なぜ他の動物は話せないのか

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※この記事は過去の記事からの再掲載となります。

 

■口呼吸ができるのは人間だけ?

最近テレビの情報番組で、口呼吸できる哺乳類は人間だけというのを知りました。

人間は口と鼻、気管支と食道がX状に交差していますが、人間以外の哺乳類は、基本的に鼻と気管支、口と食道が交差しておらず、口で呼吸することはできないそうです。

そのため、人間以外の哺乳類は話すことができないということです。
舌を動かして話すためには、肺から気管支を通じて口から息を出す必要がありますが、気管支が口に通じていないと、うまく話すことができないのです。

鼻から息を出して、鳴き声くらいは出すことはできますが、舌を使って音を変えることができないので、人間のように話せるようにはならないということです。
なので、猿にいくら言葉を教えてもしゃべることはできないのかと思われます。

犬が舌を出してハァハァしているのは、体温を下げるために舌を出して鼻呼吸しているのですが、これが口呼吸に見えるだけらしいです。

ただ、人間にもデメリットがあり、口呼吸を続けていると、口が乾燥して病気になりやすくなったり、食事をする口と気管支がつながっているので、食べ物が気管支に入ってしまう誤嚥がおきてしまうことがあります。

話すという強力なツールを手に入れた代わりにこういったデメリットが発生したわけですが、メリットの方が大きいとは言えると思います。

 

■人類の空白期間は何だったのか

最近のネットの話題で、人類の10万年の空白期間は何だったのかという話がありました。
人類が誕生してから、10万年の時を置いて、近年になって急激に人間が進化したわけですが、その10万年の間、人類は何をしていたのかということのようです

確かにごもっともなことで、今からでは想像も難しいことですが、まず人類誕生の歴史から見てみましょう。

今からおよそ400万年前に人類が誕生したとされていて、この時はまだ猿人という、猿に近い人だったと考えられています。
そして、約180万年前に原人、約50~20万年前に旧人、約20~4万年前に新人が誕生したとされています。

この間、猿に近いヒトから少しずつ現代のホモサピエンスになっていったということです。
この新人類が誕生してから、およそ10万年ほどの時を経て、約4000年ほど前に各地で文明が生まれ、急激に発展していったということになります。

この10万年の間、人類は何をしていたのでしょうか?

まぁ、これはほとんどの学者が言っていることとは思いますが、やはり脳の発達にこれだけの時間を要したのかと思われます。
ただ、新人類が誕生した時に、初めて口呼吸という進化を獲得したのではないかというのが、私の推測です。

これは別の記事でも書きましたが、人間は口呼吸ができるために言葉を話すことができるのです。
人間以外の哺乳類は、鼻と気管支、口と食道が交差していないため、鼻呼吸しかできず、鳴くことはできても言葉を発することができないのです。

そして、新人類が口呼吸を獲得したのは良いのですが、この進化が世界中の人類に浸透するまでに生まれ変わりを繰り返し、長い年月を要します。
さらに、口呼吸を獲得したからと言って、すぐに言葉が話せるわけではなく、当然言葉という概念から考えなければならないのです。

つまり、新人類が誕生した10万年ほど前は、ヒト型の猿であったわけで、脳も猿とあまり変わらなかったと考えられます。
そこから長い年月をかけて、口呼吸できる人類が広まり、人と人との伝達方法が考えられ、脳も少しずつ発達していったのかと思われます。

その間、口呼吸ができない個体は子孫を残すことができず、口呼吸を獲得して何らかの声を発していた個体だけが子孫を残したため、人類が全員言葉を発することができるようになったのでしょう。
ただ、オスとメスどちらかが口呼吸を獲得していれば、子どもも受け継がれる可能性があるので、必ずしも子孫を残す相手として選ばれないというわけではないかと思います。

10万年の間にそのようなことがあり、ようやく言葉というものができてきたところで、文明が生まれ、一気に人類が発展したのかと考えられます。
人と人との伝達手段が確立されれば、脳の発達も早くなりますし、連携して様々な道具も作れるようになったというのは容易に想像できます。

人類が発展できたのも、言葉を発することができるようになったからと言っても過言ではないはずです。
今、当たり前に発している言葉も、それにともなって発展した文明も、ご先祖様たちの苦労の賜物であることは覚えておきましょう。

 



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