起業に必要な力とは何か
一生会社員で良いという方もいらっしゃるようですが、独立して一念発起したいという方も結構多いのではないでしょうか。
しかし、近年の不況もあり、なかなか起業できずに年を重ねてしまう方も多いようです。
私も起業はしているのですが、なかなか人を雇うほどの経済的余裕がなく、一人で細々と続けている状態です。
今回は、起業について取り上げてみましょう。
■一番必要な能力は「勇気」
起業家には様々な能力が求められます。
起業する業界にもよりますが、管理能力、コミュニケーション力、アイディア、人脈、リーダーシップなど、いろいろな力があった方が成功しやすいでしょう。
優秀な仲間がいれば、能力がなくても良いとアドバイスをする方もいらっしゃいますが、それでも起業をする本人が、色々と工夫をして成功できる環境にもっていかなければなりません。
しかし、一番必要な能力は、一歩を踏み出す「勇気」だと私は思います。
どんなに優れたアイディアを持っていても、それを実行に移さなければ、結局何も話は進みません。
多くの人は、借金のリスクや、手間、環境の変化などを恐れて、なかなかやろうとはしません。
もしくは、周囲の人に止められて諦める方もいらっしゃるようです。
ただ、高齢者の方は、若いころに起業しなかった事を後悔する人が多いのも事実です。
起業して失敗して後悔する人よりも、起業しなかったことを後悔する人の方が多いのです。
起業するには、何よりも決心し、その一歩を踏み出す「勇気」が必要なのです。
勇気を出して起業したら、次に最も必要になる能力は、「諦めない心」になります。
どんなに失敗を繰り返しても、諦めなければ、いつか成功するかもしれません。
諦めた瞬間が本当の失敗となるでしょう。
■まず勝ってから勝負をする
孫子の兵法に、「まず勝ってから戦をせよ」という言葉があります。
これは、情報収集、計略、戦の準備などを万端にし、戦をしても必ず勝てる状況を作ってから戦えば、必ず勝てるという意味です。
起業する時も、必ず成功する状況を作ってから起業すれば成功しやすいでしょう。
成功するか分からないのに、大きな博打に出てしまうと、大きな失敗を招く恐れがあります。
まず、会社員であれば、会社を辞めずに独立の準備をしましょう。
安定した収入があるのであれば、会社を辞めて無収入の状態で独立準備するより、ずっと安心です。
仕事が忙しくて会社を辞めなければ、独立の準備もできないという方もいらっしゃるかもしれませんが、独立するともっと忙しくなるものです。
寝る暇も惜しんで、そのくらいするという覚悟がなければ、起業しても成功するのは難しいと思われます。
できれば、会社員のうちに、フリーランスとして仕事をした方が良いでしょう。
会社によっては禁止されていたり、起業する分野によってはできないかもしれませんが、もしそれができる環境であれば、フリーランスでうまくいくかどうかの判断ができます。
うまく軌道に乗れば、そのまま会社を辞めてフリーランスをメインにすれば良いですし、うまくいかなかったら諦めて会社の仕事を続けることができます。
両立はかなり大変ですが、「勝ってから勝負をする」という言葉通り、安全に起業することができます。
私はIT業界なので、会社員の時にフリーランスの仕事をすることができ、何とか軌道に乗せてから会社を辞めています。
■どの分野で起業するか
どの分野で起業するかは、非常に重要なことです。
始めからこういう仕事で起業したいと決まっている人は良いですが、起業したいけど業種は決まっていないという人にとっては悩むところです。
分野が決まっている人でも、世の中の流れを把握し、人がどんなことを望んでいるのかや、流行などをチェックするアンテナを持ってください。
今は不況で、世の中の商品も飽和状態な感があります。
今から自動車メーカーを起ち上げようと思っても、日本では必要な人はみんな持ってますし、とても大手にはかないませんので、無理というものです。
不動産関係なども業績は下がる一方で、倒産するところも増えていますので、参入は難しいでしょう。
食品関係や、IT関係などは安定して需要はあるかもしれません。
ただ、本当は、自分が得意な分野や、好きなことを仕事にする方が良いのです。
好きでもない仕事をしても、ヤル気が出ず、長続きしない場合があります。
今までの人生を振り返って、自分が何をすることが好きだったかをよく分析し、それを仕事にできないかを考えてみましょう。
例えば、ピアノを弾くのが好きで得意だったのなら、作曲なども良いですが、ピアノ教室を開くということも考えられます。
そういった得意分野や、好きな事を仕事にできるかを考え、世の中のニーズに合っているかを考えてみましょう。
あとはアイディアの勝負になります。
色々な分野を組み合わせたり、インターネットを活用した仕事を考えたりしましょう。
また、独立する業界の需要や、お店を出すなら周辺の環境などをよく調査してください。
どんなことを人々が求めているのか、どんなことで人々が困っているのかなど、インターネットや口コミなどを通じて調査しましょう。
結局、需要がなければ成功する見込みはありません。
世の中の流れを敏感に汲み取り、どの分野で起業するのが良いかを慎重に見極めましょう。
■資金をどうするか
独立したくても、資金がなくて断念する方も多いでしょう。
確かに、銀行などから莫大な借金をして独立するのは、かなりのリスクが伴います。
最初はお金をかけずにできないかを考えましょう。
もちろん、お店を出したり、事務所を構えるのに、一文無しではできません。
ただ、方法によっては格安で借りたり、手に入れたりすることができるものです。
インターネットなどを駆使して、潰れたお店を探してみると、意外と安く借りられたり、設備をそのまま使える場合もあります。
場所によっては、倒産してしまった土地をタダ同然で手に入れることもできるかもしれません。
インターネットの普及で、このような情報が簡単に手に入りますので、これを使わない手はありません。
また、飲食店であれば、客席、食器類、キッチン用品など、事務所であれば、机や椅子、コピー機など、様々なものが必要になるでしょう。
しかし、これもインターネットのオークションなどを探せば、格安で手に入る場合があります。
潰れてしまったお店や、事務所があると、とにかく安い値段ですぐに売ってしまおうとするので、そこを狙うのです。
探すのはかなり大変だと思うますが、うまくいけばかなりの節約になるでしょう。
基本的には、最初の資金がなるべくかからない分野で独立するのがオススメです。
IT業界は、ノートPCと携帯さえあれば、自宅でも仕事ができるので、ほとんど独立資金がいりません。
このように、業界によって独立の仕方がかなり違うので、業界をよく調査し、勇気をもって起業を目指してみてください。
もちろん、起業に失敗して借金を抱えるリスクもありますので、みんなに起業をオススメする訳ではありません。
あくまで、起業の参考になれば幸いです。