天候・天気の仕組み
今回は、天候や天気の仕組みについて、少しご紹介したいと思います。
■雨が降る仕組み
地球上にある、あらゆる水分は熱せられると蒸発し、上空に水蒸気が昇っていきます。
特に海水が熱せられて蒸発する水蒸気が多いようです。
水蒸気は無限に昇っていくわけではなく、地球は上空に行くほど温度が下がるので、冷やされた水蒸気は空気中の水分が重くなってそれ以上、上昇することはなく、そこに留まります。
これが集まったものが雲となって目に見えるのです。
さらに、それらの冷やされた水分が集まって固まっていくと、やがて重さに耐えられなくって、氷の粒が地表に向かって落ちていきます。
氷の粒が大気の温度で溶けて落ちたものが雨になります。
雲ができる原理はこれだけではなく、風や上昇気流、気圧などが複雑に関わっているので、一概に上記で説明できているわけではありませんが、簡単に言うとそのような原理です。
天気予報で、低気圧が来ると雨になるのは、気圧が低いところほど空気が集まってくるので、集まった空気が上昇し、上空で冷やされると雨になりやすいからです。
■雪やあられ、雷の仕組み
雪が降るのは、先ほどの雨の降る原理のところで、水蒸気が上空で冷えると氷の粒になると説明しましたが、大気の温度が低いと、その氷の粒が溶けることなく落ちてくるので、雪となります。
天気予報で、雪の予報が外れやすいのは、大気の温度を考慮していないからと思われます。
私の経験則では、前日まで暖かかった場合、次の日が雪の予報でも、雪になりにくいと考えています。
逆に、気温が0度に近いかそれ以下の日が続いていて、次の日が雨の予報だった場合に、大雪になる場合が多いようです。
これは、恐らく大気の温度が冷えているか、それとも温まっているかで、雪になるか雨になるかが大きく変わるからと私は思います。
あられは、上記の氷の粒に、水蒸気の水分が付着して凍り、氷の塊が大きくなって降る場合に、あられになります。
氷の粒が溶けない温度で、さらに大気には水分の状態の水蒸気が多いという特殊な条件下で発生します。
ひょうというのは、あられが大きくなったものを言います。
直径が5mm未満をあられと言い、5mm以上をひょうと言います。
雷が発生するのは、上空で水蒸気ができた時に、氷の粒ができますが、氷の粒同士がぶつかったりした時に、静電気が発生し、それが蓄積していって、地球に向かって放電されたものです。
水蒸気の量が少なければ、それほど静電気は発生しませんが、大雨になるような雲の場合は、静電気を蓄積しやすいので、雷になりやすいのです。
■風が吹くのはなぜか
風はどこから吹いてくるのか、疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
風が吹く原理は、主に対流が原因ではないかと言われています。
先ほどの雨が降る仕組みで説明しましたが、海水なとが熱せられると、水蒸気となって空気が上昇します。
空気が上昇すると、当然周りの空気も巻き込まれる形となって、空気が移動します。
これが対流で、これが大きくなって風を吹かせているということです。
他にも、空気は高気圧から低気圧の方へ流れるため、この時に空気の移動が起きるために、風が発生するようです。
その他、地球の自転なども風の吹く要因として考えられているようです。
詳しい説明は省きますが、この辺りの話は面白いので、興味があればご自分で調べてみていただければと思います。
■台風、竜巻
温度が急に上がって、海面温度も急激に上昇したりすると、多量の水蒸気が蒸発し、低気圧部分で膨大な上昇気流が発生します。
急激に上昇気流が発生すると、渦をまいて上昇し、台風になります。
冬に台風がないのは、海面温度が低いためです。
台風は海面温度が上昇しやすい夏や秋に多いのですが、近年は地球温暖化等の影響により、春に発生するケースも増えているようです。
台風は右回りと左回りがあります。
基本的に南半球の台風は左回りで、北半球は右回りの台風となります。
これは、台風が発生した際、地球の回転によって赤道付近の方が、逆側に比べて引っ張られるためと言われています。
この力を、コリオリの力と言います。
しかし、水道から排水口に流れる水は、北半球、南半球は関係ないようで、その時の空気や水の流れの状況によって右回りか左回りが決まるようです。
一方、竜巻は地表の温度が高いのに、上空の中層の温度が低い時に発生しやすく、地表で温められた空気が上昇し、上空で冷えた空気は下降するという現象が同じ場所で起こると、上昇気流と下降気流が交錯して渦となり、竜巻となります。
上昇気流と下降気流が打ち消しあうので、1時間程度で消えてしまうことが多いですが、家や車なども吹き飛ばす威力があり、勢力によっては非常に危険です。
竜巻は、夏から秋にかけての夕方などに、地表は熱いものの、上空が急激に冷やされた場合に発生しやすいようです。