政治について思うこと13

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前回に続き、政治について私が思うことを書かせていただこうと思います。

 

■公約が具体的にできない理由

現在、自民党総裁選が迫っていて、安倍首相が変わるかどうかというニュースが報道されています。
他の自民党総裁候補は、具体的な政治方針を述べるべきというご意見も聞かれますし、これについては私もごもっともかと思いますが、あまり具体的な公約はできない理由があるのも確かかと思います。

例えば、「私が自民党総裁となり、内閣総理大臣となったら、消費税を0%にする」と公約したとしましょう。
もしこのような公約をすれば国民は喜び、この人の支持率が急上昇すると思われます。

自民党も渋々その人を総裁に選ぶことになるかもしれませんが、もしこの人が総理大臣になったとしても、消費税を0%にするという法案を衆議院と参議院に通さなければなりません。
各々で過半数の賛成が必要となりますが、税収が著しく減ると考えると、反対票が多く投じられ、法案が通らないものと思われます。

まぁ、与党だけで過半数の議席を持っているので、全員に裏を合わせておけば不可能ではありませんが、あまりに無理な法案は、与党内からも反対派が出てきます。
法案が通らなければ、公約を守ることができず、嘘つき総理大臣呼ばわりされてしまうでしょう。

大統領制であれば、法案を国会に通す必要はないのですが、日本は大統領制ではありませんので、国会に法案を通すのも簡単ではないのです。

このようなことがあるため、下手に具体的な公約ができないというのも仕方のないことかもしれません。
とは言いましても、あまりに公約を述べないのでは、その人が首相になった時にどのような政治が行われるのか分からず、国民にとっても不安が生じることになります。

我々国民は、首相を直接選挙で投票することはできませんが、支持する人や党を見極めるために、どのような人物がいるかや、投票する人物がどの程度頭の良い人なのかを、しっかりと調べたりする必要があるということです。
選挙がある時には、十分に調査するようにしましょう。

 

■働き方改革の影響

安倍内閣は、働き方改革というものを実施しています。
内容は一つではありませんが、問題となっているのが、長時間労働の改善でしょう。

これは、残業が多いために過労死や過労自殺の要因を排除するということと、仕事のパフォーマンス向上のために、労働時間の上限を設けるというものです。
それまでも労働基準法で、働ける時間の上限はありましたが、さらに厳しくするという制限です。

しかし、この対策のせいで、様々な問題が生じているようです。
会社としては、労働基準法違反となるために、社員に残業をするなと言いますが、実際に働いている社員は、商品の開発などで納期に間に合わせるために、時間外労働をしなければならず、結果的にサービス残業が増えてしまっているという結果が出ているようです。

会社は上限を超えてしまった分の残業代を払ってしまうと、労働基準法違反となりますので、残業代を支払うことができないのです。
しかし、社員は仕事があるために、無給残業をしなければならないという状況が発生しています。

その他、引っ越し業界で、春の繁忙期にも関わらず、働き方改革のせいで従業員に残業させることができず、全ての顧客に対応ができなくなり、引越し業者を使わずに自力で引っ越しをするという人が出てきたというニュースも、今年の春にありました。

有名企業の過労自殺を受けての働き方改革だとは思いますが、返って問題が発生しているように見受けられます。
もちろん、ブラック企業が存在することも確かですので、そういったところを個別に指導する必要はあるとは思いますが、善良な企業が悪影響を受けておりますので、即刻見直した方が良いかと私は思います。

 

■サマータイムは導入した方が良いか

2020年の東京オリンピックの熱中症対策などで、サマータイムの導入が検討されているようです。
これは、2時間時間を進ませて、サマータイムで朝6時にスタートするマラソンなら、現在の4時にスタートとなるので、涼しい時間に走ってもらえるという意図があります。

また、会社がサマータイムの夕方5時に終われば、現在の午後3時になるので、アフター5の時間が有効に使われることになり、消費を促進させることができるというものです。

このようなメリットがあるのは確かではありますが、デメリットもあるため、サマータイムを導入しているヨーロッパ諸国では、サマータイムの廃止が検討されています。

デメリットというのは、夏になると時間をずらさなければならないので、生活習慣が乱れて病気になりやすくなるというものです。
実際、サマータイムを導入してから、動脈硬化などの病気の発症率が上がったというデータが出ているようです。

また、最初の導入時にはIT業界が大変なことになります。
全てのシステムの時間を変更しなければならず、対応できなかったサーバーなどと時間のずれが生じるなどで、様々なところでシステム障害を起こすことが予想されます。
これによって、物流が滞ったり、お店でトラブルが起きたり、銀行でATMが不具合を起こすなど、様々なシステム障害が起きる可能性があります。

メリットについても、再検討する必要があると私は思います。
夜中にマラソンをするならまだしも、2時間早めて走らせたところで、暑いことには変わりなく、熱中症を防げるかどうかは疑問が残るのです。
夕方涼しくなってから行う競技も、午後の暑い時間にやることになり、逆に熱中症で倒れる人が増えるのではないかという懸念もあります。

アフター5の時間が長くなるというメリットについても、まだ日中の暑い時間ですので、家にいる時はクーラーで電気代を使うことになり、家計に負担がかかり、消費者にお金が少なくなれば、それだけ消費促進はできなくなるとも考えられます。

まぁ、やってみなければ分からない部分はありますが、基本的に私は反対です。
メリットに対してデメリットの方が大きいように思えるからです。

2020年の東京オリンピックの熱中症対策については、秋の涼しい時にやるなど、時間ではなく日にちをずらした方が良いように思います。
様々な兼ね合いでそれも難しいとは思いますが、サマータイムを導入するよりはIOCなどを説得した方がまだ良策かと私は思います。

政府にも、メリットとデメリットをしっかりと検討した上で決断していただきたいと思います。

 



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