政治について思うこと11
最近は、安倍首相の森友学園問題で進展があり、何かと話題になっています。
前回に続き、政治について思うことを書かせていただこうと思います。
■森友学園問題
森友学園の財務省の公文書書き換え問題でニュースを騒がせていますが、こちらの詳細説明については省略させていただきます。
詳細を知りたい方は、ニュースサイトなどご覧いただければと思います。
まず、この森友学園問題の根本は、国有地売却の際に8億円もの値引きがあったことが発端となっています。
ゴミの撤去費用と自民党側から説明がありましたが、当然妥当な金額ではありません。
ゴミが本当にあったかも疑問視されていますが、仮にゴミがあったとしても、ゴミの撤去でいくらくらいかかるかは、その手の業者何社かに見積もりを出させればすぐに分かったはずです。
昨年12月の会計審査結果でも不適当という結果が出ています。
なぜこのような値引きがあったかと言えば、安倍首相夫人の昭恵氏と森友学園が親密な関係にあり、忖度があったのではないかとされています。当然、値引き分は税金から補填されるということになります。
これについて、1年以上もの間、予算委員会などでも様々な議論をしてきて、自民党はのらりくらりと野党の追及をかわしてきました。
野党が追及し続けたきた結果、先日ついに大阪地検が財務省を調べるということになり、それを恐れたのか、財務省自ら公文書の書き換えがあったと発表しました。
私はこのまま自民党や関係者も隠し通すものかと思っていたので、完全に予想外でしたが、1年以上に渡る野党の追及が功を奏したと言えるでしょう。
まぁ、地検が動くのが遅いというご意見もあるかもしれませんが、検察は内閣の管理下にあり、そう簡単に動けないということと、財務省に地検が一斉捜索に入るとなると、国民からの信頼が失墜してしまい、国の機能として危険な状態になるため、なかなか動けないという事情があります。
現状、自民党は財務省との関連を否定していますが、昭恵氏と森友学園との関係は明らかとなっており、安倍首相自身も、昭恵氏が関係しているのであれば、国会議員を辞任すると言っていますので、約束通り辞任すべきかと思います。
内閣総辞職とまではいかなくとも、麻生太郎財務大臣と安倍首相には辞職していただき、自民党の別の誰かから新たな首相を選ぶようにすべきかと思います。
自民党側は何も知らないで通してしまう可能性がありますが、約束は約束ですし、責任問題はありますので、辞職は免れないかと思われます。
財務省側は、自民党からの指示を否定していますが、財務省が勝手に改ざんを行うメリットはなく、その割にリスクがあまりにも高すぎるので、可能性としては低いと言わざるを得ません。
もし財務省側が、国有地を勝手に値引きして、その記録が都合が悪いからと削除したということであれば、財務省にも改ざんするメリットはありますが、削除された部分は安倍首相夫人に関する部分ですので、それもあり得ません。
そもそも改ざん以前に、国有地売却する際に首相夫人と親しいからと言って、財務省が勝手に8億円以上も値引きするというのが、あり得ないことなのです。
しかるべきところから指示があったことはほぼ間違いないでしょう。
しかるべきところというのが誰かは分かりませんが、安倍首相、昭恵夫人、麻生財務大臣、もしくはそれに親しい関係の人物、組織のいずれかであると考えられます。
証人喚問なども行われておりますが、これは嘘をついた場合は偽証罪となりますが、その質問には回答できませんという回答が許されるため、あまり意味のないものです。
これについては、法律を改正し、答えられる質問に答えない場合は、隠蔽罪になるなどの対応が必要と思われます。
安倍一強体制が崩れることになるので、自民党としては、安倍首相の辞職は意地でも回避したいこととは思いますが、この状況を続けていても、内閣支持率がどんどん下がり続けることになりかねないので、早めにそういった決断をしていただきたいとは思います。
■米朝首脳会談
先日、北朝鮮側から米朝首脳会談の申し出があり、トランプ大統領が快諾したことでニュースになっていました。
しかし、以前の記事にも書いた通り、北朝鮮と交渉してもメリットは何もないかと思います。
北朝鮮側にはメリットがあります。
過去の交渉のように、核実験を止める代わりに、経済支援金を要求するということです。
これは合意に至ったに関わらず、北朝鮮は約束を破り、核実験を続けています。
つまり、お金だけまんまと奪ったというわけです。
