経営者目線で考える5

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前回に続き、経営者目線で考えることの必要性について、少しご紹介したいと思います。

 

■福袋はなぜ安いのか

正月になると、よく福袋が販売されます。
何が入っているかは分からない場合が多く、金額以上のものが入っているので、喜ぶ方も多いようです。

福袋がなぜそんなに安いか、ご存知の方も多いと思いますが、基本的には在庫処分品だからです。
お店によっては、赤字覚悟で良い品を入れて、イベント的なもので宣伝効果を狙う場合もありますが、ほとんどの福袋は在庫処分をしていると思っていただいて良いと思います。

年末に売れ残ったもの、もしくは季節の変わり目などで、新作を大量に入荷したために、古い品の在庫の処分に困ったものが、福袋として販売される場合があります。
お店としては、メーカーに返品したり、処分したりすると、ほとんどは1円の儲けにもなりませんが、少しでも安く売った方が儲けが出るというカラクリです。

もちろん、売れ残った安い品だからと言っても、全てがダメというわけではありません。
本来の商品の価値よりもずっと安く手に入るので、自分のニーズに合っていれば、お得ということになります。
良心的なお店であれば、在庫処分品ではなく、宣伝効果を狙って人気商品を福袋に入れるところもあることはあります。

しかし、ほとんどの福袋は中身が分からない場合が多く、いらないものがたくさん入っていることが多いのも事実でしょう。
お店の在庫処分を手伝わされていると思って間違いないです。
福袋の「福」は、お客様にとっての「福」ではなく、お店側にとっての「福」であると心得ておきましょう。

もし、福袋を買う場合は、そういったことを考慮した上で、購入していただければと思います。

 

■お客様は神様ではない

昔の歌で、お客様は神様ですという歌詞があったことから、それに近い認識をしていらっしゃる方も多いと思います。
ただ、お客様は単なる人間です。神様ではありません。

お店側にとっては、お金をいただくわけですし、お客様を神様のように扱うことで、商売繁盛につなげるという意図はあると思いますが、そういった認識があるために、お客様側が調子に乗ってしまうケースも多いものです。

お店が物を売って、お客様がお金を払うというのは、売買契約が成立しています。
この契約は、お店側が拒否することも法律上、可能なのです。

例えば、明らかに学生がタバコを買おうとしていた場合は、違法となる可能性があるので、店側は拒否できます。
そうでなくとも、お客様の態度が横柄であったり、店員にいやがらせを行うなどの行為があった場合も、そのお客様の入店禁止などの措置ができます。

お店側としては、なるべく売上を上げたいので、我慢して取引を行う場合もありますが、お店側が取引を断ることもできるということを覚えておきましょう。

また、レストランなどで店員にきつく当たるお客様がいらっしゃいますが、これも大変見苦しい行為です。
お客様は神様ですという認識が、このようなことをさせてしまっているのかもしれませんし、もしくは、普段からそういった偉そうな態度を取れる人が周囲にいないというストレスからくるものかと思います。

お客様にそういった態度を取られても、我慢するお店が多いですが、お店側もお客様を選ぶ権利はあります。
あまり店員に対しても、横柄な態度を取ったりしないようにしましょう。

 

■若い女性を雇うのはリスクがある

近年、マタニティハラスメントという言葉を聞くようになりました。
これは、女性会社員が妊娠した時に、他の会社員や上司などから嫌がらせを受けたり、産休後の居場所がなくなったりするものです。

もちろん、それは悪いことではありますが、経営者の立場に立つと、従業員の産休は深刻な問題となります。
女性従業員が妊娠した場合、出産前後は、かなり長い期間で産休を取ることになると思いますが、会社としては、その人が休んでいる間の穴をどうやって埋めるかを考えなければなりません。

穴を埋めるために別の従業員を雇った場合、産休を取った女性従業員が復帰した時に、臨時で雇った人が都合よく退職となれば良いですが、そうでない場合、会社にとっては余計な人材を抱え込むことになります。
臨時従業員を雇わずに、他の従業員が、産休を取る従業員をフォローできれば良いですが、それで回せるのであれば、最初からその女性従業員はいらないのではないかということにもなります。

どうしてもこういった問題が出てしまうので、マタニティハラスメントというものも発生しているのかもしれません。

また、就職の時に、会社側はこの問題を考慮するので、若い女性求職者は若干不利になります。
出産の可能性のある女性は、会社側にとっては、雇いづらいということです。

ただ、若い女性社員がいると、男性社員のやる気がアップするので、一概に不利とは言えませんが、会社側は少なからず、産休のリスクを考慮していると思っておきましょう。

女性求職者としては、結婚や出産の予定がある場合、面接の時にでもそのこと告げておいて、トラブルを回避するようにしましょう。
すでに女性従業員の方で、出産する予定がある場合は、なるべく早く会社の上司などに予め言っておいた方が良いと思います。

プライベートな問題なので、なかなか難しいとは思いますが、会社側にとっての損失や、トラブル回避を考えると、そういったことは必要かもしれません。

 

■面接で不利になること

面接で不利になることは他にもあります。
例えば、タトゥーを入れているのが分かってしまった場合、採用されにくくなります。

職場にもよりますが、特に接客業の場合、お客様にタトゥーを見られてしまうと、どうしても印象が悪くなり、お客様離れにつながってしまう恐れがあるからです。

もちろん、ファッションとしてタトゥーを入れていると思いますし、それについては良いとは思うのですが、世間一般の認識としては、やはりタトゥーは良くないものですので、就職で不利になってしまいます。

ご存知の通り、入れ墨というのは、昔の中国で刑罰として用いられたものです。
ファッションよりも、その認識の方が強いために、世間一般の人は拒否反応を示してしまうのかと思います。

見えるところにタトゥーを入れている人は、就職が難しくなると思いますので、専門家に消してもらった方が良いかもしれません。

また、近年流行りのキラキラネームを付けられた方も、就職に不利になるようです。
キラキラネームというのは、自分の子どもに変わった名前を付けることです。

そういったキラキラネームを付けられてしまった赤ちゃんが、就職するくらいの年月が経ち、社会問題化しているようです。
キラキラネームを付けるような親は、頭が悪いので、それを遺伝的に受け継いだ子どもも頭が悪い可能性が高いという解釈のようです。

もちろん、みんながみんなそうではないですが、経営者としては、頭の悪い可能性がある人を採用したくないのは事実でしょう。
リスクを犯すよりも、普通の名前の人を採りたいと思う方が通常かと思います。

キラキラネームは、名前を覚えてもらえるというメリットはありますが、初見で名前を読めないというデメリットがあります。
もし、自分がキラキラネームを付けられてしまっていたら、個性を活かして、変わった人を採用しているような会社を狙うと良いかと思います。

他にも、就職で不利になることがあります。
例えば、金髪など髪を染めていたり、あまりにも太っている人だったり、タバコを吸う人などです。

目立たない茶髪くらいだったら大丈夫だと思いますが、変わった髪の色をしていると、やはり世間受けが悪いので、採用されにくいです。
太っている人や、タバコを吸う人は、自己管理能力がないと判断されてしまう可能性があります。

変わった人を採用している会社であれば、そういった人でも大丈夫かもしれませんが、やはりほとんどの会社は、清楚、清潔、真面目な人を採用したいと思いますので、自己管理に十分気をつけていただければと思います。

 



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