物事を多角的に考える15

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前回に続き、様々な事象について多角的に考えてみたいと思います。

 

■人の多種多様性を知る

人というのは本当に様々な考え方や性格の人がいるものです。
このサイトで何度も述べている、絶滅回避の多種多様性によるものですが、人の好みは、人それぞれ異なるという認識は持っておいた方が良いと言えます。

価値観の違いとも言いますが、100人の人間がいれば、その好みはバラバラになるものです。
例えば優れた画家が、どんなにすばらしい絵を描いたとしても、100人ともその絵が好きになるということはありません。
必ず、その絵は好きではないという人がいるものなのです。

もちろん、その絵が好きだと答えた人数によって、絵が優れているかどうかの基準にはなります。
10人の人しか好きと答えないなら、大した絵ではないかもしれず、画家としての裁量は疑問視されますが、90人の人が好きだと答えれば、優れた画家と評価することはできるでしょう。
この例えを現実的に考えるなら、人数の部分をパーセントにすると考えやすいと思います。

しかし、人間の十人十色の性格により、どんなに優れた絵を描いても、100%の人が好きという回答を得ることはできません。
同様に、会社がどんなに素晴らしい製品を作っても、100%の人が満足したということはあり得ないのです。

満足しなかった人の中には、批判的な意見を述べたり、細かいことでクレームをつけてくる人もいるでしょう。
もちろん、そういった意見は貴重な意見ではありますので、考慮すべきではありますが、少数派の意見を真に受けて、落ち込むのではなく、満足してくれる人を増やすことに努力すべきです。

逆に、どんなに評価の低い製品を出してしまったとしても、それが好きだと言ってくれる人は少数ながらにいるはずです。
そういった人たちのために、改善を続けて努力していけば、好きだと言ってくれる人が増えるかもしれません。

会社の製品だけでなく、漫画や歌などの作品や、芸能人のファンなどでも同様のことが言えます。
人は千差万別だということを知り、どういった対応をすれば良いかを考えるようにしましょう。

 

■大きな男性の方が高所恐怖症が多い理由

体格の大きな男性が、高いところが苦手なところを見て、
「大の大人が情けないな」
と言うのをよく聞きますが、実は体格が大きな人ほど、高いところが苦手になります。

少し考えれば分かると思いますが、例えば子どもなら、遊びで木やジャングルジムによく登ったりすることがあります。
これば、子どもの体重が軽いために、身軽に動けるからです。

体重が軽ければ、それを支える腕力や脚力は少なくて済みますし、足を踏み外して落ちそうになっても、身が軽いほうがどこかに捕まって助かることもありますし、落ちても軽症で済む場合があります。

ところが、大人になって体重が重くなるほど、自分の身体を支えるのが難しくなり、足を踏み外してしまうと、落ちて重症を負う可能性が高くなってくるのです。
なので、体格の大きい人ほど、高所恐怖症でなくとも、高いところが苦手になりやすいのです。

フィギュアスケートでも同じようなことがあります。
女子のフィギュアスケートで、中学生くらいの時は、ものすごくジャンプが上手だったのに、オリンピック選手になってくると、だんだんジャンプの失敗が多くなってしまうのは、プレッシャーというのも少なからずありますが、成長して体重が重くなったという要因もあるはずです。

中学生くらいならまだ体重が軽い割に、脚力が大きくなるために、高くジャンプできていたのに、身長も伸びて体重も重くなってくると、以前ほどの高さのジャンプができなくなってしまいます。
もちろん、成長に伴って脚力も上がればジャンプの高さも維持できますが、女子の場合は筋肉がつきにくく、だんだんとジャンプが難しくなってくるものと思われます。

まぁ、様々な要因があると思いますので、皆が皆というわけではありませんが、そういった視点で考えてみるのも良いかと思います。

 

■お金の出どころを考える

テレビのニュースコメンテーターの意見などで、メダルを獲ったオリンピック選手にもっと賞金を出すべきだとか、スポーツ選手の育成にもっとお金をかけるべきだと言う方がいらっしゃいますが、こういった意見を気軽に言うのはいかがなものかと思ってしまいます。

もちろん、それは日本のスポーツの発展には良いことではあるのですが、その前にお金の出どころを考えているのだろうかと思ってしまうのです。
そんなにお金があるなら、当事者たちはとっくにそうしていると思います。

しかし、実情を考えると、こういったスポーツ関係の収入というのは、観客からの収入は少なく、ほとんどはスポンサーなどが付いてもらって、広告を出す代わりに広告収入を得ているかと思いますが、それも人気のスポーツならまだしも、ほとんどのスポーツでは収入は芳しくないのです。

2020年の東京オリンピックの会場建設でも、選手たちのことを考えて、もっと良い施設を作るべきだなどの意見もありましたが、こちらのお金の出どころは、大半は税金となります。

こういった意見を述べる人たちは、お金の出どころをきちんと考えた上で発言をしているのかと疑問に思わざるを得ません。
お金の出どころまで考えているなら、そのような意見を気軽に言えないはずです。

こういった意見を言う人たちには、「あなたがそのお金を払ってください」と言いたくなりますし、番組のMCやアナウンサーにそういう意味のことを言ってほしいと思ってしまいます。

昔からそうなのかは分かりませんが、こういった思慮の浅いコメンテーターにはもう少し深く考えてコメントしてほしいと思わざるを得ません。

 



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