この違反に対する制裁をしたくとも、武力行使となれば双方ともに被害が出ますし、第三次世界大戦の引き金となるかもしれず、下手に手が出せないのです。
北朝鮮もそれを分かっていてやっています。
現在は各国が厳しい経済制裁を行うことで対応していますが、中国やロシアの後ろ盾がある以上、補給路が確保されてしまっている兵糧攻めとなっており、効果は低い状況です。
今回も同様に、ミサイル発射や核実験の停止を条件に、経済制裁の解除などを要求してくるかと思います。
しかし、北朝鮮側の立場に立てば、今までずっと続けてきたミサイル開発も核実験も止めるはずがなく、この条件を飲んでしまうのは愚策となります。
つまり、北朝鮮と交渉するメリットなど、何もないのです。
トランプ大統領の考えは分かりませんが、あまり頭の良い大統領とは言えないので、やはり意味がない会談となる可能性は高いです。
トランプ大統領は、「見ていれば分かる」という、さも策があるような言い方をしますが、これは虚勢に過ぎません。
それは過去の事例を見ても分かります。
例えば、トランプ大統領はアメリカとメキシコの国境に壁を作り、その建設費用をメキシコ側に支払わせると言っています。
これには、私もどうやるのかと思いましたが、「見ていれば分かる」というトランプ大統領の結果を見てみましょう。
トランプ大統領とメキシコのエンリケ大統領は、このことで電話会談したようですが、
「アメリカとメキシコの国境に壁を作っている。建設費用をそちらが支払ってくれ」
「いやだ」
「払わなければ、メキシコからアメリカへの輸入品の関税をすへて40%にするぞ」
「好きにしろ。その関税を払うのはアメリカ国民だ」
とエンリケ大統領が言ったことで、交渉は終わっているようです。
私もまさかこれで交渉が終わったとは思っていなかったのですが、その後何も動きがないところを見ると、トランプ大統領の策というのは、メキシコからの輸入品の関税を上げるというものだったようです。
もちろん、エンリケ大統領の言う通り、メキシコからの輸入品の関税を払うのはアメリカ国民で、メキシコからアメリカへの輸出品が減ってしまうかもしれませんが、アメリカ国民が苦しむことになる可能性は高いのです。
現状、壁の建設は少しずつ進んでいるのかもしれませんが、建設費用はアメリカが負担しているということなのかと思います。
要するに、トランプ大統領というのはこの程度の人物で、歴代の大統領の知力には遠く及ばないということです。
トランプ大統領は演説で、自画自賛することが多いですが、それは誰も褒めてくれる人がいないから自分で自分を褒めるしかないのでしょう。
この米朝首脳会談の時に、金正恩氏を暗殺するということであれば、多少意味のあるものかもしれませんが、それこそ犯人は明確ですし、世間の批判は免れないので、あまり良い策とは言えません。
また、金正恩氏を暗殺したとしても、別の独裁者に取って変わられるだけなので、北朝鮮が急に平和的になるというのも考えにくいです。
私が考える北朝鮮問題の解決策については、以前の記事で提案しておりますので、そちらもご参照いただければと思います。
■無駄な視察
公務員には、視察と称して観光旅行をして、費用を全て税金から出しているという輩がいます。
マスコミなどでそれが発覚すると、何とも歯がゆい気持ちになるのは、私だけではないでしょう。
もちろん、本当に真当な視察をして市民に役立てている公務員の方も多くいらっしゃるとは思います。
しかし、不正が発覚したケースはごくごく氷山の一角で、その下にはものすごく大きな氷山の本体があるように思えてなりません。
公私混同をして、私用と思われるものを税金で購入しているケースもそうですが、特に視察ということであれば、報告書をホームページなどで公表してほしいと思います。
ホームページなら誰でも見ることができますし、その視察が真っ当なものかどうか、市民の目が判断することができます。
ひどい時は視察の報告書がなかったり、そもそも作成していないとか、複数人で視察に行ったにも関わらず、報告書が一人分しかないなどは日常茶飯事のようです。
これでは、本当に視察に行ったとしても、観光旅行ではないかと疑われてしまいます。
海外の政治を視察するなど、重要なものもありますので、視察自体は良いこととは思いますが、これを利用して税金で観光旅行をしている公務員も多いはずです。
もし、きちんと報告書をホームページで必ず公表するようにすれば、多くの市民から正当なものかどうかが判断できるようになりますので、公務員の皆さんには、疑いを晴らす意味でも、ぜひ報告書を公表してただきたいと思います。