もし戦争が起こったら

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日本と中国や韓国の外交関係は悪化してきており、関係回復の兆しも見られません。
北朝鮮も軍事力を強化し続けており、このままだといずれどこかと戦争が勃発するかも・・・という不安に駆られる方も多いと思います。
そうならないように、色々な人が努力していますが、もし本当に戦争が起こってしまったら、どうすれば良いのでしょうか。

 

■戦争回避を計る

戦争が勃発してから戦争回避を計っても手遅れという声もあるかと思いますが、戦争回避の努力を常に惜しんではなりません。
孫氏の兵法書にも「戦わずして勝つ」という言葉があり、いかに戦争をすることが愚かなことであり、それを回避するための努力が必要かを説いています。

兵法書なのに戦争回避を説いているのは矛盾を感じるという方もいらっしゃるかもしれません。
孫氏の兵法書は、もちろん戦争時の戦い方も書いてありますが、戦争はあくまで最終手段であり、戦争を回避できるのではあればその方が良いに越したことはないと言っています。

この孫氏の兵法書は、戦争における基本的な戦略や戦術が書かれている書物として有名ですが、実はもっと奥が深いものです。
戦争の基本と言っても、当たり前のことではなく、基本を知らない人が戦争を行えば、立ちふるまいが分からずにすぐに負けてしまう可能性が高いのです。

もし、本当に戦争が起こったなら、頭の良い人間を軍師として起用し、軍師はもちろん指揮官も必ず孫子の兵法書を頭に叩き込んだ方が良いでしょう。
2000年以上前の書物ではありますが、現代の戦争でも必要なものです。

戦争回避の方法は、敵国と交渉することです。
どのような交渉をするかは状況によりますが、とにかくどうすれば戦争をせずに済むかを考え、交渉することです。
たとえ敵国が宣戦布告してからでも、この和睦交渉の可能性を消してはなりません。

 

■戦わずして勝つ

三国志の武将、馬謖の言葉に「城を攻めるは下策、心を攻めるが上策」という言葉があります。

城攻めで強引に城を落とそうとすれば、敵味方ともに被害は甚大なものとなります。
しかし、城主を説得し、和睦や降伏させることができれば、どちらも被害を出さずに城を得ることができるということです。

ここでも交渉の重要性を言っていますが、馬謖はこの時、心を攻めるということを言っています。
敵の心に訴えかけ、どうすれば国のために良いか、お互いのために良いかを説くということでもあります。

また、先ほどの孫氏の兵法書の「戦わずして勝つ」ですが、敵の総大将を叩けば敵軍を無力化できるという戦術もあります。
敵の上層部のみを排除するだけで、一時的に軍隊を無力化できるので、そのうちに乗っ取ることができれば、大規模な戦争をせずに済みます。

実際に行うのは難しいですが、スパイや、お金による敵兵の買収などで、撹乱や内乱を起こし、その間に奇襲をかけるなどで敵軍の上層部を排除することができれば、楽に勝つことができます。
こういった、なるべく大規模な戦争を回避して勝つという戦術を取ることがもしできれば、「戦わずして勝つ」を実現することになります。

また、敵国周辺の国と結び、包囲して威圧したり、敵国と同盟国とを戦わせることができれば、「戦わずして勝つ」という戦略になります。
ただ、自国が何もしなければ、同盟国の不満が募りますので、それなりの誠意を見せる必要がありますが、戦争時に同盟国の支援を受けるのは、必要不可欠と言って良いかと思います。

 

■借刀殺人計

兵法三十六計という兵法書に、「借刀殺人」という計略があります。
これは、敵の刀を借りて人を殺すという意味で、敵の武器や人を利用して敵と戦うという計略です。

例えば、自国が核兵器を持っていなくても、敵国が核を所持していれば、その核を爆撃することで自国も核攻撃ができます。
まぁ、それは極端な例ですが、敵の武器を奪ってこちらの武器とする戦術は、歴史上もよく使われる戦術ですので、非常に有効と言えます。

また、敵国の人の力を利用する場合も、「借刀殺人計」が使えます。
敵国の重要なポストの人間で評判があまり良くない人物がいたら、さらにその人物が敵国のリーダーから疑われるように仕向け、その人物を失踪させたり、あわよくば内乱を起こさせたりするという戦術です。

その人物の地位が高ければ高いほど有効な戦術です。
この敵国の人物を利用するという戦術も、「借刀殺人計」となります。

 

■情報の重要性

これらの計略が通じないと、正面衝突の戦争をするしかなくなります。
もし、そうなってしまった場合は、兵力が多い方が勝つという可能性が高まりますが、現代の戦争でも必ずそうなるとは限りません。

頭の良い軍師がいれば、そういった兵力差はものともしません。
真の天才軍師は100万人の兵に匹敵すると言われています。
現に、過去の歴史上で、普通に戦えば負ける戦を一人の軍師が勝敗をひっくり返すということは多々ありました。

戦いになった場合も計略は重要ですが、まずその前に情報が非常に重要となります。
「情報を制するものは戦を制す」
という言葉もありますし、孫氏の兵法書には、
「敵を知り己を知れば百戦しても危うからず」
という言葉があります。

敵の情報を知ることはもちろん、自軍の情報も完全に把握していれば、戦争が起きても問題はないという意味です。
敵軍の弱点はどこかや、逆に自軍の弱点はどこか、また敵や自軍の装備や訓練度はどの程度かなどを把握し、敵軍の動きを知ることができれば、戦争に勝つことは容易いということです。

日本の戦国時代では、忍びが情報収集を担当することが多かったと言われています。
有力な大名は、積極的に忍びを活用していたようで、やはり情報を多く握っていた大名は強かったようです。

現代では、ネットワーク化が進んでいますので、情報が筒抜けになっているというイメージも強いかもしれませんが、軍事関係については当然セキュリティが強く、簡単に敵国の情報をつかめる訳がありません。
ハッキングなどで情報収集できれば良いですが、敵国が嘘の情報をつかませる場合もありますので、コンピュータ化が進んだ現代であっても、スパイなどを敵国に潜入させる必要はあると思います。

 
もし、日本が本当に戦争になってしまったら、自分は一兵士として戦争に駆り出されるかもしれない・・・と思う方も多いかと思いますし、男性であれば実際にそうなってしまう可能性は高いかと思います。
ただ、戦争に勝つには武力よりも知力の方が重要ですので、頭の良い人を軍師や参謀として起用してもらうよう、政府に訴える必要があるでしょう。

 



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