頭が良すぎることのデメリット2
前回も書きましたが、頭が良いということは、非常にメリットが大きいことではあるのですが、反対にデメリットもあります。
今回も頭が良すぎることのデメリットを少しご紹介させていただければと思います。
■頭が悪い人には理解してもらえない
頭が良い人の話というのは、頭が悪い人にとっては分からないことが多いものです。
頭が良くない人には、頭が良い人が何をしているのか、話していることにどんな意味が含まれているのか、理解できないことがあるものです。
頭の良い人は、一を聞いて十を知ることもできるという人もいるものですが、頭の良くない人は、十を聞いても五も分からないという人もいるのは事実です。
そのため、本当に頭が良い人は、頭が良い人からしか理解されないと言われています。
中国の三国志演義の話で、蜀の軍師、諸葛亮孔明が、敵国である呉の軍師、周瑜公瑾が死んだ時、「私のことを真に理解できる人はあなたしかいなかったのに、なぜ死んでしまったのか」と嘆いたのは、頭の良い人同士しか理解できないことがあるというお話なのかと思います。
頭の良い人が書いたことや、話したことというのは、その裏で様々な内容を含めた話なのに、頭の良くない人にはそれが理解できないため、嫌われたり、妬まれたりすることも多いものです。
■頭の良い人は嫌われやすい
前回も書きましたが、頭の良い人は、そうでない人に、妬まれたり恨まれたりすることが多いものです。
それ以外にも、自分のことについてのエピソードを話しただけで、どうしても嫌味や皮肉ととらわれてしまうことも多いです。
頭の良い人の経験談や成功例というのは、意図していなくても、どうしても自慢話になってしまうことがあり、聞き手には鼻につくということになることもあるのです。
また、ネットなどに正論を書いたとしても、読み手と意見が異なればムッとされてしまうということもあるでしょう。
そのため、頭の良い人は気を遣って失敗談を入れたり、笑い話にするなど、苦労が絶えないものです。
ただ、頭の良い人であっても、人柄が良い人であれば、嫌われることはなく、むしろ万人から慕われるタイプではありますが、こういう人は稀でしょう。
逆に頭の悪い人は愛されやすいということはあるかと思います。
しかし、それは愛嬌のある人の場合の話で、頭の良くない人でも、調子にのったり、でしゃばったりするような人は嫌われる可能性は高いでしょう。
頭の良い人でも、人によっては、バカな人を演じるということもあるようです。
戦国時代の織田信長が、うつけのフリをしたと言われており、周囲の敵国を油断させた上で、一気に攻勢に出るというのは、あまりにも有名ですが、頭が悪いと思われた方が得なこともあるということでしょう。
また、芸能人にも、おバカキャラが受けるということで、本当は頭が良い人なのに、頭が悪いフリをするという人も、中にはいらっしゃるようです。
それが悪いわけではありませんが、頭が良すぎる人は、嫌われたり、警戒されたりするため、頭の悪いフリをすることが必要なことがあるということかと思います。
■孤立しやすい
周囲の人が、頭の良くない人ばかりだと、孤立しやすいということもあるでしょう。
例えば、会社で頭の良い上司が、いくら丁寧に仕事の説明をしても、頭の良くない部下たちばかりでは、かなり苦労することになると思います。
また、そのせいで、上司の方がダメなのではないか、という認識が持たれてしまう場合もあるでしょう。
頭が良い人が、親しい人と接していると、その人の嫌な部分が見えてしまうということもあります。
しかし、指摘すれば、人間関係が悪くなる可能性もあり、下手に口に出せず、嫌な思いをするだけになる場合があります。
なるべく相手を傷つけずに指摘した場合でも、単に悪口としてとらわれてしまい、やはり嫌われてしまうことが多く、孤立する要因になってしまいます。
そのため、他人の嫌な部分を見つけても、誰にも口に出せずに我慢して耐えなければならないこともあるのです。
意見が異なる場合も同様でしょう。
明らかに自分の意見の方が正しい、もしくはより良い案のはずなのに、他の人の意見の反論として述べると、そちらの方が良いと分かっていても、妬まれたりすることが多いものです。
そういったことが積み重なると、頭の良い人が遠ざけられてしまうことも多くなりますし、頭が良い人にとってもストレスとなったりするので、なるべく人と関わらず、一人でいる方が楽になってくるのです。
このため、頭の良い人は孤立しやすいと言われています。
頭の良い人にとっては、難しい問題ではありますが、孤立したくないのであれば、その頭脳をフルに活かし、いかに他人に嫌われないような言動を取るかをよく考える必要があるのかと思います。
■世の中の嫌な動きが見えてしまう
世の中の嫌な流れや、政治などの裏が見えてしまうことも、頭が良い人にはありがちなことかと思います。
しかし、そういったものが見えたからと言って、何かできるわけでもなく、嫌な気分になるだけというのも、デメリットの一つでしょう。
もちろん、本当に世の中を変えるつもりで、頭が良い人が立ち上がってくれるのであれば、素晴らしいことではあるのかと思いますが、頭の良い人ほど、そういったことには慎重になるので、なかなか難しいのかもしれません。
また、選挙の結果に不満があったとしても、やはり民主主義という性質上、どうすることもできないというもどかしさもあります。
まぁ、これは頭の良い人に限った話ではないですが、やはり頭の良い人ほど、その選挙の影響がどう出るか、少し未来を見通すこともできたりしますので、頭の良い人ほど、強く不満が残るということになるのかと思います。
民主主義というのは多数決主義であり、国民全員が頭の良い人であれば何の問題もないのですが、現実はそうではなく、本当に頭の良い人はごく少数しかいませんので、頭の良い人には思い通りにならないという意識は強くあるのかと思います。
頭の良い人ほど、選挙の結果、確実に世の中が悪くなるのが分かってしまうのに、どうすることもできないという嫌な思いを抱えやすいということなのかと思います。
このように、頭の良い人にはデメリットも結構多くあったりするのですが、やはり本当に頭の良い人には、どんどん活躍していってもらって、世の中を良くしてもらいたいという思いはあります。
あまり頭が良すぎるということを悲観せず、その頭脳をフルに発揮できる方法を考えていっていただければと思います。