事件・逮捕の仕組み

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世の中の仕組みについて、少し復習がてら、ご紹介させていただこうと思います。
まずはテレビなどのニュースでもよく話題となる事件や逮捕についてです。

 

■逮捕には逮捕状が必要

事件が起きた場合、その犯人を逮捕する時は、基本的に逮捕状が必要です。
ただし、現行犯の場合は、逮捕状がなくても逮捕できます。

逮捕状は、裁判所が発行します。
もちろん、目撃者の証言や証拠などの十分な根拠を揃えた上で、裁判所に逮捕状を請求する必要があります。
裁判所で、容疑者について、十分に容疑が認められる場合は、逮捕状を発行するということになります。

逮捕状がない場合、警察の事情聴取に応じるのは任意になりますので、断ることもできますが、一市民としては警察に協力した方が良いでしょう。
理由もなく断れば、何かやましいことがあるのではないかと、余計な警察の疑いを買ってしまいます。

裁判所に逮捕状を請求してから逮捕することを通常逮捕と言いますが、それ以外に緊急逮捕というものがあります。
容疑者が逃げてしまう恐れがあったり、別の犯罪をする恐れがあり、逮捕状を請求する時間がない場合に、緊急逮捕をし、その後に逮捕状を請求するというものです。

裁判所が発行する令状は、逮捕状の他、捜索状、差押状、身体検査状などがあります。
捜査に必要であれば、家を捜索されたり、身体検査をされたりするということです。

逮捕されてしまった被疑者は、黙秘権と弁護士を選ぶ権利があります。
もし、自分が逮捕され、それが誤認逮捕であった場合は、
「弁護士を呼んでください。それ以外は黙秘します」
と言って、弁護士と対策を相談するのも一つの手かと思います。

ちなみに、現行犯であれば、一般市民にも逮捕する権限が与えられています。

 

■保釈について

逮捕されてしまった被疑者は、裁判まで留置所で過ごすことになります。
裁判が長引くこともありますし、もし無実の人であれば、留置所生活も苦になるものです。

この時、保釈金を払えば、保釈されて元の生活に戻ることができます。
もちろん、裁判には出なければなりませんが、留置所生活からは解放されます。

ただし、保釈と言っても、誰でもできるわけではありません。
犯した罪がそれほど重罪でない場合で、逃亡の恐れがない場合や、再犯の恐れがない場合などの審査があり、全てパスして保釈金を払えれば保釈されます。

保釈金は、罪の重さや被疑者の収入などにより異なります。
保釈中に何もなければ保釈金は返ってきますが、逃亡や証拠隠滅、再犯などがあれば、保釈金は返ってきませんし、留置所生活に戻ることになります。

簡単に説明すればこのような流れですが、実際はもっと複雑ですので、興味のある方はご自分で調べてみていただければと思います。

 

■警察について

警察と一言で言っても、組織の中身は色々と複雑です。

全国の警察の総元帥となるのが警察庁で、その下に警視庁、警察大学校、科学警察研究所などがあります。
警視庁の中は、防犯部、交通部、刑事部などの内局があり、刑事部の中に映画やドラマによく出てくるような、捜査一課や鑑識課のようなものがあります。

捜査一課は殺人、誘拐、強盗などの凶悪犯罪を扱っています。
捜査二課は選挙法違反、詐欺など、捜査三課は窃盗、偽札など、捜査四課は暴力団の犯罪など、担当が決まっています。

階級については、巡査、巡査長、巡査部長、警部補、警部、警視、警視正、警視長、警視監、警視総監の順に階級が高くなります。
この辺りを知っておくと、映画やドラマなどもさらに面白くなるかと思います。

 

■検察について

警察が事件を起こした場合、誰が取り締まるのかという問題が生じます。
警察が起こした事件を警察が担当するのであれば、かくまったり、証拠隠滅を計ったりすることが容易になってしまうからです。

そのため、警察が起こした事件を担当するのは、検察になります。
また、国会議員が起こした事件も検察の担当になります。
大企業が起こした事件も検察が担当することもあり、地方検察庁が大企業の家宅捜査に乗り込むというシーンをテレビのニュースで見た方も多いと思います。

検察にも検察庁があり、検事総長が最高位となっていますが、指揮権は法務大臣が持っています。
法務大臣は国会議員が就任することが通例ですので、法務大臣は検事総長のみ指揮できるという制限があるようですが、どうも なあなあ でやり取りしているという印象は拭えません。

近年の国会議員の不祥事も、検察にしっかり動いてもらわなければならないはずなのですが、機能しているように見受けられません。
検察という組織はあまり表舞台に出てくることがないので、実態がよく分からない部分も多いですが、検察の方々にはしっかりと仕事をしていただきたいものです。

 

■少年法

最近増えていると思われている少年犯罪ですが、実は数十年前よりは、少年犯罪数自体は減っています。
もちろん、近年の少子化の影響で、少年の数自体が減っているということはあるでしょう。
ただ、少年犯罪が凶悪化しているのは間違いなく、そのせいで少年犯罪が増えているという誤解があるのかと思います。

数十年前の少年犯罪と言えば、喧嘩による暴行罪くらいなもので、殺人のような凶悪なものはそれほどありませんでしたが、近年は少年犯罪が凶悪化しているため、テレビなどのニュースで印象づけられていると考えられます。
原因としては、近年の不況によって共働きが増え、子どもの教育に十分な時間が取れない家庭が増えたために、子どもが間違った方向に行ってしまうことが考えられます。

少年法の罰則が甘いために、未成年による凶悪犯罪が増えているという声も挙がっているようですが、その前に両親による教育をしっかりした方が良いのも事実でしょう。

未成年が事件を起こした場合は、罪の重さによって、家庭裁判所か地方裁判所で裁かれることになります。
罪が軽ければ家庭裁判所となりますが、罪が重ければ成年と同様、地方裁判所で裁かれます。

少年法では16歳未満には刑事処分を科すことができないことになっています。
最も重い処分でも少年院送致なので、凶悪犯罪については少年法を改正すべきであるという意見があり、今でも議論されています。

16歳以上の少年で凶悪犯罪と判断された場合は、検察庁に送致される場合があります。

少年法については、少年の保護と更生が目的とされているので、凶悪犯罪を犯してしまった少年をどうするのかは、今でも激しく議論されています。
更生の余地すらないという意見もごもっともかと思いますし、インターネットでは犯人の実名や顔写真を公開するなどの、個別処刑という事態も発生しているようです。

私も、改善の余地があるのであれば、少年法を改正すべきかと思います。
ただ、刑罰を厳しくしたからと言って全て良いというわけでもないかと思いますので、非常に難しい問題だと思います。

できることなら、そういった犯罪行為を未然に防げるよう、教育や防犯、治安維持といったことをしっかりと心がけていただくように願うばかりです。

 



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1 件のコメント 事件・逮捕の仕組み

  1. MIC より:

    こんにちは。非常に為になる興味深いウェブサイトだと拝見してます。
    ただ、この記事に関しては違和感があります。実際データー上では少年の凶悪犯罪についても特に増えていることはないという事実があるのではないかと存じます。
    そして、その凶悪犯罪が増えている理由が近年の不況によって共働きが増え、子どもの教育に十分な時間が取れない家庭が増えたために、子どもが間違った方向に行ってしまうことというのが特に違和感があります。実際専業主婦しかいなかった戦前のほうが少年の凶悪犯罪が多かったというデータもございます。
    共働きが凶悪犯罪の理由とは考えにくいと思われます。

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