リーダーの素質
会社で部下を統率するためや、仲間を引っ張っていくためには、リーダーシップ性が必要です。
しかし、目的や仲間などによっては、そうとは限らないようです。
■リーダーのタイプは2つある
リーダーに向いているタイプは、大きく分けて2つあるかと思います。
一つは、リーダーシップ性を発揮するタイプ。
もう一つは、存在するだけのリーダーです。
■リーダーシップ性を発揮するタイプ
リーダーシップ性を発揮するタイプのリーダーは、頭の良さを要求されます。
もちろん、カリスマ性、つまり部下や仲間がリーダーに付いて行きたくなるような魅力も必要です。
ただ、引っ張っていくだけのリーダーの場合、もし間違った方向に行ってしまうと、とんでもないことになってしまいます。
また、間違いを正すためにメンバーが意見を言うと、対立が起こってしまい、団結力が失われる場合もあります。
そのため、リーダーには頭の良さが必要です。
時にはメンバーの意見を聞き入れたり、どの道が正しいかを判断する力も必要でしょう。
リーダーは常に、自分が間違っていないかを疑うような人が適しています。
自分が正しいと思い込んでいる人は、誤った方向に行った時に、修正が効きません。
自分が正義だと信じて疑わない人は、他人に迷惑をかけます。
それが発展したものが、現在のイスラム教国のような戦争になって、問題になっているのです。
リーダーは自分の決断が間違っていないかを恐れ、他人に意見に求める人にこそ、向いていると言えます。
■存在するだけのリーダー
現代社会に意外と多いのが、存在するだけのリーダーです。
リーダーというポジションはあるものの、実際はリーダーっぽい活動はあまりしないというものです。
現在の天皇が良い例でしょう。
もちろん、ご公務はたくさんされていらっしゃいますが、日本の政治は首相がリーダーですので、天皇は日本の象徴という位置づけです。
もし、日本のトップである天皇が政治を仕切っていたら、その権限を奪うために争いが起こっていたかもしれません。
しかし、天皇は政治をしないという位置づけだからこそ、そういった者が現れないという効果があります。
中国の歴史で、漢の国を建てた劉邦という人物は、武力も知力も低いものの、適材適所だけが得意な人物で、そのカリスマ性だけで、宿敵の項羽に勝ったような人です。
そういった統率者だと、部下にとっても活躍しがいがあるということのようです。
ジャニーズなどの芸能界でも、リーダーではあるものの、メンバーと何も変わらないという人もいるようです。
その方がリーダーとメンバーの衝突も少なく、円滑に進むということです。
下手にリーダーの我が強いと、メンバーと衝突しやすくなり、すぐに解散してしまうというケースも多々あるのかと思います。
会社などでは、あまりそういったタイプでは上司が勤まらないと思いますが、部下と同じ仕事をすることで、部下の苦労を知るということは有効だと思います。
また、上司が頼りないと、部下がそれをフォローするために頑張るというケースも多いようです。
■リーダーとしてどうすれば良いか
では、結局リーダーとして、どのように部下を引っ張れば良いかという疑問が残ってしまうかと思いますが、これは自分がこの2つのタイプのどちらが向いているかということになると思います。
大して能力の高くない人が起業をして、ほとんど仲間に任せっぱなしだけど、大成功をしたという人も山ほどいます。
これは、リーダーが頼りないために、仲間がやりがいを感じて頑張るからだと思います。
自分の能力が高い人は、自ら率先してリーダーシップ性を発揮する方が良いかと思います。
ただし、この場合は、自分が間違っていないかを常に疑うような慎重さが必要です。
どちらのリーダーも、仲間や部下の得意なことや、好きなことなどを分析して仕事を任せるということが最も重要なことではありますが、自分がどちらのタイプかを自分自身で分析して、仲間を信頼して仕事を任せるようにしましょう。