物事を多角的に考える6
今回も様々な事例から、物事を多角的に考えてみたいと思います。
■ネット上の批判が多いのはなぜか
以前も少し取り上げましたが、普段の日本人というのは従順で真面目なイメージがあるのに、ネット上ではものすごく批判をする傾向があります。
これがなぜなのかは、はっきりとした答えは分かりませんが、やはり普段の生活でストレスが溜まりやすいためと思われます。
現代社会で世の中の景気が悪くなり、仕事上でストレスを抱えやすくなっています。
最近では、家庭でも家族内の生活がうまくいかなかったり、金銭的な面から結婚すらできない人も増えています。
さらに、日本人は面と向かっては、あまり強く言えない性格が影響しているものと思われます。
日本の文化の影響もあると思いますが、人間関係を悪くしたくないという無意識の思いから、人に強く当たれないという性格があります。
これは美徳でもあるのですが、ネット上となると、匿名で批判することができます。
このため、リアルの世界で我慢していたものが、ネット上で爆発してしまうということかと思います。
昨今は芸能人への批判や、政治家への批判が相次いでおり、それほど批難されることでもないのに、ネットで叩かれて傷ついている方も多くいらっしゃいます。
これを逆手に取って、わざとネットを炎上させて知名度を上げるという芸能人もいらっしゃるようですが、やはり匿名だからと言って、何でも発言して良いわけではありません。
書き込む人は、よくよく相手の気持ちを考えた上で発言をするようにしましょう。
ただ、こういった人たちでも、役に立っているケースもあります。
芸能人や政治家が、本当に間違った方向に進んでしまっている時は、歯止めをかけてくれる役割をしています。
ほとんどは行き過ぎた誹謗中傷ではあるのですが、間違ったことを修正してくれる場合もあるので、一概に批判を止めろとも言えないかとも思います。
あまり批判的にコメントを書かれたくないのであれば、ブログやツイッターを書く際に、自分が間違っていないかや、変なことを書いていないかなどを、よくよく気をつけるべきかと思います。
■批判を書きこむ時
逆に他人のブログやツイッターを批判する時は、コメントに気をつけましょう。
相手が間違っていると思えば、批判を書くのも良いこととは思います。
たた、誹謗中傷になっていないかをよくよく気をつけましょう。
誹謗中傷というのは、根拠が無いのに悪口を言うことです。
逆に言えば、根拠があれば自分が正しいということになるかと思います。
批判を書き込む際は、どの部分が、どういった理由でおかしいのかを明確に述べ、さらに改善策を提案するようにしましょう。
批判だけを書き込むのであれば、幼稚園児でもできる話です。
書き込んでいらっしゃるのは、頭の良い大人の方だと思いますので、きちんと自分の意見の根拠を示して、スマートに批判するようにしましょう。
■天才と奇才と秀才の違い
天才と奇才と秀才の違いを明確に答えられるでしょうか?
天才というのは、天から与えられた才能の意味で、生まれつき持った才能のことです。
奇才は、奇抜な発想をする才能です。変な発想をする人にも使われる場合もありますが、基本的に鋭い発想をする人に使われます。
秀才は、勉学が秀でているという意味で、学問が優秀な人に使われます。
天才は、脳障害が起きた人にも見られることがあります。
脳障害が起きると、特定の分野がダメージを受けて機能しなくなりますが、その部分を他の分野が使うことがあり、その時に天才が生まれることがあります。
例えば、うまく話すことができないのに、自分が見たことを全て記憶してしまうという人をテレビで観たことがありますが、こういったものが脳障害による天才です。
もちろん、天才は生まれつき持った才能のことですので、厳密に言えば天才とは言えないかもしれませんが、常人とは大きく異なる才能と言えます。
天才は早死するという言葉がありますが、これは周囲の人の妬みによって暗殺されたり、ストレスで病気になりやすいなどがあります。
また、脳障害が起きたタイプの天才は、その障害のため長生きできないという要因があるのかと思います。
奇才は、奇抜なアイディアを出せるので、世の中には一番役に立ちそうな人ですが、実は奇才というのはあまりいません。
坂本竜馬のような人を奇才と言えると思いますが、世の中に変革をもたらせたり、便利な物を発明したりと、いつの時代でも活躍できる存在でしょう。
秀才は、学問が優れた人ですので、努力すれば誰でもなれると思われるかもしれませんが、そう単純な話ではありません。
勉強自体が嫌いな人もいますし、がんばってもなかなか身につかない人もいらっしゃいます。
いずれの才能を持った人でも、努力を惜しめば才能を完全に開花させることはできません。
また、努力が実るのもまた才能であり、その道に才能がなければいくら努力しても、実らない場合があります。
まぁ、凡人の私に取ってもこれらの才能は羨ましい限りではありますが、自分にはどのような才能があるのかを見極め、それをどう活かすかを考えるのも必要なことかと思います。
■なぜ美味しいと感じるか
先日、ネットで「なぜ魚は美味しくなってしまうのでしょうか?」というのを見て面白いなと思ったのですが、魚自身が美味しくなろうとしているわけではありません。
人間が勝手に美味しいと感じてしまっているのです。
人間だけでなく、あらゆる生物が、自分に必要な栄養素を持つものを食べた時に、美味しいと感じるようにできているのです。
例えば、ちょっと汚い話ですが、ハエは犬などの排泄物にもたかります。
これは、ハエにとってみれば、美味しくないけど自分に必要な栄養があるからと言って食べているわけではありません。
ハエにとって栄養があるからおいしく感じているのです。
人間の感覚でも、子どもと大人で好きな食べものが変わる方も多くいらっしゃいます。
子どもの頃は、身体の成長のために、肉や卵などのタンパク質が必要になるので、これらが好きな子どもが多いですが、大人になると健康維持のため、野菜や魚に好みが変わってくる場合があります。
自分に必要な栄養素か変わるため、美味しく感じるものが変わってくるということかと思います。
もちろん、全ての人がそうではありませんし、健康に良くないジャンクフードやお菓子がおいしく感じるのも、この説に反していますが、こういった例外もあるということです。
何でも美味しいから自分に必要な栄養素だと言って、食べ過ぎてしまったり、ジャンクフードやお菓子をたくさん食べてしまうと、健康を害することがあります。
これは、人間の生活が豊かになったために起こっている、最近の現象かと思います。
昔の人たちは、このような贅沢はできず、必要最低限の食材を食べていました。
そのため、大量に食べることもできませんでしたし、もちろんジャンクフードも存在していません。
お菓子も高級食品でしたので、たくさん食べることもできなかったのです。
それが、近代化で大量生産、大量消費の時代となったため、美味しく感じるものでも、健康に良くないものも出てきてしまいました。
人間がお金儲けのために、健康に悪いものでも美味しいものをどんどん作ろうという発想から、こういった現象が起きているものと思われます。
ただ、こういった食品であっても、たまに食べるのであれば、問題ありません。
毎日ジャンクフードばかり食べたり、お菓子を大量に食べたりしては、健康を害してしまいますが、たまにであれば問題ありませんので、普段から食べ過ぎに注意するようにしましょう。