戦争について考える2

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前回に続き、戦争と平和について、少し考えてみたいと思います。

 

■平和よりも大切なもの

平和が良いに越したことはありません。
今は日本は平和が続いていますが、中東では戦争が続いており、日本もいつ戦争に巻き込まれるか分かりません。

ただ、平和平和と言っていても、平和が続くわけではありません。
このサイトで何度も説明している、絶滅回避の多種多様性がある限り、この世から戦争がなくなることはないのです。

もちろん、一時的に世界中が平和となることはあると思いますが、それもあくまで一時的でしょう。
いずれ必ず悪人が生まれ、戦争を巻き起こします。

話し合いも重要ですが、全ての戦争が話し合いで解決できれば苦労はしません。
「戦争など、酒飲んで話し合えば分かり合える」
とおっしゃる人もいるようですが、それなら、今のイスラム国を名乗る過激派の方々に、実践してみてください。
成功すれば世界中から賞賛されるでしょう。

当然、聞く耳を持たないイスラム国には通じません。
話し合いが通じない相手もいるということです。

戦争を回避するという考えは非常に大切ですが、やむを得ない場合は立ち向かう勇気も必要です。
平和をつかむためには戦うことも必要ということを知りましょう。

例えば、自分の恋人が通り魔に襲われていたとしたら、あなたは暴力反対と言って、恋人を助けないのでしょうか?
大抵の人が、自分が傷つくより恋人を優先して助けたいと思うはずです。
つまり、自分が死ぬことのリスクよりも大切なものがあるということです。

集団的自衛権も同じ理屈です。
平和平和と言っていて、日本を守ってくれている同盟国を助けないという考えは、疑問を持たざるを得ません。
戦争に巻き込まれるリスクよりも、もっと大切なものがあるのではないでしょうか?

もちろん、日本が自ら率先して戦争に巻き込まれようとしたり、日本側から攻撃するような政府の暴走があれば、止めるべきと思います。
しかし、今はそうではありません。

安保法案は、憲法を変えずに強行採決しているという問題はありますが、方向性自体は間違っていません。
よくよく状勢を見極め、戦争と平和についてもっとよく考えるようにしましょう。

 

■真に平和を願う人は戦士

真に平和を願う人たちはみな戦士です。
それは歴史をよく勉強していただければ分かると思います。

戦争を繰り返した国々は、どうやって平和になったのでしょうか?
話し合いでしょうか?

最後は話し合いで解決したということもありますが、基本的にはどの国も戦って、勝った人たちがその国を治めて平和になっています。
つまり、本当に平和を願う人たちは、自ら戦いの中に突入して、勝つことによって、自分たちが平和にしてきたのです。

例外的に、第2次世界大戦後の日本のように、敗北したのに平和になったケースもあることはあります。
ただ、それはアメリカが日本を支配国ではなく、同盟国として扱ってくれたからであって、アメリカ以外の国に負けてしまっていたら、どうなっていたか分かりません。
恐怖政治や独裁政治を行う国が日本を支配してしまったら、今のよう平和な日本にはなっていないかもしれません。

もちろん、最初からみんなが平和を願っていれば、そもそも戦争など起きません。
しかし、それは理想論であり、先ほども言ったように、必ず悪人が生まれるようになっているので、いずれは戦争が起きてしまうのです。

戦争が起きてしまえば、自分の命や国を守るためにも、戦わなければなりません。
戦って勝たない限り、平和は訪れないのです。

戦争反対を唱えるのは良いことではあります。
話し合いで解決できるのであれば、そうすべきと思いますし、戦争が起きる前や、起きてからも和睦交渉は続けるべきでしょう。

しかし、いざ戦争になってしまったら戦わなければなりません。
我々も覚悟をしておく必要があるのです。

平和平和と言っていて何もしないような人たちは、ただの偽善者となってしまいます。
真に平和を願う人たちはみな戦士であるということは、肝に銘じておきましょう。

 

■日本の歴史を振り返る

日本も例外ではありません。
日本も、現代と江戸時代以外は、平安時代以降ほとんど戦争が続いていた国です。

その歴史を、汚点と考えるか、誇りと考えるかは、人によって違うと思いますが、ご先祖様たちも戦ってきたということはよくよく知っておかなければなりません。

幕末から明治にかけては、アジア諸国でただ日本のみが、ヨーロッパ諸国に立ち向かい、植民地化を回避してきました。
あの中国でさえ、イギリスや日本の植民地にされていたのです。

日本がヨーロッパ諸国の技術や兵器を取り入れ、一気に近代化したことで、対等に戦えるようになったのがその要因です。
鎖国が続いていた日本なのに、柔軟に対応できたのは、他の国から見てもそうですが、我々日本人にとっても不思議なことです。
地理的に見ても、小さい島国の日本が、なぜこんなに強いのか、欧米諸国の人たちも不思議に思えたのは当然でしょう。

日本には、他国にない底知れぬ強さがありました。
それは、鎌倉時代や戦国時代など、内乱が絶えない歴史だったというのもあるかもしれませんし、日本が火山や地震などの災害大国であったため、底力がついたという説もあります。

いずれにしましても、我々はそのご先祖様たちの子孫です。
こういった歴史を知っておくことで、戦争への考え方も変わってくると思います。
大人になってからでも遅くはないので、ぜひ歴史を勉強してみていただければと思います。

 

■後方支援は武力行使ではない

後方支援は武力行使と同等として、自衛隊の後方支援をしてはならないという意見もあるようですが、後方支援は武力行使ではありません。
後方支援は、あくまで武器や食料の補給、輸送などを担当するものであり、武力行使は武器などを使って、敵を攻撃する行為です。

後方支援を武力行使と言うのであれば、農家の人が農作物を作っても、前線の兵士の食料を作っているということで、武力行使になってしまいます。
後方支援と武力行使は別と考えるべきでしょう。

ただ、後方支援部隊が、敵に狙われやすいというのは、その通りかと思います。
前線の兵士たちを攻撃するよりも、補給部隊を攻撃して、武器や食料を失わせれば、前線の兵士たちの戦意が削がれるため、そちらの方が効果的な場合があるからです。

日本は、憲法によって武力行使を放棄していますので、後方支援をしている日本の自衛隊が攻撃された場合は、逃げるしかないと思います。
正当防衛になるはずなので、攻撃しても良いという意見もありますが、これは日本が戦争に巻き込まれるリスクを考えると、止めた方が良いと私は思います。

あくまで日本は後方支援に徹し、武力行使はしないというスタンスを崩さない方が良いでしょう。
自衛隊の皆さんには、リスクが高くなってしまいますが、よくよく安全を確保して後方支援を行えるようにする必要があると言えます。

 
私も決して戦争がしたいわけではありませんが、戦争が無くなることはありませんので、いざという時のことを真剣に考えておく必要はあります。
戦争反対を訴えるのは大いに結構ですが、もっと歴史を勉強し、深く考えた上で、本当に必要なことをしていきましょう。

 



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