経営者目線で考える3
前回に続いて、経営者でない人でも経営者視点で考えることについて、少しご紹介させていただければと思います。
■消費税増税時の便乗値上げ
2014/11/19 削除
記事の情報が誤りだったため、削除いたしました。
間違いがあり、大変申し訳ありませんでした。
■会社員の給料は上がるのか
ここ最近は景気が回復傾向にあるので、政府は企業に対して賃上げを要求しています。
しかし、賃上げと言っても簡単なことではありません。
と言いますのも、普通の企業では、会社員の給料は一定であり、景気に左右されて給料の額を変えているわけではないからです。
ボーナスは多少額が変えられますが、普通は給料を一度上げてしまうと、下げることは難しいのです。
もちろん、やろうと思えばできるのですが、一般的に給料を減額するという行為は、その人が何か悪いことをしたために、罰を与えるというイメージに結びついてしまうからです。
社員全員一律で減額を行えば良いと思う人もいらっしゃるかもしれませんが、社員の生活や仕事へのやる気を考慮すると、やはり減額するというのはなかなか難しいものです。
そういう事情があるので、景気に左右されて給料の額を変えるというのはできないということです。
一度給料を上げてしまうと、減額が難しいので、下手に賃上げできないのです。
財力に余裕のある大企業であれば、多少賃上げしても問題はないかもしれませんが、このまま景気回復し続けるとは思えませんので、リスクが大きいと思われます。
そういった理由で、なかなか賃上げは難しいという状況なのです。
一般の会社員の方は、経営者が大金を懐に収めているから、自分の給料が少ないのだというイメージを持つ人も多くいらっしゃるかもしれませんが、大抵の企業は経営者も苦しいのです。
そういった事情があるので、なるべく経営者の視点で考慮してみると良いかと思います。
■商品のマニュアルについて
商品のマニュアルに、
「そんなことするわけないだろ」
と思うようなことが書いてあることがあります。
例えば、「電子レンジで動物を温めないでください」と書いてある電子レンジのマニュアルがあります。
当然、そんなことをする人はいないはずなのですが、アメリカなどでは、実際に猫を電子レンジで温めて死んでしまったという理由で、裁判で争われたことがあります。
これは、慰謝料目的の裁判だったのですが、原告側が勝ってしまい、まんまと多額の慰謝料を獲得したそうです。
おかしな話ではありますが、企業側としては、少しでもこういった裁判を回避するために、マニュアルに「電子レンジで動物を温めないでください」と書くのです。
欧米のタバコのパッケージには、「This will kill you.」(このタバコはあなたを殺すでしょう)と書いてあります。
これも同じような理由で、夫がタバコを長年吸っていたら、肺がんで死んでしまったと、妻が裁判に訴えるなどのケースが多いからです。
なので、企業側としては、こういった裁判を回避するために、パッケージに警告を書くしかないのです。
強く警告することによって、裁判を起こす人を減らしたり、裁判になったとしても、警告文が書いてあるという理由で、慰謝料の支払いを回避しようとするのです。
マニュアルやバッケージに、変なことが書いてあるものほど、経営者は苦労しているんだなということが伺えるかと思います。
■消費期限について
食品に表記される消費期限ですが、商品を選ぶ際に、執拗に奥の商品の消費期限の新しい物を買おうとするお客様もいらっしゃるかと思います。
どうしても食べきるのに時間がかかってしまうとか、長い間保存しておきたい場合は、仕方ないと思いますが、そうでない場合は、そのような行動は避けるべきでしょう。
これは経営者視点でと言うよりは、エコの問題にも関わります。
もし、お客様の全員が、そのように消費期限の新しいものからどんどん先に買ってしまうと、古いものが残ってしまいます。
店員さんは消費期限を見て品落としをしますので、捨てられてしまう商品が多くなってしまうのです。
これでは、日本人の長所である、物を大事にする精神にも反しますし、経営者としても品落としが増えてしまえば、当然売上が悪くなります。
店員さんも、わざわざ古い商品を前に出し、新しい商品を奥に置いておくことで、古いものが残らないように努力しているのです。
どうしてもの場合を除いては、なるべく色々な人のことを考えて、手前から商品を取るようにしましょう。
経営者のことを考えると、色々と大変なことが分かるかと思います。
自分が経営者でなくとも、そういった視点を考えることで、視野も広がるかと思いますので、普段からそういった習慣を身につけるようにしましょう。
消費税5%の時
仕入れ税抜き100円 仮払消費税5円 売上税抜き200円 仮受消費税10円 ⇒納める消費税5円 利益10円
消費税8%の時
仕入れ税抜き100円 仮払消費税8円 売上税抜き200円 仮受消費税16円 ⇒納める消費税8円 利益100円
最終消費者が支払う金額だけ、210円か216円かの違いでしょ?
さっきの間違いでした。
利益はどっちも100円です。タイプミス失礼しました。
ご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通り、仕入れの場合は、消費者が増税分を負担するので、仕入れに関しては増税の影響はないの間違いでした。
訂正文を記述させていただきました。
>仕入れ以外の経費は3%増えることになりますので
仕入れ以外の経費でも、「課税仕入れ」扱いのもの、例えば、
コンビニで買ったボールペンや消しゴム(会社で使う用)は
仮払い消費税を払ってるので、3%増えることにはならないですよ。
これは仕入れではないですが、105円⇒108円と、仮払い消費税はちゃんと
3%増加してますよね?仮払い消費税は自社で一旦負担するように見えて
最終的には最終消費者が負担してるのですよ。
非課税仕入れ・不課税仕入れ・免税仕入れ については消費税はもともとかからないので
問題なし。
「課税仕入れ」の消費税と「課税売上」の消費税の差額を会社は納めるのですよ。
消費税増税についての企業の便乗値上げは、「課税仕入れ」と「課税売上」の
論点を理解しないと、間違った情報を伝えることになります。
今まで税込1,000円だった商品が(税抜きだと952円)
税抜き1,000円になるということは、
税込ベースで考えると(消費者が払う金額)、8%も値上げです。1,000円⇒1,080円
これがもしも、1,050円を税抜きとした場合、1,134円が税込額となり、
増税前(1,000円税込)に比べると13.4%も値上げです。1,050円⇒1,134円
これが便乗値上げ(通称、ボッタクリ)の正体です。
もっとひどいのが1,080円を税抜きにすることですね。
消費税の税率の変更を理由に、税抜きの金額を値上げする。
他に商品価値を高めているのなら別として、これは、便乗していると言わざるを得ません。
度々のご指摘、ありがとうございました。
ご指摘の通りで、完全に私の勘違いでした。
記事自体が誤りだったので、記事を削除いたしました。
私の勉強不足でご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。