どうすれば景気が回復するのか
現在は円安で輸入品が値上がりし、さらに消費税増税などにより、消費が落ち込み、不景気が加速しています。
景気を回復させるには、やはり政府に改善してもらうしかないのですが、どのような政策が良いものなのでしょうか。
■年金制度改革
年金と景気は、一見関係なさそうですが、私は現在の年金制度は不景気になる一因と考えています。
現在の年金制度は、今、年金を支払っている人たちのお金を、今の受給者に払っています。
この仕組みだと、年金を納める人が多ければ問題はありませんが、少子高齢化で年金を納める人は減り、受給するお年寄りが増えれば、貰える額がどんどん減ることになります。
ご存知の通り日本は少子化が進んでいますし、改善の余地は見られませんので、今の若い人たちは老後に貰える年金を期待することがほとんどできません。
現在でも厳しいですが、年金だけで生活することはほぼ不可能となってきます。
そうなると、定年退職までに、老後の生活のための資金を自分で貯めておかなくてはならなくなります。
つまり大勢の人がお金を貯めこむことになるので、世の中にお金が出回りにくくなり、不景気につながるというわけです。
そのため、一刻も早く年金制度を改善しなくてはならないのですが、一向に話が進展していない状況です。
年金制度を改善するには、やはりその人が納めた分を、その人に全額支給する積立型にするのが良いかと思いますが、これは簡単ではありません。
そもそも現在のマイナス分をどうするかという問題が発生します。
ただ、これも早く改善しないと、マイナス分がどんどん増え続けてしまいますので、一日でも早く改善した方が良いとは思います。
もしくは、国の年金制度をなくすというのも、一つの考えとしてあるかと思います。
現在の年金は、民間企業に移行し、年金が必要な人は、民間企業の年金を使ってもらうようにすれば、必要な人だけ年金制度を使えるようになります。
民間企業であれば、集めたお金を有効利用できると思いますし、制度もきちんとしているはずなので、国民も好きな企業や年金コースを選ぶことができるようになり、安心してお金を使えるようになります。
老後が不安な人は、年金を多めに払って老後にたくさん年金貰えるというコースも選べますし、若いうちにお金が必要なら年金をあまり払わないという選択もできます。
民間企業の方が、倒産したりお金を持ち逃げしたりするリスクはありますが、それでも現在の国のシステムよりはずっとマシと言えます。
こういった年金制度の改革を行うことで、景気回復につながる可能性は大いにあるかと思います。
■消費税改変
景気を悪化させる直接の要因は、やはり消費税でしょう。
消費税が高ければ、当然消費は落ち込み、景気は悪化します。
景気が悪い時は、むしろ消費税を下げた方が良いのです。
もちろん、国の税収が減りますので、他の税収で賄う必要はあります。
消費税は、低所得者層に負担がかかる税金ですし、日本には低所得者層の方が多いので、消費税を高くすることは得策ではありません。
景気が苦しい時は、高所得者層に負担をお願いしましょう。
具体的には、消費税を下げ、所得税や法人税を改正して、高所得者層の税率を上げることです。
あまり高所得者層の税率を上げてしまうと、お金を稼ぎたい人が減るという意見もあると思いますが、景気を回復させるためにはやむを得ないと思います。
景気が回復したら、税率を元に戻すなどの措置を取れば良いでしょう。
また、消費税は一律で変えられていますが、ヨーロッパ諸国で行われているように、商品ごとに税率を変えるというのも有効かと思います。
あまり細かく分けると大変ですので、衣食住に関するものは全て0%にして、その他の税率を上げるなどの措置を行えば、低所得者層の負担が減り、景気悪化も食い止められるかもしれません。
日本は他国に比べて、消費税は低い方ですが、それは所得税や法人税のような直接税が高いからです。
ただ、所得税や法人税は、収入によって税率が変わる仕組みになっているので、直接税で税収を賄うという考えの方が良いのです。
政治家の方にはその辺りを考慮してほしいものです。
■公務員の給与削減
税収がいくら良くなっても、政府が税金を正しい事に使っていなければ、いくら税金を高くしても足りなくなります。
無駄な公共事業への投資や、公務員の給与が高すぎるなどの問題があるため、税金が正しく使われているようには見受けられません。
昨今も大臣の政治資金の私物化が問題になっていますが、そんなものは氷山の一角でしかなく、ほとんどの政治家が税金を無駄に使っています。
そもそも、税金を何に使ったのかが、国民には全く分からないので、どんなことに税金を使ったのかを1円単位で公開する義務があるかと思います。
全ての公共事業が無駄とは言いませんが、やはり無駄が多いと言わざるを得ません。
政治家や公務員の給与についても、一向に削られる様子がなく、政治家が自分のことしか考えていないようにしか見えません。
政治家や公務員の給与を削る法案を出せば、色々なところからバッシングを受けることになりますが、それを行って少しは誠意を見せてほしいものです。
しかし、今の政府では無理かと思いますので、やはり政権を変える必要があります。
■政府改変
今まで述べてきた改善点は、現在の政府では決して改革できないと考えられます。
政治家が甘い汁をすすっているために、改革を行おうと考えないからです。
腐りきった政治を変えるには、政権を握る政党を変えるしかありません。
現在の政治は、選挙で政党を変えることができます。
現在の政府がこれほどひどいのに、なぜ国民の投票や支持を得ているのか、私には分かりませんが、多くの人に政治を理解していただき、もっと良い政党に投票していただきたいものです。
なかなか良い政党はないですが、投票する時にしっかりと見定める必要があるかと思います。
マニフェストを見ることはもちろんですが、頭の良い人がいる政党を選ぶようにすると良いでしょう。
信頼できる人で選ぶと、失敗する場合もあります。
また、マニフェストが実現可能なものなのかどうかも見極める必要もあるかと思います。
先日、民主党政権が誕生したことがありましたが、あまりにもマニフェストが理想的すぎたので、国民がだまされてしまったという経緯もあります。
あまり政治に詳しくないという方は、投票しないようにしましょう。
そういった人が、良くない政党に投票してしまうことで、日本の景気を悪化させることになります。
日本の景気を回復させることができるか否かは、国民の手にも委ねられているということを知っておいていただければと思います。
年金改革と景気の関係に賛同いたします。将来の不安がなければ消費が増えると思います。今はたとえ景気が良くなっても将来の年金不安で貯め込むしかありません。