戦争について考える6
前回に続き、戦争についてや、平和の維持方法などについて考えてみたいと思います。
■世界の警察
最近は、イスラム国を名乗る過激派も勢力を弱めつつあるようですが、テロの脅威は去っておらず、北朝鮮も軍事的な挑発を続けたりと、何かと物騒な世界情勢は続いております。
世界の警察というのは、こういったことを解決するために、アメリカがそのような役目を暗黙ながら担っていたところはありましたが、事実上はそのような責任はなく、各国が好き放題しているという状況なのかと思います。
一応、国際連盟で警告したり、各国に経済制裁を依頼したりという対応が取られていますが、本当に解決するなら、武力行使しかない場合もあるかと思います。
私が提案している、国際連合軍というのは、各国が少しずつ兵や武器、軍資金を提供しあって、世界の警察として、必要に応じて武力行使するというものです。
もちろん、誰が指導者になるかや、責任問題はどこにあるかなどの様々な問題は発生しますが、それらを少しずつクリアすれば、武力行使を実際にしなくとも、発足させるだけでもかなりの抑止力になるはずです。
これは、豊臣秀吉が行った惣無事令のようなものかと思います。
惣無事令とは、大名が勝手に私戦を行った場合、公儀の軍隊が征伐するというものです。
公儀の軍というのは、天皇の軍であり、これが警察のような役目を果たしています。
これのおかげで、大名も大人しくなり、天下統一できたと言っても過言ではないかもしれません。
国連が命令を下し、それに違反した国には、国際連合軍によって武力行使できるという軍隊を発足させれば、各国は大人しくなる可能性があります。
もし、大人しくならなければ、本当に武力行使する必要もありますが、各国から集結された軍のため、征伐される側に加担する国が少なくなり、第三次世界大戦は避けられる可能性もあるでしょう。
これが、アメリカのみが世界の警察として成敗しようとすると、反発する国々が結束し、大戦争になる可能性が高いのです。
こういった世界の警察となるような軍隊を発足させることが、世界の平和を守ることにつながるのではないかと私は考えます。
■領土問題
日本にも領土問題が存在しています。
尖閣諸島、竹島、北方領土がそれぞれ、中国、韓国、ロシアと未だに問題を抱えています。
それぞれの領土は、歴史的に領土がはっきりしているものもあります。
まず、北方領土については、ロシアのものと考えるのが自然かと思います。
元々は日本の領土だったと考えらますが、太平洋戦争の時にアメリカに日本が降伏した際、どさくさに紛れてロシアが北方領土を制圧してしまったのです。
これを不当として日本は訴え続けていますが、戦争で勝ち取ったものですので、取り返すには、基本的に戦争をして勝つしかありません。
日本側は、未だに返還の話し合いなどを要求していますが、残念ながらロシア側は返す気はないようです。
これは、当然のことで、毎年多額の経済支援をロシアに払い続けるなどの条件でも飲まない限りは、返還するということはないでしょう。
しかし、もしそのような条件を飲んでしまえば、日本の損失の方が大きくなり、逆に日本が損をします。
領土と言っても、島自体に対した価値はありません。(住んでいらっしゃる方には申し訳ないですが、あくまで国の利益としての話です)
各国は島がほしいのではなく、島を得ることで、その周辺の海域が国のものになるというのが大きいのです。
領海内では、自国で漁業ができますので、こちらの経済的利益が高いのです。
しかし、毎年他国に経済支援を支払うとなると、そちらの方が損失が大きくなると考えられるのです。
こういったことがあるので、話し合いはあまり意味がなく、どうしても返してほしければ、戦争して勝ち取るしかないということになってしまいます。
また、尖閣諸島については、元々は中国側が支配していたものと思われますが、こちらは明治時代に日本が植民地化を進めて中国、東南アジアまで植民地を広げましたが、アメリカに降伏した際に、各国に植民地にした国は返還されました。
しかし、日本、中国、アメリカとの協議で線引が行われ、尖閣諸島については、日本の領土になっています。
中国側が今更になって、それを不当として、領海侵入を繰り返しているのは、ご存知の方も多いかと思います。
竹島については、その時の線引が曖昧で、はっきりしておらず、現在は韓国が実効支配しています。
もちろん、黙ってそれを認めれば、日本にとっても損失となりますので、日本も自国の領土と主張していますが、北朝鮮も自国の領土だと主張していて、こちらははっきりとしていない状況です。
このように、領土問題は話し合いでの解決が難しく、はっきりと決着を付けるには、戦争をして勝ち取るしかないのですが、もちろん犠牲者も出ますし、飛び火して大変なことにもなりますので、解決はできない状況は続いています。
■憲法9条
憲法9条は、皆さんもご存知かと思いますが、日本は戦争を永遠に放棄するというものです。
こちらは、平和維持のために素晴らしいという声も多く、ノーベル平和賞にならないかという声も挙がっています。(ノーベル平和賞は人に贈られるものなので、認められないようですが)
しかし、私はこの憲法は危険ではないかと疑問に思います。
一応、自衛権は認められるようになっており、他国に攻撃されれば自衛隊で武力行使できるようにはなっていますが、それでも危険と考えます。
犯罪で例えるなら、ピストルを突きつけられて殺されると思ったから、先に相手を殺した場合、正当防衛で罪に問われませんが、憲法9条の場合はこれが許されないということです。
つまり、ピストルで撃たれてからでないと反撃ができないということです。
しかし、その1発で死んでしまえば、反撃は不可能です。
戦争に置き換えると、例えば北朝鮮が日本に対して宣戦布告してきたとしても、日本は手を出せません。
北朝鮮が日本に遠距離ミサイルなどで攻撃をしてくれば、反撃ができることになりますが、最初の攻撃が、東京に遠距離操作による核爆弾を落とされてしまった場合、事実上戦えなくなるでしょう。
まぁ、平和な現代にはあり得ないと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、北朝鮮のニュースなどをよくご覧になっている方は、何が起こるか分からないという方もいらっしゃるでしょう。
北朝鮮については、いずれ本当に戦争を起こす可能性があります。
現在は、韓国と停戦状態となっており、戦争が終結していないのです。
つまり、いつ戦争が再開されてもおかしくないような状況なのです。
また、ニュースの報道にある通り、ミサイルの遠隔操作等の技術力や、軍事力も徐々に上がってきており、こういった強い力を持ってしまうと、それを使いたくなるのが人の心理というものなのです。
いずれ、中国、ロシアを味方につけ、韓国との再戦から始まり、第三次世界大戦に発展する可能性も低いとは言えません。
本当は、そうなる前に、武力行使してでも北朝鮮の上層部だけ排除し、民主主義のリーダーに変わってもらうのが一番良いのですが、日本はもちろん憲法9条のせいで、そういった活動すらできません。
平和な世の中では、こういったことに気づかない方が多いのは仕方ないですが、あまり皆さんが平和ボケして日本が滅亡するようなことがないことを祈るばかりです。