政治について思うこと19
前回に続き、政治について思うことを勝手に書かせていただこうと思います。
■政府の隠蔽体質
日本だけではなく、政府に隠蔽体質があるのはめずらしくありません。
国民のパニックを防ぐために、ある程度情報を抑制し、無用な混乱を避けて冷静な行動を取ってもらうようにするというのは、時に有効な手段です。
しかし、日本では与党の不正や、首相自身の問題を隠蔽するのが、特に最近は顕著になっている気がします。
安倍首相については、森友、加計問題に続いて、桜を見る会の問題も政治資金の流用などが問題となり、これについて予算委員会で野党から質問攻めにされても、隠蔽に隠蔽を重ね続けています。
安倍内閣は、隠蔽内閣と表現しても過言ではないでしょう。
ただ、これは日本だけの話ではなく、他の国でも当然のように行われています。
別の記事にも書きましたが、中国政府でも、2011年に新幹線が脱線事故を起こした際に、300名以上が死亡者が出ているところ、死亡者は35名と公表しています。
現在流行している新型コロナウイルスの感染者数や死亡者数についても、中国政府が公表しているデータについては信頼性が低いと言えます。
新型コロナウイルスが発生した当初は、ネットニュースや中国政府の反応などから、相当な感染者数、死亡者数がいると想像されましたが、最初はかなり少ない数字で公表されていました。
誰もが過小に公表していると分かっていましたが、WHO(世界保健機関)はその数値に騙されたのか、「危険とは言えない」と記者会見で発言してしまっていました。
政府に隠蔽体質があることは、分かっている人には分かっているのですが、騙される人もいることは事実で、それによって世界に与える影響も大きいということです。
ただ、WHOについては、中国から支援を受けているなどがあり、中国への配慮があったのではないかとも言われています。
しかし、だとしてもこれら今回の後手後手の発表はWHOの信頼を大きく落としたと言えるでしょう。
そのような理由で正しい発表をしないのであれば、世界を無駄に混乱に落としてれるだけの組織と成り果ててしまいますので、存在意義はないということになってしまいます。
日本でも新型コロナウイルスの感染者について、隠蔽があるのではないかと指摘されています。
私が住んでいる都内でも、2~3月にかけて救急車の音を聞くことが例年より非常に多いため、新型コロナウイルスの患者ではないかと思われるのですが、ニュースでは東京都の感染者数がほとんど増えていません。
政府や病院が隠蔽しているかと思われましたが、患者の話ではPCR検査(新型コロナウイルス検査)を実施してくれないという方もいらっしゃったので、検査をしないことで意図的に隠蔽をしている可能性が高いです。
2020年夏には東京オリンピックがあるため、政府としては何としてでも感染者数を多く公表したくないという考えもあるのかと思われます。
以上のことから、政府の指示か東京都の指示かは分かりませんが、PCR検査をしないという方法で、感染者数および死亡者数を隠蔽していることは間違いなさそうです。
日本だけ感染者数の増加データが不自然だとか、他の国と比べて日本の検査数だけ少なく、さらに日本国内でも東京都のPCR検査数だけ極端に少ないなどのデータも出ているようです。
この隠蔽ですが、東京オリンピックの開催には逆効果になるかもしれません。
ニュースを見ていて、東京都内で感染者数が増えていないと勘違いした人たちがウイルス対策を緩めてしまい、水面下で感染者数が増大してしまうかもしれないからです。
この場合、東京都で感染者が時間をかけて増大してしまうことで、東京オリンピックを予定通り開催できなくなる可能性が出てきてしまいます。
パニックを抑えるための隠蔽はある程度仕方ないとは思いますが、こういった重大事件の場合や、政府自身の問題などを隠蔽するのは、止めた方が良いと思います。
政府やマスコミが発表することより、ネットニュースの方がよほど信頼できる場合が多いです。
2011年の東日本大震災の時も、ネットニュースではメルトダウンが起きていて、放射線物質が風下に流れているという情報がありましたが、政府やマスコミからは当時そういった情報はありませんでした。
この場合はパニックを避けるためと考えられるので、適切な判断だったとは思いますが、情報がなかったために、死んでしまうというケースもあるかもしれませんので、正確な情報を得たい場合は、ネットニュースを見たほうが良いかもしれません。
ただ、ここで気をつけなければならないのは、フェイクニュースです。
災害時や緊急事態の時ほど、いたずらや嘘のニュースが飛び交い、それを真に受けた人がまた情報を拡散して踊らされてしまうということも多いのも事実です。
いたずらをする人は、他人が騙されている姿を見て楽しんでいるだけですが、フェイクニュースの場合は、わざと嘘のニュースを流してサイトの閲覧者を増やし、広告収入を得るのが目的です。
今回の新型コロナウイルスの影響で、トイレットペーパーが不足するというデマを流した人も、この状況を見て喜んでいるのかもしれません。
こういったニュースに騙されて買い溜めをしてしまった人は、そのせいで他の人が迷惑しているということも知っておいていただきたいです。
もし仮に、本当に物資が不足するとしても、買い溜めという行為は他の人に迷惑がかかりますので、災害時などでも、他の人のこともちゃんと考えるようにしましょう。
騙されないためには、普段からフェイクニュースなのか、いたずらの情報なのかを見抜く力が必要です。
この力を養うためは、普段からネットニュースをよく見るようにすると良いでしょう。
その上で、「このニュースはまだテレビで流れていないが、本当だろうか?」と自分に問いかけるようにしましょう。
テレビで同じニュースが流れるようでしたら、本当の可能性が高いです。
また、テレビのニュースに流れなくても、小さなニュースの場合は取り上げられない可能性もありますし、政治的な理由などで意図的に扱わない場合もあります。
