経営者目線で考える7
■限定商品が良いものとは限らない
商品数限定や、期間限定として売っている商品がありますが、これらが良いものとは限りません。
限定という言葉に弱い人も多いようで、早く買わないとなくなってしまったり、買える期間が過ぎてしまうからと、消費者のあせりを促しているだけです。
本当に在庫が少ない場合もありますが、基本的には消費者の購買意欲を煽るために、経営者が行っていることです。
本当に在庫が少ない場合は、値段を高く設定した方が売る側も儲かるはずです。
在庫に限りがあるから限定にしているのではなく、単に購買意欲を煽っているだけと思った方が良いでしょう。
もちろん、本当に欲しい商品の場合は、買っても良いですが、本当に必要な物かどうかを冷静に判断するようにしましょう。
■定価が高い商品
メーカーの希望小売価格が決まっていないもので、小売店が価格を決めている場合、やけに値引きがされているものがあります。
そういった商品は、本当に値引き前の金額の価値があるかどうかを見極める必要があるでしょう。
小売店が価格を決められる場合は、定価と謳ってやたらと高く設定し、こんなに安くしましたと売っている場合もあります。
つまり、本当に定価で売った場合、ボッタクリであることがあります。
それを何割引もしたと言うと、かなり安くなっているという印象を与え、消費者も買いたくなるということです。
よく商品の値引き品を見て、「本当に定価がこんなに高いのか」と疑ってしまうことはよくあるかと思います。
値引き品を見た時は、小売店が仕入れた金額と、人件費、その他経費などを考えて、本当に定価がそんなに高いかどうかをよくよく考えるようにしましょう。
時間があれば、ネットや他の店を回るなどして、相場を調べると良いかもしれません。
特に、値引き幅が大きい物ほど、定価がそんなに高いことはないと思いますので、騙されないように注意してください。
■年収と年商は違う
私も経営者ですので、よく知っているのですが、年収と年商は全く異なるものです。
年収は、従業員が年に会社から貰う給料のことで、税金や保険などを差し引く前の、年のトータルの収入のことです。
年商は、会社がその年に売り上げた金額のことで、経費を差し引く前の、年のトータルの収入です。
ただし、年商が非常に高い場合でも、経費を差し引いたらほとんど利益が出ていない企業もありますので、注意が必要です。
仮に年商が1億という企業であっても、仕入れや人件費などの経費を差し引くと、利益がほとんど出ていないところもあるのです。
小さい会社の経営者としては、会社から自分への給料をあまり出さずに、会社に貯蓄する場合もあり、年収を聞かれると、低くて驚かれる場合もあります。
ただ、会社の年商は高い場合もあるので、見極める部分が異なります。
相手が普通の会社員の場合は、年収を聞きますが、経営者の場合は年商を聞いた方が、その規模が分かりやすいのです。
と言っても、あまり他人に収入のことを聞くのは、失礼に当たる場合もあるので、慎重に聞く必要があるとは思いますが、女性が意中の男性の経済力を見抜くためには必要な知識かもしれませんので、覚えておくと良いでしょう。
■ターゲットの気持ちを考える
商品を売る場合、その商品を誰が買ってくれるのかを考える必要があります。
さらに、そのターゲットとなる人の気持ちまでも考えると、より売れる商品となるでしょう。
例えば、昔のテレビゲームの主人公に少年が多かったのは、ゲームのターゲットが子どもだったからです。
子どもや学生が、そういったテレビゲームをやると、感情移入しやすく、口コミでも売れるようになるのです。
これが、ゲームの主人公がおじさんばっかりだったら、ゲーム自体もそこまで流行らなかったかもしれません。
化粧品を売る場合で、ターゲットが若い女性の場合は、バッケージを可愛いものにしたり、ターゲットがもっと年齢が上の女性の場合は、洗礼されたデザインにするというのも良い例でしょう。
商品を売る際は、ターゲットを絞り、さらにそのターゲットの気持ちまでも考えるという戦略が、より売れる商品を生み出すことにつながると言えます。