませんでした。
震災による避難生活が長引く可能性もありますので、災害用にラジオを用意しておくと良いと思います。
ただ、ラジオは当然電力を必要としますので、充電に困ることになる場合もあります。
電池を余分に用意しておけは良いですが、スマフォや携帯なども充電を必要としますので、できれば手回しで発電できる充電器のようなものを用意した方が良いかもしれません。
ソーラー充電器では時間かかかりすぎるということと、晴れの日でないと使えないというデメリットがあります。
ラジオと懐中電灯が一体化したもので、さらに手回し充電ができるという商品もあるようですので、気になる方は色々と探してみていただければと思います。
■災害時の行動
強い地震が起きた場合は、まず自分の安全を確保しましょう。
車を運転している時に、大きな揺れを感じた場合は、車のスピードをゆるめて、脇に止めるようにしてください。
火を使っている場合は、火を止めた方が良いという話もありますが、最近は揺れを感知して自動で火が止まるものもありますし、大きな地震の場合、自分が移動することもままなりません。
すぐに火を止められる場合は止めて、そうでない場合は、自分の身の安全を考えてください。
もちろん、緊急地震速報が入った場合は、揺れが来る前にすぐに火を止めて安全を確保するようにします。
地震がおさまったら、周囲の状況をよく確認しましょう。
助けが必要な人は、助けるようにします。
大地震が起きた場合、海の近くに住んでいる人は、津波を警戒しましょう。
津波が来る恐れがある場合は、すぐに高台に避難するようにします。
この時に、何を持っていくかを迷っていると、逃げ遅れる可能性がありますので、いつ津波が来ても良いように、あらかじめ災害時の荷物を鞄などに入れて、それを持ち出せば良いようにしておくと良いと思います。
津波の心配がない場所に住んでいる人でも、緊急時に持ち出すためのものを鞄にまとめて置いておくと良いでしょう。
火事や避難指示があった時に、スムーズに逃げることができます。
鞄に入れておくものは、先ほどの避難用グッズの他、常用薬や防寒具、靴や、どうしても失くしたくないものなどをまとめておくと良いと思います。
窓ですが、地震の場合は開けておきましょう。
これは逃げ道を確保するためです。
火事の場合は、窓を閉めた方が良いという話を聞きますが、これは火や煙の拡散を防ぐためです。
自分や人が中にいる場合で、火が中から発生している場合に窓を閉めてしまうと、一酸化中毒になりやすくなります。
この場合は、窓を開けられる場合は開けた方が良いですが、それよりも逃げることを優先して考えていただければと思います。
日本はとにかく災害の多い国です。いつ自分にも振りかかってくるか分かりません。
東日本大震災も記憶に新しいですが、残念ながら地震と津波によって、多くの命が失われてしまいました。
彼らの死を無駄にしないためにも、生き残った被災者の方たちの意見をよく聴いて、震災に備えていただければと思います。