思考能力の鍛え方5

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前回に続き、思考能力を鍛える方法を少しご紹介させていただこうと思います。

 

■目線を変える

前回も、社会問題などについて、様々な人の立場に立って考えた方が良いということを書きましたが、別の方法もあります。

映画やドラマなどで、善良な人たちが悪を懲らしめる勧善懲悪ものがあるかと思いますが、これを悪人側の立場に立って考えてみることです。
悪人の気持ちなど考えたくはないと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、思考能力の向上のためには、自分自身は悪にならずとも、様々な人の立場に立って考えることは重要なことです。

映画やドラマなどは、ご都合主義なストーリーも多く、正義を語る人はすぐに悪人を殺すのに、悪者はなかなか人を殺さないという話が多いのです。
善人の目線からみれば、市民や仲間は殺されたくないと思い、人質となった人を助けに行くというのが多いですが、なぜ悪人は人をなかなか殺さないかを考えてみると面白いものです。

理由はストーリーによって様々あるかと思いますが、中には作者が完全に善人目線でしか考えていないために、悪人が善人を殺さないというものも多いのです。
悪人の立場に立つと、本当の悪人なら絶対に殺すという場面なのに、なぜ殺さないのかという話が多いということです。

まぁ、純粋にストーリーを楽しむ分には問題ないですが、そういった目線を持つことで、立場を変えて考える力が身につくのかと思います。
可能であれば、悪人だけでなく、全ての登場人物の立場に立って、この人はどういう過去があったのかとか、なぜこのような発言をしたのかなど、考えてみると良いと思います。

また、現実世界でも、犯罪者がなぜ罪を犯したのかや、その犯罪者の立場に立って考えることも必要なことと思われます。
昨今は、被害者に味方する風潮が強く、裁判でも公平に裁かれているのか疑問に思う事例も多くなっている気もしますので、公平な目で見るという考え方も重要かと思います。

目線を変えるなら、悪人や頭の悪い人など、あらゆる人の立場に立つということが必要で、結果的にこれが思考能力を鍛えることにもつながるかと思います。

 

■熟考は静かな場所でする

何か問題が起きた時や、交渉などの受け答えをじっくり考えたい場合、静かな場所で考えるようにしましょう。
熟考は、騒々しい場所では落ち着いて考えることができなくなります。

喫茶店などでも熟考できるという方もいらっしゃるかと思いますが、深く考えるなら静かな場所が良いでしょう。
喫茶店などでは集中力が増したとしても、難しい問題を深く考えるにはあまり向いていないと思います。

静かな場所にいると、冷静さを保つことができ、判断を誤る可能性が低くなります。
心を落ち着かせてじっくり考えると、良いアイディアが浮かびやすいのです。

あまり静かなところでは、良い考えが浮かばないという人や、眠くなってしまうという方もいらっしゃるかもしれませんが、そういった方は、静かなところを散歩しながら考えると良いかもしれません。
歩くことで血流が良くなり、脳にも血が巡って頭が冴える効果があります。

本当に難しい問題に直面した時は、一晩徹夜してじっくり考えるというのも手です。
私も仕事でこういったことをしたことがありますが、夜は静かですし、他人からの連絡もないので、熟考するのに向いています。

一晩じっくり考えることで問題の解決方法が見つかり、難を逃れることができましたので、本当に熟考したいならこういったことも良いかと思います。
ただ、生活リズムを崩して健康に害が出る可能性もあるので、もし行うなら自己責任でお願いできればと思います。

 

■失敗を分析する

何かに失敗してしまった時は、必ずその失敗の原因を考え、どうすれば成功していたのかを考えるようにしましょう。

いわゆる反省というものですが、失敗をした後に何もしなければ、何も成長できません。
失敗したことを反省することで、その失敗は意味のあるものになります。

まず、なぜ失敗してしまったのか、その原因を考えます。
原因が分かれば、どうすれば良かったのかや、次はどうすれば失敗しないのかが分かるはずです。

例えば、顧客に自分の考えた企画をプレゼンし、その案が通らなかった時、自分の企画のどの部分が良くなかったのかを考えることです。
この場合、直接顧客に聞いてみたり、会社の上司などに聞いてみるのも良いでしょう。
良くなかった部分が分かれば、その部分を修正したり、別の案を出すなど、次につなげるようにすることができます。

失敗を分析することで、次に同じことに挑戦する場合は、失敗を繰り返す可能性は低くなりますし、他人にもアドバイスすることもできます。
失敗をしてしまっても、落ち込むのではなく、すぐにその失敗を分析し、次に活かすようにしましょう。

 

■逆から考える

手品やパズルゲームなど、逆から考えると分かりやすい場合があります。

パズルゲームは、ゲーム内容にもよりますが、最後の完成の部分から逆算して、最初の状態になるにはどういう手順を踏むのかを考えると、やり方が分かる場合があります。

コインの瞬間移動のような手品でも、最後の状態から逆に考えると、いつコインを持ち替えたのかが分かることがあります。
まぁ、手品を見せているのが知人の場合、手品を見抜くのを嫌がる人もいらっしゃいますので、その場合は控えた方が良いかもしれません。

左右の手を、親指を下にして指を組んで顔に持ってくる(じゃんけんの時に手の隙間から覗くのに使う組み方)を見せて、次は同じように左右の手の指を組んで、パッと指を組んだまま親指が上にくるように捻るというちょっとした芸があります。
これのやり方が分からないという方も多いようですが、前者と後者では指の組み方が違うのです。

これも、後者を逆から考えてみればすぐに分かります。
後者の最後の、親指を上にして指を普通に組んだ状態から、親指が下にくるように捻れば良いというわけです。

何か問題が起きた際に、原因を考えなければいけない時などでも、最後の状態から逆に考えることで、何が起きたか分かることがあります。
思考をする際には、逆から考えるというのが有効な場面も結構ありますので、覚えておいていただければと思います。

 



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