物事を多角的に考える9

5 Comments

MRG011
前回に続き、様々な事例から物事を多角的に考えてみたいと思います。

 

■過労自殺とは何か

先日、大手企業の若い会社員が過労自殺をしたということで、ニュースでも取り上げられましたが、なぜ過労自殺をしてしまうのかというのは非常に疑問が残ります。
このサイトでも自殺については、様々な議論をしていますが、会社内の強制労働のようなものに苦しめられているのであれば、会社を辞めれば良いのではないかと思うのです。

では、なぜ会社を辞めずに自殺を選択してしまうのかと言えば、日本人特有の建前や社会的立場といった風習によるものが最も大きな要因なのかと思います。
家族や親戚に大企業に就職したと言って祝福され、将来も明るいはずだったのに、あまりの過酷な労働に耐えられず、辞めたくてもそういった背景があるので辞められないといった事情でしょう。

ご存知とは思いますが、過労死と過労自殺は大きく違います。
過労死は、過労による突然死や病死で、気づいた時には防ぐのは難しいものです。

対して、過労自殺は、過労による精神と肉体の疲れから、自殺に追い込まれるものです。
しかし、これは自分の意思によって防ぐのは難しくないでしょう。

私もIT業界の会社員だった頃は、過労によって二度も尿管結石になったことがありますし、周囲の人の中にはトラブル案件対応などで何日も徹夜して労働していたため、倒れて入院した人も何人かいました。
携帯電話のOSを制作するチームは、休日も含めて毎日会社に寝泊まりするような労働だったため、残業だけで月300時間を超えていたと聞いたことがあります。

完全に労働基準法に違反していますが、それでも過労自殺したという人は聞いたことがありませんでした。
20年近く前の話なので、今はそれほどひどい状態ではないと思いますが、昔の若い人たちは精神的に強かったと言えるかもしれません。

そういった意味では、現代の若者は、過保護の影響からか、精神的にも極端に弱くなっているようにも見受けられます。
ゆとり教育の影響とも言えますが、やはり少子化によって、各家庭にお子さんの数が減り、過保護になっているのが大きな要因でしょう。

他の記事に書きましたが、子どもを守れば守るほど、精神的に弱くなってしまうのです。
もちろん、先に書いたように、建前のせいで会社を辞められないというのもあるかと思いますが、その場合でも自分は死んだことにして、会社を辞めてどこかに失踪という形で逃げるという選択肢もあるはずです。

会社の上司が辞めさせてくれないという方もいらっしゃるかもしれませんが、辞めようとしている社員を止める権限は会社にはありません。
法律的にはそのような強制労働は許されていないので、辞めるのはその人の自由です。
堂々とそのことを告げて辞めれば良いのです。

自分の死をもって会社のやり方を改善するように訴えかけているという可能性もあるかもしれませんが、それをするなら正々堂々裁判で争えば良いことです。
自分の命を捨てるくらいなら、その生命を使って、改善するために戦おうとしないのは、やはり精神的な弱さからくるものかと思われます。

もちろん、ブラック企業と呼ばれるような会社は確実に存在していますので、会社側が悪いケースがほとんどとは思いますが、会社も利益を上げなければ倒産しかなくなるわけであり、そうなるとそこに勤めている人も困ることになります。
そのため、ある程度はサービス残業をしてもらわないと会社の経営が危ういというところも少なくないと思います。

会社員の方は、会社側のことを考える必要がありますが、あまりにも重労働を押しつけられていると思われる場合は、労働基準法に違反していないかや、違反していれば弁護士や労働基準監督署に相談すべきかを考えたり、会社を辞めることを考えるようにしましょう。

 

■インターネットの影響

過労自殺がこのような大きな問題として取り上げられている原因の一つに、インターネットの普及という要因もあります。
インターネットがない時代なら、このような過労自殺が起こっても、大多数の人が知ることがないので、大きな問題になっていなかったと思われます。

しかし、PCやスマートフォンが国民全員にと言っていいほど普及し、他の人がどのような状況にあるのか、すぐに知ることができるようになったために大きな問題となって露呈したと言えるでしょう。
最初はツイッターのつぶやきからどんどん拡散し、それによって様々なニュースサイトで取り上げられ、多くの国民が知ることになるので、テレビ局や警察が無視できない状況になるのです。

こういった現象によって、様々なことが起きています。
インターネットが普及する前は、自分の状況が普通だと思っていた人も、インターネットで他人がもっと幸せなんだと知ることによって、自分の状況が不満になるということです。

会社で奴隷のようにこき使われていた人も、ネットがない時代は、これが普通なんだと思ってがんばっていたかもしれませんが、インターネットで他の人がもっと楽をして仕事をしているということを知ると、当然、うちはブラック企業だと不満の声を上げるようになります。
もちろん、それで改善するなら良いことではありますが、現状としては、他人と自分を比較して、自分の不幸を不満に思う人が増え、ネット上では不平不満で溢れてしまっています。

こういったことがあるので、他人に対する批判や誹謗中傷も増えてしまっているのかと思います。
インターネットの普及は、良い面の方がもちろん多いのですが、他人の誹謗中傷が多いのは、こういったことが原因なのかと思われます。

 

■恋人の理想が上がった?

