見抜く力をつける
だまし絵や目の錯覚など、トリックアートと呼ばれるものがあります。
目の錯覚などにだまされても何も問題はありませんが、注意力が高い人や頭が良い人は目の錯覚が効きにくくなります。
他にも、様々な場面で注意力や見抜く力が必要になる場合がありますので、知識はつけておいた方が良いでしょう。
■目の錯覚
以下のような絵を見たことがある人は多いでしょう。
2本の線の長さは同じなのですが、左右の形のせいで上の方が短いように見えると思います。
ところが、目の錯覚が効きにくい人は長さが同じに見えます。
注意力が高い人なら、2本の線の長さだけを見て、周囲の情報を排除することができるのです。
また、この手の図が目の錯覚だということを知っている人は、初めから注意して見るので、比較的情報を正しくとらえることができます。
この程度ならまだ難易度は低いですが、
この図のAとBは全く同じ色なのです。
私も信じられなかったのですが、ちゃんと色データを調べて同じであることを確認しました。
Aは濃くBは白いと脳が勝手に思い込んでしまいますが、円柱で影ができているので、Bが濃くなっていてAと同じ濃さになります。
しかし、そう言われても同じ色に見えないとおっしゃる方が多いと思いますが、これが目の錯覚です。
周囲の情報に惑わされ、正しい情報が分からなくなってしまうのです。
この図くらいになると、注意力が高い人でも見抜けないかもしれませんが、このようなトリックアートもあるということを知っていれば、だまされなくなるかもしれません。
目の錯覚でだまされても問題はありませんが、だまされない方が何かと良いと思いますし、注意力も高まるでしょう。
何より、こういった目の錯覚のからくりを見破るという面白さもあるかと思います。
他にも色々とトリックアートは存在しますので、興味があればご自分で探してみていただければと思います。
■脳の補完能力
ある物体の一部分が見えている時、その物体を知っている人は、全体が見えなくてもそれが何であるか分かる場合があります。
それが脳の補完能力というものです。
例えば、携帯電話のボタン部分だけが見えていた時、知っている人はそれが携帯電話と分かりますが、携帯電話を見たことがない人は、それが何なのか分からないでしょう。
まぁ、当たり前ではありますが、携帯電話を知っている人は、見えていない部分も脳の記憶から補って、それが携帯電話と認識するのです。
脳の補完能力に優れている人は、推理力が高い人と言えるでしょう。
少ない情報から、それが何であるかを考えなければならない時、脳の補完能力が役に立ちます。
白黒の写真から色を考えなければならない時も、その物の情報を知っていれば、自ずと色が浮かんできてカラー写真のように見えます。
これも脳の補完能力です。
脳の補完能力を高めるには、知識が必要ですので、様々な分野の勉強が必要になります。
また、同時に推理力が必要となりますので、推理小説などを読んで推理力を働かせていれば鍛えられるでしょう。
■人の性格を見抜く
見知らぬ人に会った時、見た目や雰囲気からその人がどんな人か、ある程度分かると思います。
性格は、ある程度ですが顔に出るものです。
普段から笑ってばかりの人は穏やかな顔になりますし、普段怒りっぽい人は怒り顔になってきます。
もちろん、顔と性格が真逆でギャップがあるという人もいらっしゃいますが、大半の人は顔に性格が出ますので、第一印象というのはあながち無視できないものです。
ただ、人は見た目によらないという言葉もある通り、第一印象だけで性格を決めつけてしまうのは危険です。
普段はおとなしい人でも、豹変して悪人になってしまう場合もあります。
本当の悪人は、善人顔をしているということは覚えておいてください。
■嘘を見抜く
人が嘘をついているかを見抜く方法もあります。
人は嘘をつく時、目をそらしたり、目が泳いだり、口ごもったりしてしまうものです。
もちろん、人によりますが、大抵の人は癖がでますので、もし嘘かどうかを追及せずに見破りたい場合は、その人をよく観察しましょう。
心理学的には、人間が嘘を考える時、目は右上を見るようです。
これはイメージ思考を司る右脳を働かせているためと考えられます。
また、うしろめたいことがあると、目は隠しきれずに左右に微妙にキョロキョロと動いてしまいます。
「目は口ほどにものを言う」ということわざにもある通りです。
嘘かどうかを確認する場合は、「本当に嘘をついていないか」と質問して、相手の目をよく見ましょう。
大きな嘘をついている場合は、挙動がおかしくなったり、口ごもってうまく話せなくなる場合が多いので、それが確認できた場合は嘘をついていると思って良いでしょう。
ただ、話の内容によっては、嘘でなくても話しづらいということで慌てている場合もありますので、その辺りは注意してください。
また、頭の良い人は、嘘をついていても冷静な場合がありますので、性格も加味した方が良いでしょう。
■見抜く力をつけるには
見抜く力というのは、注意力であり、観察眼であり、推理力であり、知識でもあります。
様々な能力が必要ではありますが、真実を知るためには見抜く力があった方が良いでしよう。
そのためには、五感をフルに活用することも必要です。
推理小説などを読んでいると、優秀な探偵は、五感を使って事件を捜査します。
とりわけ視覚がもっとも重要ではありますが、目で判断できない場合は、触ってみたり、匂いを嗅いでみたり、場合によっては舌を使って物質が分かる場合もあります。
知識が豊富であれば、一目見ただけで状況が瞬時に分かる場合があります。
こういった見抜く力を身につけるには、日頃からの訓練が必要です。
推理小説を読むのも良いですし、知識を得るために本を読みあさるのも良いでしょう。
また、トリックアートなどを探したり、人間観察をしてみるというのも良いかもしれません。
真実を見抜く力があれば、色々な場面で役に立つと思いますので、日頃から努力を忘れないようにしましょう。