今あるものに感謝する
「隣の芝生は青い」という言葉がありますが、これは他人のものは何でも良く見えるという意味です。
誰しも経験のあることだとは思いますが、自分にも同じようなものは持っているのに、なぜ他人のものが羨ましく思えるのでしょうか。
また、その他人のものは本当に良いものでしょうか?
■人は、他人のものがほしくなる生き物
人というのは、欲の深い生き物で、他人が持っているものは羨ましく思えて、欲しくなるものなのです。
それでいて、自分のものになってしまうと満足し、自分が持っていることにありがたさを忘れてしまいがちです。
例えば、ケーキなどを切り分けた時、食欲旺盛の人は、ピッタリ同じ大きさでも、他人の方が大きく見えたりするものなのです。
また、DVDや本など、お店に並んでいると欲しくなり、買ってしまうのですが、家に置いてあるだけで観たり読んだりしていないという人もいるようです。
人間には物欲があり、物を欲しがる生き物です。
しかし、実際に自分のものになると、満足してしまい、関心がなくなってしまうものです。
■本当に他人のものが良いものなのか
「他人のものが良いなぁ」と思うのは自由ですが、本当にそれが良いものなのか、冷静になって考えてみましょう。
例えば、一人っ子の人は兄弟が欲しいと思います。
しかし、兄弟がいる人は、一人っ子を羨ましがります。
一人っ子は、やはり寂しいので兄弟が欲しいと言う。
兄弟がいる人は、うるさいとか、いじめられるとかで、甘やかされる一人っ子を羨ましがる。
どちらも一長一短はありますが、まず客観的に自分を見てみましょう。
私は兄弟がいて、一人っ子が羨ましいと思っていた頃もありました。
しかし、やはり兄弟がいないよりはいた方が楽しかったと改めて思ったのです。
一人っ子の人は寂しいかもしれませんが、両親に大事にされたと思いますし、兄弟のトラブルもないので、一人っ子で良かったと考えてみましょう。
他人を羨んでも良いですが、自分がそんなに悪い境遇だったのかも、思い返してみてください。
■あなたは既に持っている
最近は、日本人でも髪を染めている人がいる人が多く、私もそれがオシャレだと思った時期もありました。
しかし、客観的に、また人間という種族で考えた時、やはり黒髪が一番かっこいいと思いました。
私は日本人で黒髪です。
そう思った時、黒髪で良かったと心から思いました。
もっと極端な話をしますと、病気で外も出歩けないような人たちは、健康な人が羨ましいのです。
事故で手を失った人は、手がある人が羨ましい。
生まれつき目が見えない人は、目が見える人が羨ましい。
不治の病になった人は、これからも生きていける人が羨ましい。
あなたが五体満足なら、あなたは既にそれを持っています。
■今あるものに感謝する
他人のものが羨ましいと思う前に、本当にそれが自分にとって必要なのかを考えましょう。
また、同じようなものを自分が持っていないかを考えましょう。
また、今あるもので満足できないかを考えましょう。
そして、今あるものに感謝しましょう。
他人の幸せを羨んでも良いですが、自分が不幸なのか、幸せなのかは自分の考え次第です。
他人の芝生は青く見えるものですが、もう一度自分のものを見直して、それで満足できないかを考えてみましょう。
もし、同じようなものを持っているなら、そのものに感謝しましょう。