イメージ思考を駆使する
よくイメージで物事を考えろと言われることがあります。
論理的に考えるのではなく、絵を想像して考えるのです。
どういった時にイメージで考えることが必要かを見ていきましょう。
■速読のコツはイメージ
本を読んでいる時、集中力がなくなってくると、内容がなかなか頭に入ってこなくなってしまうものです。
これでは本を読み進めません。
そういう時は本を読むのを止めて休んでも良いのですが、どうしても読み進める必要がある時は、まずは雑念を捨てましょう。
そして、意識して本の内容を想像することです。
内容を活字からイメージにすることで内容を把握しやすくなります。
例えば、歴史小説などでは、難しい政治の内容はなかなか入ってきませんが、家臣が主君に向かって話している絵を想像して読み進めると、理解が早くなります。
速読も、とにかく活字をイメージに変換して読む進めることで、どんどん早く読めるようになります。
一言一句逃さず読もうとするのではなく、内容を絵にして、映画のように読み進めるのが速読のコツです。
これを意識すると、読書も捗りますので、本を読むことが苦手な人も楽しくなるかもしれません。
■記憶はイメージを使う
よくイメージにして記憶する記憶術があると聞いたことがある人は、多くいらっしゃるかと思います。
文字で暗記するよりも、イメージで記憶した方が長く印象に残るからです。
いくら内容が良い小説でも、活字だけの本では、人によって想像された情景は異なりますし、他の人と感情を共有するのは難しいでしょう。
しかし、その小説が映画化やドラマ化することで動画で観ることができれば、そのままイメージで記憶されます。
多くの人が同じイメージを共有し、長く印象に残り続けるでしょう。
何か物事を記憶したい時は、絵に無理やり変換してそれを覚えておくようにすると、長い間記憶できるかもしれません。
例えば、年号を覚えるための語呂合わせがありますが、これも字だけでなく、イメージにしてしまいます。
「鳴くよ(794)ウグイス平安京」という794年平安京遷都も、京都のような街並みと鳴いているウグイスの絵を想像すると覚えやすいでしょう。
最近は、そういった絵で覚える参考書も出ていますので、活用してみると良いかもしれません。
その他、難しいことを覚える時も、無理やりイメージに変換して、その絵を覚えるようにしましょう。
文字だけの記憶だと、忘れてしまう確率が高いのです。
■英語を直接イメージにする
日本人が苦手なものに、英語を話すということがあります。
日本で学ぶ英語は、文法ばかりで実用的ではないため、社会人になっても結局欧米人と話せない人が多いのです。
日本人は英語を聞いた時、日本語に訳してから意味を理解する傾向にあります。
これは、義務教育で文法ばかり学習していた名残りでしょう。
これでは、リスニングに時間がかかってしまい、ナチュラルスピードで話される英語にはついていけません。
それを解決するためには、英語を直接イメージに変換する必要があります。
Peacock→孔雀→孔雀の絵ではなく、
Peacock→孔雀の絵
とPeacockからいきなり孔雀を絵を想像するのです。
単語ならまだ難しくないかもしれませんが、
Do you have any recommendations the most delicious restaurants near Tokyo Station?
と文章で言われた時、とっさにイメージにできましたでしょうか?
すぐにイメージで理解できれば、あなたの英語力は大したものです。
通常は日本語に変換してから、内容を理解するため、時間がかかってしまいます。
この文章を見るか聞いた時に、日本語にする前に東京駅の絵や美味しそうなレストランの絵が想像できれば、英会話はスムーズにいく可能性は高いでしょう。
ちなみに、この訳は「東京駅の近くで、あなたのオススメの一番美味しいレストランはありますか?」です。
なかなか英語を直接イメージに変換するのは難しいですが、これができるようになるには慣れるしかありません。
学習方法としては、同じ英語の文章を何度も聞き、日本語訳を見る前にイメージにします。
日本でも街を歩いていると、突然英語で道を聞かれたりすることもあるので、どんな人でも多少の英語力はあった方が良いと思います。
英語を普段から聞くようにしたり、英会話学習をして、英語を直接イメージ変換できるように練習してみてはいかがでしょうか?
■右脳を活性化する
思考をイメージ型にするには、右脳を使うことになります。
左脳は論理的思考、右脳はイメージ思考を司ると言われています。
右脳を使うには、左手をよく使うようにすると右脳が活発化します。
人間のほとんどが右利きですので、なかなか左手を使おうと思わない人が多く、イメージ変換を苦手とする人も多いようです。
左利きの人は両手を使うので良いですが、右利きの人はなるべく左手を使うように意識しましょう。
パソコンのキーボードで文字を打つのも、両手を使用しますので、良いトレーニングになります。
また、どちらの手で行なっても良いものは、意識して左手で行うようにすると良いでしょう。
歯磨きや、マウス、携帯やスマートフォンの文字打ち、リモコンなど、左手で扱ってみてはどうでしょうか?
左利きの人は右手でも左手でもできますが、右利きの人はなかなか左手でやるのは難しいようです。
これでは、右脳の活動が弱まってしまいますので、左手を使うことを意識してみてください。
右脳のイメージ思考をうまく使いこなすことで、速読や記憶力、英語力の上達など、メリットがかなり出てきますので、日頃からイメージ変換を意識し、トレーニングを重ねていきましょう。