経営者目線で考える10

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前回に続き、様々な事象について、経営者目線で考えてみたいと思います。

 

■クレーマーの対応

小さなミスを棚に上げて、強い口調でクレームをつけてくる客というのは、どこにでもいるもので、お店や会社の悩みのタネにもなっています。
ミスだけでなく、到底現実的ではない理不尽な要求をしてくるような輩もいます。

こういったクレーマーの対応としては、
「もしあなたが経営者(店長)だったら、とのような対応をすれば良かったのでしょうか?」
と聞いてみましょう。

「誠意を見せろ」
などと言って、お金を要求してくる場合もあるかもしれませんが、
「あなたが経営者(店長)だったら、お金で解決するのですか?」
「そうだ」
「もしそのようにすれば、同じような他のお客様にもお金を支払わなくてはならなくなり、経営が成り立たなくなるのではないでしょうか?」
など、あくまでその人がそこの経営者かのような内容で、経営者にクレームをつけるように話すと良いかと思います。

頭の悪いクレーマーも、それで経営者側の身が少しは分かるようになり、退散してくれるかもしれません。
クレーマーも、自分がクレームを言われることになり、否が応でも経営者側の立場に立たさせることになります。

こういったクレーマーには、理不尽な要求を飲むでもなく、無下に追い返すでもなく、こちらの苦労を分からせるのが最も効果的かと思います。

 

■定食屋のピーク時にテレビを消すのはなぜか

チェーン店ではなく、個人経営の定食屋では、お客様が見れるようにテレビがあるところもまだあるかと思います。
こういった定食屋でのテレビは、昼などのピーク時に消されることがあり、なぜなのかと思う人も多いようです。

込んでいる時間帯に、店員がテレビを見れないようにするためかと思われる人もいらっしゃるかもしれませんが、これはお客様側にテレビを見せないようにするためです。

そう言うと、「最も客が多い時間で、たくさんの客がテレビを見たいと思うだろう!」と言われるかもしれませんが、冷静に店側の立場に立って考えてみましょう。

確かに、お客様一人ひとりのことを考えれば、昼間のお客様を満足させるためにテレビをつけておいた方が良いとは思います。
しかし、お店としては客の回転率を上げてたくさんのお客様に来てほしいと思うはずです。

なのに、テレビをずっと見て長居をしてしまうお客様が増えてしまっては、その店に新たにお客様が来た時、店の中の客が多くて入れないという場合は他のお店に行ってしまうので、お店にとっては損失となります。

もし、お昼のピーク時であっても、お客様の数が少なければテレビをつけてるところもあると思いますが、ピーク時にテレビは消しているのはそういった理由があります。

こういった細かいことについても、店側、経営者側の立場に立って、いろいろと考える癖をつけておくと、分からないことが見えてくる場合があります。

 

■コンビニの年齢認証

コンビニでお酒を買う時、最近はレジのボタンで、年齢認証をさせるところが多いと思います。
人によっては、煩わしいとか、「明らかに俺が19歳以下には見えないだろ!」と文句を言われる方も多いようです。

私も何度かこの年齢認証をやったことがありますが、やはり少し煩わしいとは思いました。
ただ、これもよく店側の立場に立って考えてみましょう。

このボタンが導入されるまでは、店員の判断でお酒やタバコを売っていました。
まぁ、明らかに未成年であっても、親に頼まれたなどの理由で買う場合もあり、店員が売ることを拒否することは、基本的にはありませんでした。
もちろん、拒否をすれば、お店としても売上が減ることになるという理由もあります。

ところが、親などから、未成年の子どもが勝手に酒を買って飲んでいるなど苦情が増えたことから、条例で未成年の客に酒やタバコを販売することができなくなった地域が増えました。

これにより、親などに頼まれた場合であっても、未成年は酒やタバコを買えなくなったのです。
しかし、今度はお店側にリスクが生じてしまいました。

どんなに慣れた店員であっても、お客様が成年か未成年かの判断は非常に難しい人がいるのも事実で、間違って未成年のお客様に酒を販売してしまうと、条例違反となってしまいます。
これを避けるために、やむを得ずレジに年齢認証ボタンを設置し、自分は20歳以上ですと、お客様にボタンを押してもらうことにより、お客様に責任を持ってもらっているのです。

後で親などが未成年に酒を販売したなどの訴えがあったとしても、年齢認証ボタンを押しているので、責任はお客様側にあると逃れることができます。

公平を期すため、全てのお客様にボタンを押してもらうようにしていますが、最近は店員の判断で、明らかに未成年でないお客様の場合、店員がレジの年齢認証ボタンを押しているケースもあるようです。
一度そのシーンを見たことがありますが、基本的に客側に責任を持ってもらう意味で設置しているものですので、全てのお客様にボタンを押してもらうようした方が良いと私は思いました。

まぁ、最初に書いたように、「俺が未成年に見えるのか?」と強い口調で文句を言っているお客様も見たことがあるので、微妙な判断ではありますが、もしそういった方でも、店員が年齢認証ボタンを押してしまうと、後で未成年に酒を売ったというクレームがあった時、「うちはお酒を購入した全てのお客様に、レジの年齢認証を行っております」とは言えなくなってしまいますので、お客様に年齢認証ボタンを押させるべきでしょう。

客の立場としては、こういったお店側の立場も理解した上で、素直にお店の指示に従うようにしましょう。

 



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