政治について思うこと12
前回に続き、政治について思うことを書かせていただこうと思います。
■北朝鮮問題
現在、米朝首脳会談が予定されていて、一気に融和ムードが高まったとされましたが、その後北朝鮮はアメリカが非核化のみを訴えるなら、米朝首脳会談の中止も辞さないと発表し、それを受けてアメリカ側は中止を発表したり、北朝鮮が本当は米朝首脳会談はやりたいのだと弁解したら、やはり予定通り行うと言ったり、態度を2転3転させています。
米朝首脳会談については、以前私が見解を述べた通りですが、北朝鮮に対する各国の対応としては、厳しい経済制裁を加えたと思ったら、融和ムードになったりと、コロコロを態度を変えているように見受けられます。
ただ、一貫して間違いなく言えることは、完全に北朝鮮のペースになってしまっているということです。
北朝鮮がミサイルを発射したり、核実験をすれば、各国は反発し、批難したり経済制裁を加えたりしていたのに、オリンピックが政治利用され、韓国と北朝鮮が仲良くしたと思えば、他の国も融和ムードになるという事態になってしまっています。
私から見れば、トランプ大統領も含め、マスコミも完全に北朝鮮に踊らされているように見えます。
北朝鮮が非核化を発表した時も、なぜこういうことだけマスコミや世間の人が信じてしまうのか、不思議でなりませんでした。
今まで、さんざん北朝鮮は、金正恩を讃えたり、アメリカは滅ぼされるべきだとか、日本も火の海に沈めるなどを発表してきて、誰も相手にしなかったのに、なぜ非核化を発表した時だけ真に受けてしまうのかと私は思いました。
これは、占いなどで、自分にとって都合の良い占いだけを信じる心理と似ているのかなと考えられます。
以前も書きましたか、北朝鮮が非核化をすると約束するのは、交渉を有利にするためであり、嘘であることは明白です。
どんなに具体的な、非核化の順序や計画などを提案したり、受け入れたとしても、それは交渉のエサであり、北朝鮮にとって有利な条件を引き出すためのものです。
ですので、アメリカ側が非核化のみを訴え、北朝鮮の条件を聞かないようであれば、米朝首脳会談の意味がないので、中止もあり得ると発表したのです。
トランプ大統領は、米朝首脳会談は今まで誰もなし得なかったことして、他の大統領ができなかったことをしたと豪語して自慢していましたので、米朝首脳会談をしたいのだと思います。
ただ、北朝鮮側から米朝首脳会談が中止されたとなれば、トランプ大統領の立場も型なしとなるので、アメリカ側から、とやかく言うなら中止をするぞと脅したのでしょう。
また、他の大統領が米朝首脳会談をしなかったのは、アメリカにメリットがないからしなかったのであり、避けてきた大統領の方が賢明と言えます。
北朝鮮は、非核化をエサに経済制裁解除や経済支援金を貰うなどの条件を出したいために、米朝首脳会談をしたいと考え、トランプ大統領はただ単に実績がほしいために、米朝首脳会談をしたいと考えているということです。
そのため、トランプ大統領がある程度妥協して、今後米朝首脳会談も実現する可能性はあると思います。
私は、金正恩氏がどのような人物か、今まであまり見えていなかったのですが、なかなかの策士と言わざるを得ないかもしれません。
金正恩氏にとっては、トランプ大統領のような人物の方が手玉に取りやすいため、トランプ大統領の実績を作って、大統領を長くやってもらおうとしているのかもしれません。
先日、北朝鮮にとらえられていたアメリカ人3人を開放したのは、そういった意図もあるのかと思います。
そして、韓国との南北首脳会談の和やかな雰囲気にも、裏の意図が感じられ、世界の人たちには融和ムードを演出し、北朝鮮に有利な状況を作っているのかと思いました。
我々としても、北朝鮮の思うツボということにならないためにも、冷静に状況を分析し、踊らされないように注意する必要があります。
■日本はどうすべきか
日本は、北朝鮮とアメリカの板挟みのような形となっていて、かつ蚊帳の外というような位置でもあります。
日本の取るべき外交は非常に難しいところではありますが、今のところは何もできないというのも確かではあります。
安倍首相の外交について、高く評価するご意見もありますが、私はいかがなものかと思います。
アメリカに接近しすぎていて、いざ米朝戦争が勃発してしまったら、米国基地がある以上、日本も危険にさらされますし、戦争が起きなくとも、トランプ大統領の言いなりになってしまって、外交上の立場が非常に弱いものとなってしまっています。
最善策は、以前書いたように、アメリカとの同盟はそのままに、日本から米軍を撤退してもらうことでしょう。
一見、守備が手薄になるような感じを受けるかもしれませんが、今の危険要素はアメリカですので、米軍が日本にいなければ危険度は下がります。
もちろん、自衛隊は強化しておく必要はありますし、憲法の改正や安保条約変更など様々な問題はありますが、それをクリアして日本が完全独立できれば、日本にとっては外交上も経済面などでも、大きなメリットとなります。
と言いましても、既に安倍首相がトランプ大統領と蜜月な関係をアピールしていることから、最善策はもはや取れないでしょう。
なので、現段階では、アメリカと付かず離れずの関係を保った方が良いかと思います。
トランプ氏が大統領のうちは、あまりアメリカと接近しておかない方が、何かと良いと思います。
トランプ大統領は、色々と問題を起こす大統領ですので、日本にその火の粉が降りかからないように、少し距離を置いておく方が良いと思います。
北朝鮮に対しては、静観で良いと思いますが、万が一のことがありますので、自衛隊の強化はしておく必要があります。
また、北朝鮮問題を解決するなら、以前も書いておりますように、国際連合軍を発足させるという案がありますが、これは日本だけではどうしようもないところです。
世界の各国がこの問題を取り上げ、解決の方向に進んでいくことを願ってやみません。
■森友、加計問題
森友、加計問題について、進展があったり、未だに国会で議論されたりしています。
ただ、安倍首相は、一貫して両方の問題について、非を認めておりません。
この状況がいつまで続くのかと思ってしまいますが、国民の中には、安倍首相や自民党を責めるよりも、国会では政治の議論をきちんとやってほしいというご意見もあります。
それはごもっともでありますが、それはこちらの台詞だとも言いたいところです。
そもそも何も不正がなければ、問題など発生しないはずであり、国会でも国のための政治の議論が行われているはずでした。
その問題を差し置いて、政治の議論をしろというのは、いささか乱暴なご意見とも思えます。
例えば、万引き犯を捕まえても、その人は仕事を真面目に働いているから、万引きについては大目に見ようとはなりません。
同様に国会で、問題を起こしているのに、それを大目に見て政治だけをきちんとしてくれれば良いということにはならないはずです。
これを許してしまうと、まさしく国会議員のやりたい放題となり、民主主義の崩壊が始まってしまいます。
本来なら、不正があれば、地方検察局を動かしてでも一斉家宅捜索などすべきなのですが、地方検察局は内閣の管理下にあるので、首相が自分で自分の首を締めることはしないということです。
なので、いつまで経っても解決しません。
安倍首相には速やかにご退陣いただき、国会でこれらの問題を議論せずに、政治の議論が行われるようにしていただきたいものです。