話術を学ぶ6

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前回に続き、知っておくと良い話術について、少しご紹介させていただこうと思います。

 

■失敗した時は謝る

仕事などで失敗をしてしまった場合、つい責任追及が怖くて原因は自分でないと言ってしまったり、嘘をついて言い逃れしようとしてしまうという方もいらっしゃると思います。
それで済めば良いかもしれませんが、もし嘘がバレてしまったり、自分の責任であるということが後から分かると、より大きな問題になりかねません。

もし、責任が自分にある場合は、素直に謝りましょう。
謝ってしまった方が、自分の気持ちも楽になる場合が多いです。

相手としても、素直に謝ってくる人間には責めづらくなってしまうものですし、下手に言い逃れをしてくるよりは好感が持てるものです。
きちんと謝罪をして、その後のフォローもしっかりしてくれれば、許される場合も多いでしょう。

もちろん、失敗の内容にもよるとは思います。
顧客に多大な迷惑がかかってしまうような失敗であれば、契約解除や損害賠償請求などの大問題になる場合もあります。

しかし、だからと言って失敗を隠したり、他人に責任転嫁するのが良いとは言えません。
このような事態になってしまった場合は、きちんと責任を持って誠心誠意、対応すべきかと思います。

他人に責任転嫁をしても、その人は困ってしまったり、憤ってしまうかもしれませんし、隠したり言い訳をしたりしても、いずれはバレる可能性が高く、バレた場合はなぜそのようなことをしたかなど、もっと追及されることになります。

自分が何か失敗してしまった場合は、素直に謝った方が良いということを覚えておきましょう。

 

■相手の選択肢を狭める

相手からの依頼がある時に、想定外のことを言われて困る場合があります。

例えば、自分の家に友だちを呼んだ時に、
「何か飲む?」
と聞いた時に
「カルピスが飲みたい」
「ビールある?」
など、コーヒーやお茶などを想定していたのに、用意していないものを言われてしまうと、困ってしまうことがあります。

この場合は、
「コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
というように聞きましょう。

先にこちらの持っている選択肢を与えて質問することで、相手の選択肢を狭めることができるのです。

家族に夕飯のメニューの希望を聞くのも同様に、
「今日は何が食べたい?」
と聞くよりも、
「カレーかシチューか肉じゃがなら、どれがいい?」
というように聞くと、その中から選んでもらえるので、想定外の料理を作らなくて済むでしょう。

この手法はビジネスでも応用ができると思います。
例えば、ホームページの制作で、顧客に
「どのようなデザインが良いでしょう?」
と聞くと、答えによっては対応が難しくなってしまう場合もあるかと思いますが、予め想定されるデザインを作っておいて、それを顧客に見せ、
「AのようなデザインとBのようなデザインをベースにするなら、どちらが良いでしょうか?」
というようすれば、自社の得意なやり方で制作を進めることができるかもしれません。

この手法を使いこなせれば色々と便利かと思いますので、ぜひ活用していただければと思います。

 

■反論する時は質問する

相手の意見に反論したい場合は、質問をすると良いと思います。
即座に反対意見を述べてしまうと、相手に不快に思われてしまい、口論になりやすくなります。

相手の意見を否定して自分の意見を述べたいけれど、口論はしたくないという場合がほとんどかと思います。
その場合は、うまく質問することによって、相手に自分が間違っていると諭すことができる可能性があります。

質問は、相手の意見が正しいと仮定した時、もしそれが間違っている場合は、何かおかしいことが発生するはずなので、その場合はどうするのかを質問すれば良いのです。

例えば、
「ダイエットには食事を抜くのが一番良いよね」
「なるほど。でも、健康を壊してしまうのでは?」
相手が答えられなければ、相手の持論が間違っていたかもしれないと考えさせられることになるかと思います。

相手がさらに自分の意見を押し通してくる場合は、冷静に質問を繰り返すようにしましょう。
こちらも反論してしまうと、口論になリやすいですが、質問を繰り返して、相手に自分が間違っていると考えさせることで、相手が納得してくれやすくなります。

先ほどの例では
「痩せるためには多少の犠牲は仕方ないよ」
「確かに痩せるとは思うけど、食事の量を戻したらリバウンドするんじゃない?」
のように質問を重ねていきます。

また、この手法は、反論しようとした自分の意見が間違っていた場合に、反論する前にそれに気づく可能性があるというメリットもあります。
つまり、その質問をして、相手がそのことについてきちんと回答できることで、こちらの疑問が解消され、相手の意見の方が正しいと分かる場合があるということです。

例えば、
「この紙の文章をそれぞれ、ワープロで打って印刷してくれ」
「○○というソフトを使った方が早くないですか?」
「いや、お客様によって文章が違うから○○は使えないんだ」
のように、質問をしたことで、自分の間違いに気づく場合があるのです。

すぐに反論するよりも、まずは質問した方が良い場合があるということを覚えておくと良いと思います。

 

■依頼をする時は先に無理なお願いをする

誰かに何か無理なお願いをする時は、もっと無理な依頼を先にするという手法があります。

「ちょっとお金がなくなっちゃってさ。20万円ほど貸してくれない?」
「そんな大金ないよ!」
「じゃ、5万円貸してよ」
少し極端な例ですが、例えばこのような感じです。
いきなり5万円貸してほしいと言うよりは、依頼が通る可能性は高くなるかと思います。

先に無理なお願いをすると、当然相手はそれを断りますが、一度断っていると、何度も断るのも悪いという心理を突いています。
また、最初のお願いと比較すれば、それくらいなら良いかという考えになるという理由もあると思います。

ビジネスでも、顧客に営業をかける時に、
「Aプランはいかがでしょうか?」
「ちょっとコストが高すぎるな」
「では、安いBプランではいかがでしょうか?」
と、わざとコストの高い見積もりを持っていくという方法も考えられます。

もちろん、お金関係でなくとも使える手法ですので、ご自分で考えて実践してみていただければと思います。
ただ、あまり無理な要求をしたりすると、後でトラブルになる場合もありますので、ご注意ください。

 



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