子どもの教育法10

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前回に続き、子どもの教育法について考えてみたいと思います。

 

■体罰は禁止した方が良い?

最近の研究結果で、体罰を禁止した国は、その子どもが成長した若者の暴力的な犯罪数が減るというデータが発表されております。
しかし、「だから体罰はダメ」というのは、考えが浅いと言わざる得ません。

そのようなデータは当たり前の結果であり、私も暴力が減ることについては全く異論はありません。
ただ、体罰を禁止した国で成長した若者は、他の何かのデータが反比例して増加しているはずなのです。

何かのデータというのは、例えばうつ病、例えば自殺数、例えばニートや引きこもり、例えば麻薬、例えば詐欺・・・などなど、厳しさを減らした国の成長した若者の悪影響は様々あるかと思います。
そういったデータを見ずに、「体罰はダメ」というのは、明らかに分析不足だということです。

他の記事にも書きましたが、科学的根拠や統計結果というのは信用できるデータです。
しかし、あらゆるデータを分析して総合的に判断することが大事なことであり、一部のデータだけを見て他の人を非難するというのは褒められた行為ではありません。

この体罰についての記事は、今までも再三書いてきておりますが、体罰は必要と私は考えています。
でないと、子どもがいじめや不良など悪い方向へ進んでしまった場合の歯止めが効かなくなり、暴力的な犯罪は増えなくとも、麻薬や詐欺、窃盗などの犯罪が増えると考えられます。

また、体罰を行わないということは、厳しさが足りないということでもあり、子どもの精神がどんどん弱くなってしまうということです。
そのため、人間関係によるうつ病が発生しやすくなったり、少しいじめられたくらいで自殺するという人が増えます。

いじめる方を止めさせるべきだというご意見があるかと思いますが、それはごもっともであり、いじめを減らす努力は必要です。
しかし、どんなに減らすことができても、いじめる人が全くいなくなるということはあり得ませんので、いじめられる側もそれなりに打たれ強くなければならないのです。

厳しさが足りない場合の問題はまだあり、ニートや引きこもりのような仕事をしない若者が増えるという問題も発生しやすくなります。
こういった子どもには体罰を与え、拍車をかけてあげなければ改善できない人も多いはずですが、体罰を禁止してしまうと解決できないということになります。

もちろん、体罰が必要かどうかは子どもによるという面はあります。
体罰や厳しさなどが全くなくても立派に育つお子さんもいらっしゃいますし、スパルタ教育のような厳しい指導の方がスポーツなどで力を発揮するという子どももいらっしゃるでしょう。

そういった部分は教育する人の判断に任されてしまいますので、子どもの性格によってどのような教育をした方が良いかを、それぞれ教育する立場の人が判断する必要はあります。
ただ、大半の子どもは、アメとムチのバランスが大切なはずであり、体罰を全くなくしてしまうというのは、教育面では良くないということです。

皆さんもどうか一部のデータだけを見て、他人を非難することをしないようにご注意いただければと思います。

 

■世代間ギャップ

バブル期や高度経済成長期と、今の不況期の人たちの間では、様々な世代間ギャップが存在します。

昔の人は仕事がたくさんあって、お金を稼げて楽だったと言う若者がいらっしゃいますが、20~30年前くらいはみんなガムシャラに働いていたものです。
確かに、バブル期は何をしてもお金を稼げるような時代だったと思いますが、そのお金を稼ぐためにみんな頑張って働いていたのかと思います。

私はバブル期が終わってから就職したので、その恩恵は預かれていないですが、今の若者よりは私世代の人たちの方がやる気に満ちあふれていたと思います。
今の若者にやる気がない人が多いのは、世の中の不景気のせいに他ならないかと思います。

景気が悪ければ、どこに就職しても給料は良くはなく、あまり裕福な暮らしはできません。
給料が悪ければ、仕事に対してもあまりやる気はでないということになります。

まぁ、景気が悪いというのは教育のせいではなく、政治家にどうにかしていただかなければならないという面はありますが、良い政治家を選挙で選ぶのは国民だということは、心得ておく必要はあります。

また、パワハラやいじめなどは、昨今大きく問題視されていますが、少し昔は当たり前にあったことです。
みんなこういった人間関係には耐え忍んで働いていたのです。

今はネットの普及によって、何か不満があればすぐに拡散し、問題がニュースなどでも取り上げられるようになり、世間を騒がすようになりました。
それは良いことなのかもしれませんが、結局はこれが子どもや若者の精神力をどんどん弱くするという皮肉な結果を導いているのかと思います。

パワハラやいじめを擁護するわけではありませんが、こういったことを耐えることで精神力が鍛えられていたという面があります。
また、少し不満があれば、ネットで言いふらしてやるという逃げ道が、子どもの精神力低下につながっているとも考えられます。

子どもが打たれ弱くなれば、それだけうつ病の発生率や自殺率の増加につながってしまいます。

確かに、昔の方が良かったということはあるかもしれませんが、世代間ギャップのせいにせず、どのような教育をすれば良いかや何が正しいのかなど、しっかりと自分で考えるようにしましょう。

 

■最良の勉強法

以前、別の記事で書きましたが、記憶するのに最も良い方法というのが、アウトプットするということです。
私がこのサイトで記事を書き続けているのも、自分の考えをアウトプットすることで、大事なことを記憶しやすくしたり、自分の考えをまとめているという意味もあります。

アウトプットというのは、要するに出力という意味であり、学んだことをすぐに使うことで、より脳に定着させやすくなります。
これは、子どもの教育にも有効かと思います。

一部の学校で導入しているところもあるようですが、例えば学んだことを自分の後輩に、生徒自身が教えるという授業を行うと、より子どもの成績が上がりやすくなると考えられます。

教えるという行為は、それだけ正確な情報を知っていなければできません。
また、後輩に何か質問された時、答えられるように他の知識も必要になるかもしれませんので、予め色々と調べておかなければならないことも出てきます。

こういったことで、自ら学習する方向へと進んでいきますし、出力するということがそのまま記憶を定着させやすくするというメリットもあります。
さらに、後輩のために適当に教えてはいけないなど責任感も生じますので、色々な意味で教育に良いと思います。

お子さんを持つ親としては、そういった学校でなければこの学習法は難しいですが、例えばお子さんが授業で学んだことを、定期的にお子さんから教えてもらうというのはいかがでしょうか?
こういった場を設けることで、子どもは親に教えるために自ら勉強するかもしれませんし、アウトプットそのものが記憶につながるということになるかと思います。

このレクチャーを受ける親としては、知っている授業内容だとしても、それを告げずに素直な気持ちでお子さんから教えてもらう必要があります。
子どもは親に教えるというのが、意外と嬉しい行為だという研究結果もありますので、こういったことを試してみる価値はあるかもしれません。

 



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