事件・逮捕の仕組み2

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前回の事件や逮捕の仕組みについての続きです。

 

■書類送検

ニュースでもよく耳にする書類送検ですが、これは被疑者を逮捕せずに、検察に事件の書類や証拠が提出されることです。
被疑者を逮捕、拘束する必要がないか、できない場合に書類送検されることになります。

被疑者を拘束するほどではないほどの軽微な事件である場合や、被疑者が入院中や死亡している場合、時効が成立している場合などに行われます。
軽微な事件で書類送検されるケースが多く、不起訴処分になることも多いようですが、必ずしも不起訴になるわけではなく、起訴されて裁判で有罪となる場合もあります。

起訴するかされないかは、検察によって判断されます。
起訴されて有罪になった場合は、前科となりますが、書類送検された時点では前科は付きません。

軽微な事件というのは、ちょっと著作権を侵害してしまったとか、喧嘩などで軽傷を負わせたなどが多いようです。

 

■不起訴処分になる場合

警察が逮捕、または書類送検しているのに、不起訴処分になるのはどのような場合かと言えば、証拠が不十分であったり、被疑者が人違いと分かった場合などです。
他にも、被疑者が死亡している場合や、14歳未満の場合、心神が喪失している場合も不起訴処分となる場合があります。

また、検察の判断で起訴猶予となる場合があります。
これは、被疑者の嫌疑が明白であっても、事件の軽微性や、被疑者の事情などを考慮すればやむを得ないと判断できる場合に、罪を見逃すというものです。

起訴猶予という言葉を使ってはいますが、再犯をしなければ、事実上、不起訴処分と同等と考えられます。
ただし、再犯があった場合は、起訴猶予となっていた事件が余罪となり、罪が重くなる可能性があります。

有名人などが書類送検されるというニュースもよくありますが、不起訴処分となった場合でも、社会的信頼のダメージは大きいものになってしまうかと思います。

 

■被害届

事件があった際に、被害届を警察に提出しますが、被害届を提出しないと警察は動けないということではありません。
事情聴取をして、警察が被害届を書き、捜査が開始される場合もあります。

逆に被害届が提出されても、捜査を開始するかどうかは、担当警察官や担当課長の判断となるようです。
嘘の被害届や、違法というほどの申告ではない場合もあるからです。

また、ひったくりや万引き犯を一般市民が現行犯逮捕したのに、盗まれた物が返ってきたからという理由で被害届を出さないケースもあるようですが、この場合も犯人を逮捕するかどうかは、担当警察官が判断するようです。
被害届が出されなかったということで、見逃されるケースもあるのかもしれませんが、基本的には警察が被害届を代理で書いて逮捕することが多いと思われます。

被害届と似たようなもので、告訴、告発というものがあります。
被害届は警察の捜査義務がないのに対して、告訴、告発は捜査義務が生じます。
告訴は、被害者本人が申告するもので、告発は第三者が申告した場合を言います。

しかし、告訴や告発は簡単には受理されません。
告訴、告発された段階で、よほど証拠などがそろっていて、被疑者がほぼ確実に有罪になる場合のみ受理されます。

そのため、告訴、告発をしたい場合は、弁護士に頼むなど、専門家のような詳しい人がいないと難しくなります。

 

■容疑者と被疑者の違い

容疑者と被疑者の違いですが、意味としてはほぼ同等とされています。
ただ、被疑者の方がより確実に犯人であると判断された場合に使われます。

容疑者は、あくまで容疑がかかっている段階で、複数人の容疑者が出る場合もあります。
被疑者は、証拠や証言などから、ほぼ犯人を特定した段階で使われます。もちろん、犯人が複数犯であれば、被疑者も複数人となります。

ちなみに、被告人というのは、検察の起訴が行われた段階で、被疑者から被告人に変わります。
裁判でも被告人と呼ばれることになります。

ただ、被告人と被告は別のもので、刑法で被疑者が検察に起訴されれば被告人となりますが、民法で訴えられた人は、被告となります。
例えば、離婚調停で夫が浮気したから離婚したいと家庭裁判所に妻が訴えた場合は、夫は被告となるということです。

 



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