インターネットの普及もありますが、テレビなどでもイケメンや美人を見ることで、恋人にしたい理想の人の基準が上がってしまっているように思えます。

大昔になってしまいますが、テレビもないような時代であれば、それほど顔立ちの良くない異性であっても、恋人として満足する可能性は高いと思われますが、ネットやテレビで顔立ちの良い異性を見ることで、周囲にいる異性では満足できず、もっと素敵な人がいるはずだと考えてしまうというのは、無意識ながらもあるものと思います。
特に近年は、非常にイケメンや美人の有名人が増えていますので、少しでもそういった顔立ちに近い恋人と付き合いたいという願望が出てしまうのは無理はないでしょう。

昨今の若者の中には、恋人はいらないという意見も多く、それは時間やお金を自由に使いたいという理由かと思いますが、恋人を作りたいという人は、相手の基準が上がってしまっていることは間違いないと思われます。
この恋人の理想が上がることでも、結婚できなくなる人が多少なりとも増えてしまい、しいては少子化につながるということになっている可能性は高いでしょう。

だからと言って、ネットやテレビの普及がダメだとか、整形が必要というわけではありませんが、恋人の条件として、それほど顔立ちを重視するという考えを取り除いてあげる必要もあるのかと思います。

テレビやインターネットの普及は、様々な影響を与えますが、自分は自分と割り切り、あまり振り回されたりしないようにする意識が必要なのかと思います。

 



関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加

5 件のコメント 物事を多角的に考える9

  1. 匿名 より:

    過労自殺の項目ですが

    その件は上司や周囲によるパワハラ、セクハラが大きな要因になった可能性が高い事例ですよ。

    つまり仕事の過労は我慢できても、上司や周囲によるいじめには我慢ならなかったのです。

    あなたの見解こそが物事を多角的に見れていません。

    死者に鞭打つ表現は人間として辞めておかれたほうがよいです。

  2. 管理人 より:

    コメントいただきまして、ありがとうございます。
    また、ご不快な思いをされたなら、申し訳ありませんでした。

    ただ、決して亡くなられた方を批難しているわけではなく、同じような境遇の人が同じような過労自殺をしないようにと記事を書いておりますので、誤解のないようにお願いできればと思います。

    おっしゃっていることはもちろん想定しておりますが、それならなぜ会社を辞めなかったのでしょうか?
    明確なご回答をいただけますと幸いです。

  3. 通りすがり より:

    私も匿名さんと同じ考えです。

    >おっしゃっていることはもちろん想定しておりますが、それならなぜ会社を辞めなかったのでしょうか?
    明確なご回答をいただけますと幸いです。

    想定してるから自分の意見を何でも言っていいということとは違うと思います。

    あなたのおっしゃりたいことはよくわかりますが、人間、想定外の人もいるんですよ。
    報道されてることだけを情報収集して、本人に本当はどういった事情があったかもわからないのに、亡くなったご本人やご遺族、またそうではない人も不快にされる様な記事を書かれるのは、私もいかばかりかと存じます。

    無責任な人がどんどん増えている世の中で、責任感の強い少数派の人にどんどんしわ寄せがいってます。

    だったら皆、無責任になれ、という訳にはいかないでしょう。
    そんなことになれば世の中は破壊しかねますよ。

    私はこの事件を
    無責任な世の中への警鐘と受け止めます。

  4. 管理人 より:

    通りすがり様。
    コメントいただきまして、ありがとうございます。
    また、ご不快な思いをさせてしまったなら、申し訳ありませんでした。

    おっしゃる通り、想定しているからと言って、何を書いても良いということではないと思います。
    ただ、私は無責任に記事を書いているわけではありません。

    既に上のコメントで書いております通り、無くなった方を批難しているのではなく、同じような境遇の人が、同じようなことを考えないようにという思いで書いております。
    誤解のないようにお読みいただけますと幸いです。

  5. 現代の若者 より:

    新年度から社会人になる者です。いつも考える材料を提供してくださり有難うございます。考えることが苦手なためひっそりと練習させていただいています。

    (過労)自殺や若者の精神的な弱さが問題視されているのは、殆どの人がマズローの欲求五段階説でいう安全欲求や社会的欲求が満たされている時代だから起こっているのではないでしょうか。

    私を含め、現代の若者は承認欲求が強いように感じます。下手すると自分のことしか見えていない状態に陥ります。事件の真相は分かりませんが、「尊厳を保てないくらいなら死んだ方がまし」という思考を滑稽だなと笑えなくなりました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

※コメント送信前に以下をご確認ください。

コメントは承認制になっております。
どんどんお気軽にコメントを投稿していただいても構いませんが、記事の内容と関係ないものは掲載されませんので、ご注意ください。
逆に、記事の内容に沿っていれば、どんな批判的なコメントでも受け入れさせていただきます。

私自身、未熟なことは重々承知しておりますので、批判的なご意見を書き込んでいただくのは大いに結構なのですが、どこをどう改善すれば良いか分からないコメントも多いため、できましたらどの部分がどういった理由でダメなのかや、改善策も述べていただけますと幸いです。