誹謗中傷問題2

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前回に続き、誹謗中傷問題について考えてみたいと思います。

 

■ネットで誹謗中傷が広まるわけ

最近のネット上では、誹謗中傷や炎上などがよく起こり、傷ついてしまったり自殺する人も出てきています。
ネット上だけの話ではなく、インターネットを全くやらない人であっても、関係のない話ではありません。

例えば、お店を経営する人でも、ある客と口論となり、その客がSNS上でお店の悪口を書いて誹謗中傷が広まってしまうと、そのお店に客が来なくなり、倒産に追い詰められてしまうこともあります。
SNS上にお店やアカウントなど何もなくとも、ネット上の口コミによって被害を受けることはあるのです。

20年以上前くらいにインターネットが普及し始めた頃は、このような問題はほとんどありませんでした。
パソコン通信やチャットなどを楽しんでいた時代は、みんながお互いを尊重するような人ばかりで、他人を傷つけるような発言はあまりなかったように思います。

その後、スマートフォンが普及したことによって、急速にインターネットに接続できる人が増え、このようなネット上の誹謗中傷問題が増加しました。
接続できる人が多種多様になったとも言えますが、誹謗中傷を書いている人の文章の傾向を分析すると、文系の人が多いように思います。

昔は、いわゆるオタクという超理系の人がパソコンを持っていたというケースがほとんどで、インターネットに接続できる人もそういう人が多かったわけですが、スマートフォンの普及により文系の人もネットに接続できるようになったという人が増えました。
理系の人たちだけの時は誹謗中傷などほぼなかったのが、文系の人たちがネット上に現れたことにより、誹謗中傷問題が増加したということです。

理系の人の文章は、論理的で整然とした文章になる傾向があり、分かりにくい表現や突拍子もない文もありますが、基本的に自分の考えを書き込むような言葉が多く、人を傷つけるようなことはあまりないように思います。
しかし、文系の人の文章は、表現が豊かな文章にはなるものの、ストレートに自分の考えを書いて意見を押し付けたり、自分が批判されるとすぐに反撃するような人も多いようです。

このような文系の人たちがネットに接続できるようになったことで、人を傷つけたり批難するような書き込みも増え、誹謗中傷問題が増えたと考えられます。
前回も書いたように、誹謗中傷を書くような人は、明らかに他人の気持ちが分からないような頭の悪い人たちですので、文系の方のイメージを悪くしないためにも、誹謗中傷はしないようにしていただきたいものです。

 

■誹謗中傷はなくせるのか

とは言え、誹謗中傷を止めさせることはできるのでしょうか?

テレビのニュースなどでも誹謗中傷問題が取り上げられることもあり、誹謗中傷するようなことは止めてくれと訴えるような意見も多いですが、誹謗中傷をなくすことは難しいと思われます。

法律を改正して中傷誹謗を厳罰化すべきだという意見もありますが、誹謗中傷を書いている人は不特定多数いるわけで、たとえ誹謗中傷を受けて自殺した人がいたとして、自殺幇助罪に問いたくても、誰の書き込みが決定打となったかの特定もできませんし、誹謗中傷した人をすべて捕まえて罰するというわけにもいきません。

誹謗中傷に関しては、いじめに近いものかと思われます。
いじめをする子どもも、悪気がなくやっている子もいますし、何が悪で何が善かがまだ分かっていない子もいます。

誹謗中傷に関しても、間違いを正すという行為を過剰に行い、厳しい言葉で相手を責めたりすることが良い行いと思ってやっているのかと思います。
これらのことは、本人がやっていることが悪いことだという自覚がない限り、改善することはありません。

自覚がないので、誹謗中傷を止めろと言われても、自分のこととは気づかない可能性が高いです。
また、そういった声すら聞いていないこともあります。

良かれと思ってやっていて、誹謗中傷を自分がしてしまっているという自覚がないので、いくらマスコミや他の人が止めろと言ったところで、声が届かないのです。
誹謗中傷をしている人たちを減らすことはできるかもしれませんが、根本的になくすということはできないものと思われます。

 

■誹謗中傷とどう付き合うか

誹謗中傷がなくならない限り、これらとどう付き合うかが問題となります。
前回も書いたように、本当の誹謗中傷であれば無視するのが一番良いとは思いますが、誹謗中傷を受ける側のとらえ方を変えるという方法もあります。

いじめの解決方法としても、いじめられている側の精神力や体力を鍛えるという方法を挙げましたが、同様に誹謗中傷を受ける側の精神面を鍛えたり、すべての意見に対して反論できるような頭脳を鍛えるなどの方法があります。

何を言われて動じない精神力をあれば、誹謗中傷を受けたところで気にならなくなります。
これはネット上にアカウントを作るなら必要な心構えかと思います。

もし誰かが芸能人になってテレビで活躍したいと思ったなら、多かれ少なかれアンチというものが現れ、批判を受けることがあることが予想されます。
そのため、それらを想像して覚悟をした上で、芸能人になるべきかと思います。

同様に、ネット上にアカウントを作成して書き込みを行うなら、少なからず批判を受けるものと考え、覚悟した上で実行するべきかと思います。
それらの覚悟がなければ、予期せぬ誹謗中傷を受けて、立ち直れなくなるであろうことは容易に想像できます。

また、誹謗中傷する人に対して、一つ一つきちんと反論をして論破することができれば、誹謗中傷する人も退散せざるを得なくなります。
自分の考えに間違いがなく、全て論理立てて説明ができるのであれば、批判をしてくる人の方が間違っている可能性が高く、批判をしてくる人に対して反論ができます。

つまり頭が良い人は、誹謗中傷を受けても反論することができるので、炎上もしにくくなるということです。
もちろん、一つ一つに反論することは大変なので、一気に炎上してしまう可能性もありますが、時間をかけて説明することで、相手を納得させることができるかもしれません。

精神力を鍛えるのも、頭脳を鍛えるのも簡単なことではありませんが、ネット上の書き込みをする際や、動画やブログをアップしたいという人たちも、誹謗中傷を受けるかもしれないという覚悟をした上で行っていただければと思います。

 



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