医療の知識を身につける5
今回は、日常で起こりやすいケガなどの対処法について、簡単にご紹介させていただければと思います。
■軽い切り傷の正しい対処
ちょっと包丁で指を切ってしまったり、ささくれをはがした時に傷ができてしまったりすることはよくあると思います。
切り傷ができてしまうと、消毒してバンドエイドを貼るという方も多いと思いますが、これはあまりよくないそうです。
まず、消毒は良い菌まで殺してしまうので、わざわざ消毒液を買ってきて使うというのは、正しい対処法ではないのです。
傷口のバイ菌を除去したいのであれば、水で洗い流す程度で十分とのことです。
次にバンドエイドですが、バンドエイドは傷口に当てる部分がガーゼ上になっていて、乾燥しやすくなっているかと思いますが、乾燥させるのもよくないそうです。
傷口に常に水分がある状態を保っておいた方が、傷の修復が早いようです。
一番良いのは、傷口を水で軽く洗い流し、傷口に傷用テープを貼り、さらにそのテープを水で湿らせておくことです。
最近は、傷口を常に湿らせた状態を保つバンドエイドのようなものも売ってはいますが、少し高いので、水を保ちやすい傷口用のテープで十分かと思います。
加齢とともに傷の修復も時間がかかるようになってきますが、上記のような対処で、少しでも回復を早めていただければと思います。
■やけどの対処法
やけどをした場合の対処は、当たり前ではありますが、水で冷やすというのが一番良いです。
やけどした部分を、水道水やシャワーを流し続けて、冷やしましょう。
ただ、衣服を着た箇所がやけどをしてしまった場合は、衣服を脱がずに水で冷やします。
もし先に衣服を脱いでしまうと、皮膚が衣服にくっついている場合があり、衣服とともに皮膚がはがれてしまう可能性があります。
軽いやけどであれば、3分程度冷やせば十分ですが、重度のやけどの場合は、20分くらい冷やし、すぐに皮膚科に行きましょう。
やけどの後に水ぶくれができてしまった場合は、破れないように注意しましょう。
水ぶくれは、やけどの傷を修復するためのものです。
破れてしまった場合は、皮膚科に行くようにしましょう。
■筋肉痛の対処法
普段、運動をしている人でも、使っていない筋肉を使ったり、激しい運動をした時、次の日以降、筋肉痛に悩まされる時があります。
筋肉痛は、自然治癒しますので、放っておいても問題はありませんが、筋肉痛がひどい場合は、日常生活に支障が出ることもあります。
対処法としては、軽い運動をすることです。
ウォーキングなどの有酸素運動が良いそうですが、体操やストレッチも有効です。
激しい運動はNGですが、軽い運動をすることで筋肉をほぐすことができ、治りが早くなります。
筋肉痛だからと言って身体を動かさないと、逆に筋肉が固くなってしまって治りが遅くなってしまいますので、軽く身体を動かすようにしましょう。
また、マッサージも有効です。
お風呂で筋肉をほぐすと治りが早くなります。
筋肉痛に効く食べ物もあるそうです。
黒酢やレモン、豚肉やにんにくなどは、筋肉痛の回復を早めてくれるそうです。
他にも有効な食べ物はたくさんありますので、必要であれば調べていただければと思います。
■打撲や捻挫の対処法
打撲や捻挫をしてしまった場合、間違った対処法をすると、悪化してしまう場合があります。
正しい対処法を知り、回復を早めるようにしましょう。
打撲や捻挫は、まず冷やすことが重要です。
氷を袋に入れるなどして、とにかく冷やして安静にして休みましょう。
その後はテーピングや包帯などで固定することです。
特に捻挫の場合は、これを行っておいた方が良いでしょう。
もし、内出血や腫れが心配される場合は、患部を心臓より高い位置を保つことで、防ぐことができます。
治療中は必ず安静にして、運動をすることは控えます。
運動を続けてしまうと、回復が遅くなったり、症状が悪化する場合もありますので、注意してください。
程度にもよりますが、回復には7日~10日くらいかかります。
その間に、また運動してしまうと、再発、悪化してしまう場合があるので、必ず完治するまで安静にするようにしましょう。
日常生活のケガの対処法について簡単にご紹介しましたが、他にもあればまた別の機会にご紹介できればと思います。