言葉を知る11

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前回に続き、間違いやすい日本語などを少しご紹介させていただこうと思います。

 

■敷居が高い

「敷居が高い」という言葉をよく使うかと思いますが、本来の意味とは少し違う使い方をしている方もいらっしゃるようです。

「あのお店は高級そうで敷居が高いからなぁ」
という使い方は厳密に言えば間違いです。

「敷居が高い」の本来の意味は、何か不手際や不義理をやらかしてしまい、その人の家などに行きにくいという意味です。
何も後ろめたいことがないのに、その場所に行きにくいという時に使う言葉ではないのです。

お店が高級だから行きづらいという時は、「ハードルが高い」と言う方が的確かと思います。
「ハードルが高い」なら、障害物が大きいということですので、一般市民には高級店に行きづらいということになります。

ただ、近年では「敷居が高い」も「ハードルが高い」というような意味で使われることも多く、目くじらを立てて間違いだと指摘するほどではないとは思います。
とは言え、言葉の語源や由来などを知っておくことは大切なことですので、覚えておきましょう。

 

■印鑑と判子の違い

「印鑑」と「判子」の違いをご存知でしょうか?

これらの2つは明確に違いがあります。

「印鑑」というのは、「判子」によって押された印のことであり、「判子」は印鑑を押すための道具のことです。
つまり、「印鑑を取ってきて」と誰かに頼むのは間違いということになります。
この場合、「印鑑」が押された書類か何かのことになってしまいます。

混同してしまう人もいらっしゃるかと思いますので、正確に覚えておきましょう。

 

■嫁と妻と奥さんの違い

配偶者の呼び方には色々とあります。
男性の配偶者である女性のことを「嫁さん」、「妻」、「奥さん」などと呼びますが、これらは使い分ける必要があります。

まず「嫁」という言葉は、本来、自分の息子の配偶者のことを言います。
ただ、新しく妻を迎える時に、夫が「嫁に迎える」という使い方をする場合はあるそうです。
自分の娘の配偶者は、「婿」と呼びます。

「奥さん」という言い方は、他人の妻を敬って言う言い方です。
これは昔から、家の奥に大切な妻をいさせたことからきていて、江戸時代の徳川将軍の「大奥」もここからきています。
他人の夫を敬う言い方は、「旦那さん」になります。

「妻」というのは、男性の配偶者のことを言います。
「母」や「兄」などと同じように、他人の家族を言う場合に使いますが、自分が夫で、他の人に自分の妻のことを言う時も「私の妻が・・」というように使います。
女性の配偶者は「夫」になります。

妻の呼び方には他にも「女房」や「家内」、「カミさん」があります。

自分の妻を「女房」と言うのはあまりふさわしくありません。
「女房」というのは、本来、女性の使用人のことを言ってましたが、家事をしてもらっている妻のことをいつしか「女房」と言うようになりました。

もちろん、現在では共働きも多く、男性が家事をするのは当たり前になってきていますし、そもそも使用人を指していた言葉を妻に使うことは失礼にあたりますので、「女房」という言い方はやめた方が良いでしょう。

「家内」というのは、家の中にいる人のことを言います。
なので、本来は意味が広くとらわれるはずですが、近年は「妻」の意味でも通じますので、使っても問題はないかと思われます。

「カミさん」という言葉は、かかぁ天下の家庭に多く見られますが、「カミさん」の語源は「上様」のようです。
「妻」を敬って、妻に向かって言う言葉かと思います。
しかし、他人に「うちのカミさんが・・」という言い方は、へりくだった言い方ではないので、家の中でだけで使うようにしましょう。

 

■適当といい加減

「適当にやっておいて」と他人に頼まれた時、いい加減にやって良いとか手を抜いて良いという意味ではありません。

「適当」と言うと、どうでも良いとか何でも良いと思ってしまう人もいらっしゃるかもしれませんが、何でも良いわけではありません。
「適当」は「適切に当たる」という意味ですので、その人の判断で良いように決めてもらうということです。

友人とレストランに行った時などに
「トイレに行くから、適当に注文しておいて」
と友人に頼まれた時も、何でも良いというわけではなく、その人の好みなども考えて適切に注文をしなければならないということです。

まぁ、頼んだ本人も、何でも良いという意味で言っている場合もありますが、本当にいい加減なものを注文してしまうと、後で怒られてしまうかもしれません。

また、「いい加減」という言葉も、本来は2つの意味があります。
上で使っている「いい加減」は、「めちゃくちゃな」というような意味で使っていますが、もう一つは、加減を良くするという「良い加減」という意味もあり、この場合は上と同じく「適当な」つまり「適切に当たる」という意味になります。

「いい加減にしろ」というのは、その辺で止めろという意味ですが、良い加減のところで止めておけということになります。
こちらも合わせて覚えておきましょう。

 



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