賢くなる方法3

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前回に続き、賢くなるためにはどのようなことが必要かを少しご紹介させていただければと思います。

 

■事実から推測する

賢い人は、先を見通す力を持っているものです。
何か事件があった時に、推理する力もこれに該当します。

推理というのは、事実から推測することであって、当てずっぽうの予想のことではありません。
何かあった時に、現実に起こった事実から論理的に考えることで、自分の推理の的中率を上げることができます。

たまに、自分が仮定した説を基に、推理を述べる人がいますが、その仮定が正しくなかったら、その後の推理は何の意味も持たなくなります。
もちろん、そういった話し方をしてはいけないわけではありませんが、もしそれをする場合は、仮定した説が正しいという確率が高くなければなりません。

例えば、密室で殺された死体が見つかったとしても、本当に密室かどうかはよく調べてみないと分かりません。
本当に出入り口が一つで、鍵も一つしかなく、その鍵は室内から見つかったという事実があれば、密室殺人事件ですが、その事実が出る前に密室殺人事件として推理を進めてはならないということです。
合鍵があるかもしれませんし、出入りすることができるところが他にもあるかもしれません。

仮定の段階で推理を進めるのは、仮定が覆ってしまうと、推理の意味がなくなります。
仮定して推測を進めて考える分には構いませんが、その仮定が間違いか正しいかの確認が必須となることは忘れないようにしましょう。

 

■何でも吸収する

最初から全てを知っている人間などこの世にはいません。
何事にも、最初は知らないところから始まります。

そのため、賢い人はどんどん他人の知識を吸収しようといます。
何か知らない事があっても、恥ずかしがらずに聞くようにしましょう。

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という言葉もあります。
最近はインターネットや本でも調べられるので、人に聞かなくても知識を得られることも多いですが、人に聞くということはそれほど恥ずかしいことはありません。
誰でも最初は知らないのですから。

私の座右の銘は、「我以外皆我師也」という言葉ですが、これは自分以外の全ての人を師匠と思い、学びなさいという意味でもあります。
例え相手が幼い子どもであっても、学ぶべきところがあるかもしれません。

自分はスポンジだと思い、どんどん他人の知識という水を吸収するように努めましょう。

 

■頭を柔らかくする

賢い人はなぞなぞも得意なものです。
なぞなぞが得意な人は、頭が柔らかいとも言えます。

頭が固いと、考えが一定になってしまい、答えが導き出せないのです。
固定観念に捕われてしまっているような状態です。

なぞなぞに限らず、日常生活や仕事上の問題が発生した時にも、様々な解決法を考えて、より良い答えを出すためには、頭の柔軟性が必要です。
固定観念を一度捨てて、考えを一つに絞らないようにして、色々と考えるようにしましょう。

頭の柔軟性を鍛えるためには、なぞなぞをたくさん解いてみるのが良いと思います。
なぞなぞと言っても、簡単なものばかりではありません。
中には、斬新な考え方をするなぞなぞもあります。
こういったことを繰り返すことで、頭の柔軟性を鍛えることができると思いますので、ぜひ試してみてください。

 

■数字の裏を読む

自分の理論を裏付けるためや、ブログ記事などで信憑性を出すために、数字を使う場合があります。
何か説明する時に、具体的な数字を述べた方が、信頼性が増したり、注目度を高めることができるのです。

例えば、
「日本人の多くが肥満に悩んでいます」
と言うより
「日本人の20%以上の人が肥満に悩んでいます」
と言った方が信頼性や具体性が高まるかと思います。

「多くが」と言ってしまうと、人によって感覚が違うと思いますし、実際にどのくらいなのか分かりません。
しかし、具体的な数字を出すことで、誰もが分かりやすい説明となるのです。
商品を売るために、営業の人がプレゼンテーションでデータを出すのも、同様の理由があります。

また、宣伝広告にも数字がよく使われます。
「90%以上のお客様が満足したと言っています!」
のようなコピーを見かけることもあるかと思います。

ただし、こういうものは注意してください。
この例の場合、アンケートに応えたお客様の中の90%以上の人が満足したと回答したと考えられますので、アンケートに応えなかったお客様は含まれていません。
アンケートに応えたお客様は、大抵の人が満足したからアンケートに応えたのであって、満足しなかった人は、アンケートに応えることすらしないはずです。
つまり、90%以上のお客様が満足したというコピーはアテにならないということです。

確率の数字を考える場合、逆の確率も考えてみる必要があります。
例えば、あなたが命に関わる病気になってしまい、手術が必要になった時、ある医師が
「この手術は、失敗すると1000人中200人が死んでしまいますが、手術を受けますか?」
と言った場合、手術しないことも検討する人も多いかと思います。

別の医師は
「この手術を受ければ、80%の確率であなたは助かりますよ」
と言った場合、こちらの医師の手術を受けますでしょうか?

後者の医師の手術を受けたいと思った人は、もっとよく考えてみる必要があります。
頭の良い人であれば、両者の確率は全く同じであることが分かると思います。

このように、世の中には数字の信憑性を利用した数字のマジックがありふれています。
我々は、それを知った上で、数字を出してきた人の説明が正しいのか、しっかりと数字に隠された裏の部分を読む必要があるということです。

 
賢くなるためには、日々の訓練が欠かせません。
日頃から、何でも疑ってみたり、どんどん知識を吸収するという心構えを持つようにしましょう。

 



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