無料のビニール袋を大量に持っていくと犯罪?
■お店の経営視点
お店の経営者側からの視点について少し考えてみましょう。
お店の経営は難しいもので、お客様のためと思って提供しているのに、そこにつけ込んで過剰に要求したり、提供物を過剰に持って行ったりするお客様も出てくるものです。
例えば、レストランや喫茶店に置いてあるストローやシュガーなどは、買った分に対して使うのは良いですが、それ以上に貰ってはいけないものです。
タダだからと言って、大量に持って行ってしまう人がいるようですが、本当はこれは窃盗罪にあたります。
これらの提供物はタダではありません。
当然、お店が経費としてお金を支払って物品を購入し、お客様が買った商品に使う分だけ提供しているものです。
後で家で使うからという理由で、余分に持って行ってしまうと、窃盗罪に問われる場合があります。
もちろん、高い物ではないので、お店側としても見てみぬフリで、お客様が離れないようにしているだけだとは思いますが、知らずにやってしまっている人は、十分に気をつけてください。
また、レストランや喫茶店などで、喫煙席を設けるかどうかも難しい問題です。
食事やコーヒーを飲むお店では、喫煙席があると、いくら分煙しても、どうしても空気が汚れてしまい、非喫煙者にとっては食事やコーヒーがまずくなってしまいます。
なので、全席禁煙にしたいくらいなのですが、日本には喫煙者がまだ30%近くいるので、この30%のお客様が来なくなってしまう恐れがあるため、下手に全席禁煙ができないのです。
日本人の喫煙者は減りつつありますが、まだ30%も喫煙者がいるというのが、いかにタバコの禁断症状が深刻なのかを物語っているのかと思います。
ちなみに、スターバックスは、全店で全席禁煙になっています。
喫煙席があるお店もありますが、テラス席のみで屋内の喫煙はできない方針になっているようです。
そのため、スターバックスは非喫煙者の人たちからは大変な人気を得ています。
私も喫茶店を使う場合は、必ずスターバックスを使うようにしています。
喫茶店独特のタバコ臭い匂いが全くなく、コーヒーもおいしいからです。
ただ、全席禁煙というのは、スターバックスのような大手チェーン店だからできることであって、個人経営のようなお店ではなかなか難しいものです。
経営者視点で考えると、喫煙席があるのは仕方のないことかとは思いますが、タバコの匂いが嫌いな人にとっては、全席禁煙のお店が増えることを願って止みません。
■無料のものを必要以上に貰ってはいけない
以前も書いたと思いますが、お店側が無料で提供しているものだからと言って、必要以上に貰ってしまっては、窃盗罪になってしまう場合があります。
これは、試食についても言えることです。
お腹が空いたからと言って、スーパーやデパ地下の試食などで小腹を満たす方もいらっしゃるようですが、買う気が全くないのに試食をするのはマナー違反です。
基本的に、試食というのは買うかどうか迷っているお客様や、お客様に美味しさを伝えて買ってくれる人を増やすためのものです。
お店側としても、そういったお客様のために、一部の商品を無料提供しているわけであり、買う気が全くないのに、試食をするのは窃盗と同じです。
もちろん、お店側としてもお客様とのトラブルは避けたいため、あまり被害届を出したりすることはありませんが、あまりにも試食を繰り返すような酷い人の場合は、お店側から窃盗罪に問われる場合もありますので、注意が必要です。
スーパーで袋詰をするところにある、ビニール袋などを余分に持っていくのもNGです。
買い物をしたお客様が必要な分だけ使うのは良いですが、何かに使うからと言って、買い物とは関係ないもののために貰ってしまうのは、窃盗罪に当たる可能性がありますので、注意してください。
ホテルのアメニティの場合は、持って帰っても良いものもあります。
これについては、判断が難しいですし、ホテルによって持って帰って良いものも違ってきますので、分からない場合はフロントに問い合わせみていただければと思います。
基本的に、使い捨てのものは持って帰って良いそうです。
使い捨てのものは、例えば、歯ブラシや歯磨き粉、小さな石鹸などです。
バスタオルや大きなボトルに入っているシャンプーなどは、持って帰ってはなりません。
フェイスタオルは、袋に入っているような小さなものであれば、持って帰って良い場合もありますが、ホテルによっても違いますので、よほど欲しい場合でなければ置いていくのが無難です。
欲しい場合は、フロントに聞いてみていただければと思います。