それらの可能性もない場合は、ネットニュースの方が嘘だったという可能性があります。
こういったことを繰り返して、普段からネットニュースを警戒する意識をもっておけば、いざと言う時に騙される可能性も減ってくるかと思います。
■新型コロナウイルスの政府対応
新型コロナウイルスの政府対応ですが、総合的にやはり少し問題があるように思います。
豪華クルーズ船のダイアモンド・プリンセス号の政府対応については、以前書いたように、船の上陸を拒否したのはやむを得ないとは思いますが、その後の対応に問題があると思いました。
また、この頃、既に新型コロナウイルスの猛威が分かりつつあったのに、国会では安倍首相の桜を見る会の政治資金流用問題が追及されており、それどころじゃないと、国民の誰しもが思ったかもしれません。
ただ、これは追及をしている野党を責めるべきではありません。
野党としては、内閣を不正を正すのが野党の役割ですので、首相自身の問題を追及するのはやむを得ないことなのです。
これをしなければ、与党の独裁となってしまいますので、野党はその歯止めをかけるのがその役割と言われています。
従いまして、問題なのは自民党の政治資金流用であり、またそれを隠蔽し続けて、ずるずると国会での質問を長引かせているのが問題なのです。
この場合、安倍首相は罪を認めて、責任を取って辞任していただいた上て、次の問題に取り掛かるべきであり、桜を見る会の問題を放置して良いわけではありません。
安倍首相は即刻辞任をしていただいて、次の首相にバトンタッチするのがベストだと思われます。
自民党内から次の党首を任命すれば、選挙は不要ですので、それほど政治的空白はないはずです。
まぁ、自民党自体に問題があるので、根本的な解決ではありませんが、次の選挙までの応急処置としては仕方ないと言えます。
しかし、現実は相変わらず安倍首相は責任も取らず、新型コロナウイルスについても、あまり適切でない対策を取っているように見受けられます。
2月末にも、小、中、高の全学校に対して休校を要請しましたが、これもやり過ぎと思われます。
感染拡大を防ぐという意味では、効果が0というわけではありませんが、子どもが感染源となっているわけではないので、効果は極めて低いと言わざるを得ません。
この休校により、ご両親がお子さんの面倒を見るために働きに行けなくなったとか、給食の材料も無駄になったなどの問題が発生しましたし、きちんと卒業式ができなくなったという学校もありました。
また、暇になった子どもが街中で遊んでしまうので、休校にした意味がなかったという指摘もあります。
もちろん、今回は命令ではなく要請ですし、いずれにしても強制力はないので、必ずしも従う必要はありませんが、全学校が休校とする中、自分の学校だけは休校にしないという決断をすると、逆に冷ややかな目で見られてしまうという結果になりました。
今回の措置で、損害を被った学校や中小企業、フリーランスの人たちに補償金を出すということも言ってますが、これは新型コロナウイルスの被害に対する補償ではなく、安倍首相の失策に対する補償金になってしまっています。
これにより無駄な税金が使われることになるのも納得がいかない部分です。
この場合、全学校に休校を要請するのではなく、各学校や自治体に判断を委ねて、必要であれば休校にしても良いという措置をとるべきだったと私は思います。
感染者が出る心配があまりない地域なら、無理に休校にする必要はないとは思いますし、様々な事情により、休校が難しい学校もあったかと思います。
3月に入ってからも、中国と韓国からの入国制限をしましたが、これも既に感染が広まっている状態で制限をかけたところで焼け石に水となっており、やるならもっと早くやるべきでした。
経済的損失を考えると、すぐに決断ができなかったということもあるかもしれませんが、だとしたら、なおさら今頃になって入国制限をするのは、経済的損失が出るだけで、感染を抑える効果はあまりないと私は思います。
その上、こちらも要請であって、強制力も法的拘束力もないめ、実情は入国しようと思えば入国できるようです。
結果的にこの首相の対応も、効果は非常に薄いといえるかと思います。
今の自民党や、安倍首相は自分のメンツや支持率ばかりを気にして、的確な対応ができていないように思えますが、ただそれは今に始まったわけではなく、自民党政権の時はずっとそうでした。
私としては、早く政権が変わって、もっと頭の良い人に政治を仕切ってほしいと願うばかりです。
■レジ袋の有料化は意味があるのか?
話は変わりますが、環境汚染の懸念から、レジ袋を有料化するという政府の方針が発表されています。
しかし、これは意味があるのでしょうか?
確かに、レジ袋が川や海に捨てられ、海の生物にも被害が出ていて、海の汚染や海産物にも影響が出ています。
しかし、これはレジ袋を有料にしたところで解決するのか、疑問があります。
レジ袋を有料にしたところで、道や川に捨てる人は捨てると思うのです。
有料化したことで、そういった捨てる行為をする人は、0.数%は減るかもしれませんが、その程度の効果であり、非常に効果が薄いと考えられるのです。
お店側が経費の足しにするため、レジ袋を有料化するというなら分かるのですが、政府がレジ袋の有料化を強制してもあまり意味がないのではないでしょうか。
川や海にレジ袋を捨てることが問題なのであれば、レジ袋を有料化するのではなく、レジ袋を捨てる人を取り締まるべきでしょう。
自治体の条例などで取り締まり、罰則を設けた方が、まだ効果は高いのではないかと私は思います。
みんながエコバッグなどを利用すれば、レジ袋を捨てる人も減るかもしれませんが、なかなかエコバッグを使うことに抵抗がある人も多いですし、レジ袋を有料化すると言っても数円なので、レジ袋を使う人が減るというのも考えにくい話です。
この辺りは、政府や自治体の皆さんには、よくよく考えていただきたいと思います。